「戦場のピアニスト」

公開時に見に行けなかった映画や、気になる映画を、
テレビ放送があるときに録画しておいて時間のあるときに見ている。
そうして、映画「戦場のピアニスト」を見た。

はじめはあまりにしんどくて、
ところどころ眼を半分閉じたりしながらこわごわと見た。
でも、ポーランドのことについてほとんど何も知らない私は、
もう少し詳しく知りたくなり、何度もくり返してこの映画を見てみた。

・・・すると、この主人公W・シュピルマンという人の
様々な人たちから救われるという、一見偶然のような出来事や、
流れに逆らわずに生きているようにも思われるその向こう側に、
だんだんと「生きる」ということへの強固な意志というのか、
大いなる生命力・・・なんというか、生きるものとしての
強いベクトルみたいなものを感じるようになった。


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ユダヤ人迫害の中をリアルに生きてきたR・ポランスキー監督自身が
映画でこういう表現になるなら、主人公であるW・シュピルマン氏は
この原作である著書『ある都市の死』でどういう表現をしているのだろうか。

生きのびた人のお役目みたいなことかもしれないけれど
奇跡のような生還なればこそ、
伝えられるコトが記されているのではないだろうか。
映画に続いて原作も読んでみようと思っている。

*イラストの無断使用および複写・転載を禁止します

W・シュピルマン「戦場のピアニスト」/春秋社
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-49526-1/
# by team-osubachi2 | 2011-03-11 00:37 | 人を描く | Comments(2)

名もなき職人たちの仕事

昨日、ブログ仲間のすいれんさんと一緒に
はじめて山種美術館へ、ボストン美術館から里帰り中の
浮世絵コレクションを見に行ってきた。
数年前にテレビでも紹介されていた浮世絵の名品の数々だ。
実際に間近に見てビックリした!
こんなにキレイな浮世絵を見たのは初めてだったから・・・。
色といい、版や刷りの良さといい、
この保存状態の良さは偶然の結果なのだろうか?
ただもう素晴らしい!!としか言いようがない。

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ポスターになっている歌麿の絵の一部、女の髪の生え際を
クローズアップで撮ってみてもかくのごとし!なんである。
すでに老眼域に入っている私の眼では、
現物の傍まで寄ったのでは見ることが出来ない(涙)くらいに
微細な線で表現されている。

ただでさえ極細の線がスゴイのに、さらにこの絵の生え際は
なんと櫛目がわかる動きのある生え際になっている。
こんな微細な線は手で描くのでさえままならないというのに、
あたりまえのことだが、これは刷り物なんであ〜る!!
あまりにスゴすぎて、口がポッカ〜ンとあいてしまいそうだった。

絵師である清長も歌麿も写楽も素晴らしい!
プロデュースした版元もエラい!
でも、二百数十年前の版木を彫ったり刷ったりした
名もなき職人さんたちの技の見事さに、ただただ脱帽し
心から尊敬をおぼえた展覧会だった。

ボストン美術館浮世絵名品展(4/17まで)/山種美術館
http://www.yamatane-museum.or.jp/
# by team-osubachi2 | 2011-03-09 00:09 | 出かける・見る | Comments(4)

モーニング・アタック

おとといの日曜日の午前中はポカポカのいいお天気だったので
今年も我が家のベランダに置く雑草の鉢を増やすべく
近所へ雑草を採取しに小一時間ばかり出歩いた。
・・・・・・どうやらこれが祟った。

昨日の月曜日の夜明け前、まだ暗い5時半ごろからだったろうか。
にわかに鼻がツーンときて、ほどなく鼻の蛇口が壊れた。
その後激しいくしゃみもきて、とうとう爆発。
今期最悪のモーニング・アタックに見舞われた。

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私の花粉アレルギー症状の特徴は、日中はあまりたいしたことがないのに
明け方5時ごろ、もしくは就寝後5時間で症状が出てくる
「モーニング・アタック」に見舞われることだろうか。
寝る前に薬を飲んでもやってくる。
くしゃみ鼻ミズだけでなく、眠りを妨げられるというのも
また消耗するコトなんである。

いくら少々の薬で抑えたつもりでも、少しずつ体内に溜まって
くすぶるアレルギー反応を、まるで一気に解消するかのように(?)
毎年シーズン中に2回ほど大爆発するんである。
さいわいフリーランス稼業なので、ひどい場合には
家で安静にしていられるのがありがたい。
結局、昨日の朝はじまった爆発は、夕方になってようやく治まった。
慣れたつもりでも、やっぱりこれはしんどかった。
やれやれ・・・である。
# by team-osubachi2 | 2011-03-08 00:10 | 日々いろいろ | Comments(2)

She is my first English teacher.

おおお〜〜!なんと懐かし〜〜い!!
昨夜のNHK BShiの番組に登場したオリビア・ニュートン・ジョンの御姿!

思い起こせば、私が小学校5年生のときのこと。
4つ上のハードロックかぶれだった兄貴が
はじめてオーディオコンポを買ったのを機に、
両親と兄貴にくっついて行ったレコード店で、
私も1枚のLPレコード(もはや死語?)を買ってもらった。
たまたまジャケットに惹かれて選んだアルバム、
それがオリビア・ニュートン・ジョンの『COME ON OVER』
(邦題「水の中の妖精」)だった。

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生まれて初めての自分のレコードということもあったのだろうが、
一度聴いただけで、この富山の片田舎に住んでいた
11才の洟垂れムスメは完全にオリビア・ニュートン・ジョンの
虜になってしまったのだった。

お小遣いを貯めては、過去のアルバムを遡って買い、
新曲が出れば、ラジオの洋楽番組をまめにチェックして聴いた。
そうして歌で習い覚えた英語のおかげで、中学校から始まった
英語科目のリーディングはどれほど助けられたことだろう。
(耳は良くても、言語能力が悪くてグラマーは最悪だったけど)

イルカ事件で来日がキャンセルされたときには、
おなじくイルカ好きだった私は、オリビアの意見に賛同しつつも、
日本が嫌われてしまったコトにガッカリもした。

富山くんだりでは、情報集めにも相当な限りがあったものの、
映画を観にいったり、高校の近くの電気店に行き、
当時最先端だったレーザーディスク(これももはや死語?)で
サンプルに置いてあった『PHYSICAL』を
勝手にかけて眺めては満足していたものだ。
・・・そんな青春時代を、富山の片田舎で送っていた。

その後上京した私は、いろんな刺激が楽しかったこともあり、
オリビアの新曲の発表にも少しずつピンとこなくなっていった。
それからの20年ほどの間に、このお人もさまざまな人生経験をされ、
いまふたたびテレビに写った笑顔は、昔のままにチャーミングだった。

どうぞいついつまでも、そのチャーミングな笑顔でいらしてください!
と、元ファンは勝手に願うのだった。
# by team-osubachi2 | 2011-03-07 00:19 | 日々いろいろ | Comments(4)

牽引する若い人たち

去年の秋、五島美術館へ国宝源氏物語絵巻を観にいき、
いくつかの茶室がある広い庭園を歩いていたとき、
一人の女性に頼まれ、その人の着物姿の写真を撮ってあげた。
カメラにむかってポーズをとったその姿に思わず、
はて、どこかで見たような?・・・と、すぐに思い出した。
最近の和装ブログランキングで常にトップを走っている
「きものカンタービレ」というブログの朝香さんという女性だった。

私よりも若いこの女性は、着物のさまざまなことを
アカデミックに、精力的に勉強なさっておいでの様子。
お召しのお着物も、いわゆる「呉服」世界の王道をゆくような
古典的なお着物が多いように思われる。
残念ながら、そういうベタな呉服があまり似合わない私だが、
逆に、人がお召しになっているのを「絵づら」として見るのは面白く、
ときどきこの女性のブログを拝見したりするコトがあった。

その「きものカンタービレ」というブログが、
今度「美しいキモノ」で1ページものの新連載として始まったようだ。
新刊の見本が届いてページをめくる中にそれを発見したとき、ふと、
この女性は、今後の着物業界でのオーソリティになってゆくのかしら?
なれる・・・かもしれない、と思った。

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かたや、ゆうべ私の若い友だちで、我が着付けの弟子でもある
カメラマン女子が、はじめて人に着付けを教えたそうで、
その生徒さんの初の着姿を写メしてきてくれた。

カメラマン女子が私のもとを離れてから、まる3年はたっただろうか。
何かにつけ前のめりに好きなコトをエンジョイする彼女は、
着物を着て出歩いて、おしゃべりしまくる、ただもうそれだけで
まわりの「着物着たいかも」という着物ガールたちの
おおきな刺激になっているようだ。
そんなまわりの着物着たい女子たちの指南役になりつつ、
さらにあちこちで着物の魅力をふりまいている頼もしい弟子なんである。

私が着物を着始めたいっとう最初の頃の
着物研究家さんの一部の方々はすでに鬼籍に入られ、
(もちろん、いまだお美しくお元気にご活躍の先生方もおいでです)
その後まもなく台頭し、おおきなムーブメントを起こされた先生方も
いまだ現役バリバリながら、いつの間にか時が流れて
ちょっぴりずつ世代交替も進んでいるのだろう・・・と思う。

そういう私自身も、ふと気がつけばすでに中年まっただ中。
相変わらず着物世界のために、たいしたコトは何も出来ないけれど、
これからも自分自身のために着物を着て、
また職人応援団として、少しでも職人さんたちに仕事がいくよう
一人でも多く着物の着手が増えるといいな〜と願っている。

いろ〜んな好み、いろ〜んな媒体ややり方があっていい。
これからも、それぞれの世界で、いろ〜んな着物好きさん(とくに若い人たち)が
おおいに活躍して着物世界を牽引していって欲しいものだ。
# by team-osubachi2 | 2011-03-06 15:06 | 着物のこと | Comments(6)