いま、とあるNPO法人の仕事のため
アフリカの人びとの資料などを集めていて、
以前録画しておいた緒方貞子さんのドラマ&ドキュメンタリー番組
『緒方貞子 戦争が終わらない この世界で』を
録画しておいたのを思い出し、ようやく見た。
UNHCR=国連難民高等弁務官などという
高校の試験問題に出てきそうな組織の名前とその活動を知るコトが出来たのは
この方がいらしたおかげである。
もっとも、自分がこの方のことを知ったのは、
新彊ウイグル自治区を旅していたときに起こったイラク戦争開戦がきっかけで、
緒方さんはすでにUNHCRを辞められたあとだったのだけど・・・。
番組を見て、緒方貞子さんの曾祖父はあの犬養毅だということをはじめて知り、
ああ、なるほどな〜、生まれ育った環境と
それによって出会う人びともまるで違ってたんだなあと感じ入った。
でも、持って生まれた器量を鍛え、磨き上げ、
晩年になるほどその能力を思う存分発揮できた希有な人生も、
やっぱりご自身の強い思いや意志があればこそなのだろう。
世界各地の避難民がいる現場を自分の足で見て歩き、
お定まりのルール内に納まろうとする組織
(それって日本だけのお話じゃないんだね)を
前例にとらわれない決断で変えていったという緒方貞子さん。
「決めなきゃなんないのは私だから。
私が決めるよりしょうがないんだから。
トップっていうのはそのためにいるんですよ」
・・・痺れるようなお言葉である。
でも、この方の魅力は、子育てに懸命だった時期に国連へ行くことになって
「台所から国連に参りました」と挨拶されたのもステキだなと思ったし、
人の苦しみを和らげ、人が求めるしあわせのためにどうお手伝い出来るか、
女性として、そこに心を砕いていらっしゃるところかもしれない。
遠いアフリカの地に、サダコオガタという名前の少女が何人もいるというのは
緒方さんが歩いた道にこぼれ落ちた種から
花が咲いたかのようなイメージが湧いてくる。
日本が世界に誇れるハンサムウーマンは現在御歳86。
いまも現役バリバリでいらっしゃる。
*UNHCR主催の映画祭が開かれるようです。ご興味のある方はぜひ!
UNHCR 第八回難民映画祭/9月28日(月)〜10月6日(日)
http://unhcr.refugeefilm.org/2013/