丘の上から通信

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2019年 08月 25日

松濤美術館『美ら島からの染と織』展へ(追記あり)

あれこれと見たいもの行きたいところはいっぱいいっぱいあったけれど
どれもこれもグッとこらえて、今月も美術館へ行くのは一件だけに絞ることにした。

昨日の午後、松濤美術館で開催中の『美ら島からの染と織』展を見に行ってきた。
渋谷の雑踏も松濤まで来ると静かになる。

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あ〜、よかった〜!(25日(日)までの)A期の展示に間に合った。

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沖縄の染織展は、観に行ける時はなるべく足を運ぶようにはしてるけれど、
それくらい見るだけでなんとなくパワーを貰えるような魅力に溢れてるんだもの。

例えば庶民的な絣の藍木綿ばかりの展示(好きだけど)よりも
紅型など王族方がお召しのものの展示もあるからかしら?展示会場にはやっぱり華がある。

今回観た中では、私には↓これが凄かったなあ〜♡



こんな色の芭蕉布、初めて観た♡
絹芭蕉というのは、最近の商品のように、「芭蕉風に織られた絹織物」だと思い込んでたけど、
元々は「絹のような芭蕉布」だったのか〜。

凄いのは布だけでなく、たぶんお仕立てもすごいんだと思う。
いつも気にして注視している袖付けのマチの部分。
この小さな三角部分は縫った人の手が感じられる部分だけど、
なんと縫った針の幅も糸も全然見えなくて、いったいどーなってんの???だった。

毎度のことながら、もしもお許しいただけるなら
「ぜひ与那嶺 貞さんの読谷山花織を」と、
この現代に蘇った美しい織りを羽織ってみたいものだと夢をみる。

ここ松濤美術館は大好きな美術館の一つで、本当に好きな人しか来ないという印象。
だって土曜というのに、お客様は少なくて(?)、展示はもちろん、
平良敏子さんの芭蕉布を制作ビデオもゆっくりたっぷりと鑑賞してワンコインという有り難さ。
ああ、すっかり熱があがってしまったわ。

家に帰ってからも、その発熱状態おさまらず、
書棚から出してきた本を眺めるわ、拾い読みするわ・・・

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そして、箪笥の引き出しを開けて、着物で持ってる沖縄のものはこれ一枚きりの
(だけどこれ一枚だけで琉球布への欲求をすべて満たしてくれるくらい大好きな)
久米島紬を撫でまわして悦に入るわ、と、このありさまは何事かしらと自分でも思う。

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自分なんかがざっと知ってる程度でも、いったいどれくらいの貧しさや苦労や
辛酸を嘗めて生きていた琉球の人たちのエネルギーが注がれていることかと思わないではいられない。
でも、それを想うがゆえに強く惹かれるものがあるのかなあ・・・よくはわからない。

A期の展示は本日まで。27日(火)からは展示替えでB期、さらにC期と続くそうな。
後半もどこかで観に行けるといいなぁと思う。

いやあ〜、しかし、相変わらず凄まじい街だねー、渋谷は。

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久しぶりにスクランブル交差点を渡ってみたら、
まだまだ完成じゃないけど巨大な覆いが取れて、
ヒカリエよりも高いガラス張りの巨大なビルが現れていた。

松濤美術館は渋谷駅からはちょっと遠いのが難だけど、
友だちが教えてくれたように行きははじめてハチ公バスに乗って、帰りはのんびりと歩いて戻った。
うん、良いね、今後もそうしようかな。

『美ら島からの染と織 色と文様のマジック』展
松濤美術館にて9月23日(月・祝)まで開催中

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展示品の中に「桐板(トゥンバン)」の織物がありました。
拝見しながら、この記事を思い出していました。

「幻の布なんかじゃない。ある母娘が沖縄で途絶えた「桐板」を、8年かけて復元した情熱」
さんち ー工芸と探訪ー/sunchi.jp

中期と後期にも桐板の織物が展示されますので、観に行きたいと思っています。

昨年暮れ、SNSに流れてきた突然の訃報に驚きました。
お亡くなりになられたルバース・ミヤヒラ吟子さんのご冥福をあらためてお祈りいたします。


# by team-osubachi2 | 2019-08-25 15:32 | 出かける・見る | Comments(2)
2019年 08月 24日

ぴょん吉の糸

子どもの頃から家の中で馴染みの虫といえばハエトリグモじゃないだろうか。
個人的に親しみをこめて「ぴょん吉」と呼んでいる。

糸の巣を張ることもなく、ピョコピョコと飛んだり跳ねたり歩いたりする。
たまーに天井からツーーーーッと忍者みたいに下りてくる事もある。
おおー、スパイダーマンみたいぢゃん!・・・て、逆か。
顔を近づけると目が合うことが多い。キリッとこちらを睨み(?)返してくれる。
家内に一匹もいないとなるとむしろ淋しいくらいだ。

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このあいだベランダで一匹、黒いコを見つけたので、捕獲してリビングに放してみた。
きりりとしたBlack&White、調べて見たら、
このコは「アダンソン・ハエトリグモ」のオスだった。

まだ若いコなのか、ジャンプも勢いがあって、相撲を取らせたら強そうだ。
何日間かリビングやキッチン、私の机周りをうろついていたのだけど、
ベランダの方がエサ虫が多いかもしれないので、またまた捕獲して元のベランダに戻してあげた。

何日か前、フェイスブックにもこの写真をあげたら、
「このクモを見かけたら静かに見逃してる、芥川龍之介を読んでからクモは特別、
いつか助けてもらうんだ(笑)」とコメントをくれた方がいらしたのだけど、うん、わかる〜♪

これまで助けたクモや、これから先助けるクモたちもいるわけだから
私たちを助けてくれるクモの糸はきっと丈夫なハズ!w
だから、クモの恩返しを信じる(期待するともいう)皆さま、
どうかくれぐれも自分の後から上ってくる人たちにもご寛容に!!w


# by team-osubachi2 | 2019-08-24 19:55 | 生きものの世界 | Comments(4)
2019年 08月 22日

幸田文『黒い裾』

古本を一冊買った。
読んだことがない短編集、幸田文著『黒い裾』。

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幸田文さんのご本を初めて読んだのは『流れる』だった。
昭和の邦画を浴びるように見ていた頃だったから、まず映画の『流れる』から入ったクチ。

独特の言い回しというのか、それまで自分が読み漁ってた時代小説とか
女流作家の小説とは言葉使いのリズムがどこか違っていて、
ちょいちょいつっかえながら読んでいたのだけど、そのうちに気がついた。
あ、テレビなどで拝見する青木玉さんが喋る時のリズムとどこか同じ・・・ね?
そう気付いてからは幸田文さんの作品も(沢山じゃないけど)
スイスイと読み進むことができるようになった。

『黒い裾』は、女主人公の半生にかかわる黒紋付の着物(喪服)のお話だけど、
幸田文さんの人生にもどこか共通していそうな黒紋付の在り方がなんだかすごい。
短編だけど、このまま一本のドラマにでも出来そうな感じ。

私の手元にも母親が誂えてくれた袷と絽の揃いはあって、
すでに冬場と夏場それぞれ両親の旅立ちに袖を通したから
この黒紋付の役目は終わったも同然と思ってるんだけど、
今の時代の黒紋付の着物とはまるで存在価値が違うなあと感じ入った一編。

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ところで、幸田文作品は昔っから装丁も良いものが多いけれど、
ことに目をひいたこの題字・・・美しい♡
どなたの手跡かしら?と表紙をめくったところにクレジットが記されていた。

題字 熊谷恒子

・・・さすが。

まだ伺ったことがないのだけど、いつか訪れたいと思っている熊谷恒子記念館では
いま「かなの美展『墨の濃淡 書のたしなみ』」が開催中とのこと。
秋になったら、書道友だちを誘って観に行こうかと思っている。

大田区立熊谷恒子記念館


# by team-osubachi2 | 2019-08-22 08:36 | 読む | Comments(4)
2019年 08月 21日

バナナトースト

長かったお盆休みと、のろのろと迷惑至極な熱々台風も去って、
やっと朝晩にはほのかに秋を感じる風が入ってくるようになった。

身体って正直だな。その途端に、ドッと夏の疲れが出た。

まずは白湯をたっぷりと飲んで、身体があったまってから、遅い朝ご飯。
あったかい紅茶に、あったかいバナナトーストにでもしようかな。

買い置きのスライスしたカンパーニュに、
自分でスライスした薄切りバナナを並べた後、パチリ!と記念撮影。

すると・・・こんな声が聞こえてきた?!

「いまから火あぶりにされるんだ〜!オレたち〜〜〜!!」

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ウッシッシ、すまんのう〜。w

ちょこっとバターものっけて、
(トースターを持ってないので)グリルでこんがりあぶって、
焼き肌に楓糖も垂らして、美味しく成仏させてあげた♪


# by team-osubachi2 | 2019-08-21 08:52 | しみじみご飯 | Comments(2)
2019年 08月 19日

マイ読響アワー

*8月18日(日)曇り

若かりしころ、、、まだグラフィックデザイナーとして
南青山のデザイン事務所に勤めていたころ、徹夜作業はしょっちゅうのことで、
バブル時代の悪い現れ方のひとつに、深夜の都内や青山界隈でも
若いコムスメが手を上げたところでタクシーが全く止まってくれないということがよくあった。
心なしかスピードをあげて去ってゆくタクシーに向かって
遊びじゃない、仕事でこんな時間に帰るんだのに!と叫びたくなった夜が何度もあった。

土曜出勤もしていたし、締め切りによっては日曜も出ていたのだけど、
あれは何曜日のことだったか、明け方近くに帰宅し、シャワーを浴びてテレビをつけたら
もうじき夜明けだというのにクラシックコンサートを放送していた。
日テレの「読響アワー」といったようなタイトルじゃなかったかしら。
へー、読売ってこんないい交響楽団持ってるんだ。知らなかった。
なんでこんな明け方に放送するのかしら?と思いつつ、
寝る前のひととき、音を控えめにしてボーッと聴いていたら、
だんだん気持ちが鎮まってゆくような感じがした。

バレエ鑑賞が趣味だった時代も終わるころになって、友人に誘われて
この方、生まれて初めてフルオーケストラでクラシックを聴いたのはこの読響さんのコンサートだった。

で、その時以来十何年ぶりで読響さんのコンサートへ行ってきた。

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指揮はマルチェロ・レーニンガーさん。
まだお若い方なのね。指揮の早さに若いチカラを感じる演奏だったなあ。
曲目は交響曲三題。シューベルトの第7番「未完成」、
ベートーベンの第5番「運命」、ドヴォルザークの第9番「新世界より」。

あえてこの時期にベタな有名曲を組むのは
夏休みやお盆休みに新しいお客様を開拓、獲得したい狙いもあるのかしら?
主催側の思惑通りか、会場はびっしりと満席だった。

でも、良いと思うな。
やっぱり小中高校生時代の音楽の時間に聴いたことがある有名曲を
上手いフルオーケストラで聴くと感動が違うもの。
相方には「未完成」の出だしが印象的だったようだけど、
この日聴いた中では、私は「新世界より」を聴いて一番鳥肌が立った。

マチネでのコンサートが終わって、
めずらしくケーキを食べたくなったけど、お財布と相談して
テイクアウトで買って帰り、珈琲を淹れてお家でゆっくりとお茶をした。

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夕飯の後の、夜遅いお甘はいつだって背徳の味がする。・・・つまり、美味すいい〜♡

チンタラと遅い台風の熱風にさわされ続けた長のお盆休みもこれでおしまい。
夜、心なしか、吹く風に秋を感じた。

読響シンフォニックライブ/日テレ

↑今もなお深夜に絶賛放送中?!


# by team-osubachi2 | 2019-08-19 10:17 | 出かける・見る | Comments(2)