食べるもののエッセイの面白さを最初に教えてくれたのは池波正太郎さんの本だった。
夢中になって読んで、なけなしのお小遣いで文中に登場したお店へ食べに行ったりもした。
(さすがに高級店や地方の遠いお店は無理だったけど・・・)

以後、沢村貞子さんや向田邦子さん、武田百合子さん、
岸朝子さん、泉麻人さん、藤原新也さんらいろんな作家さんが書く
食べものの話をいくつも面白く読んできたけれど、
先日録画しておいたETV特集『わが不知火はひかり凪 石牟礼道子の遺言』を見て、
石牟礼道子さんの著作物を検索していたら、このエッセイ本があることを知り、
思わず手が動いてポチってしまった。

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表紙をめくるや文中に登場する料理の写真がいっぱい出てきて、
電車の中でページをめくりながら思わず唾ごっくんしてしまった。

テレビや新聞でごくごくわずかに知ってる石牟礼さんの著作は
これまで一冊も読んだことがなく、どういう文章をお書きになるのかは知らないくせに
石牟礼さんの食べものにまつわる文章は、冒頭の美味しそうな写真よりも
はるかに豊かな食べるものと食べることの世界の大きさ豊かさを感じさせてくれて
「豊穣」ってこういうことを言うのかな・・・と感じさせてくれるものだと思った。

と、ここまで日記を書いたいまごろになって帯に記された
池澤夏樹さんの言葉が目に入って、ああ、この帯の文章の通りだなあと思った。

まだ全部は読み終わってないけれど、
これもくり返し何回も読みたくなる一冊になりそうな予感がする。

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いただきもののミンサーのブックカバーでくるみ、
かれこれ二十年くらい愛用している自作の栞をはさんでカバンにしのばせておく♪

# by team-osubachi2 | 2018-05-13 00:44 | 買う | Comments(2)

長崎にあります老舗カステラ屋の「松翁軒」さんが
年に一回発行されているPR誌『よむカステラ』第24号の挿し絵を
今回担当させていただきました。

今回書き手の方々は、あまんきみこさん、上野誠さん、高橋睦郎さん、
西舘好子さん、古橋尚さん、森下典子さん、矢萩春恵さん。

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デザイナーさんからバックナンバーを何冊か送っていただきましたが、
過去には、青木奈緒さん、童門冬二さん、篠田桃紅さん、
朝倉摂さんや久田恵さんなどなど、読者には興味深い書き手さん方の
面白い文章がいくつも寄せられてきた冊子なのですね。
バックナンバーの挿し絵も、私たちの業界ではご活躍の先輩方が担当なさっています。

PRのためのさまざまな印刷物を制作する菓子舗の中でも、
こういう読み物中心の冊子を作って配布しているところは少ないかもしれません。

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モノクロームとはいえ、何度も直しを加えたカットもあったり
すんなり一発で決まったカットもあったり・・・。

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思い出話から長崎の地元の味まで、知らない人物や食べものなど、
ひとつひとつ調べてみるのも面白く、なかなか楽しい挿し絵仕事となりました。

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先日送られて来た刷り上がり見本に添えて、
なんと思いがけずカステラの入った箱が添えられていました。

珈琲をいれ、見事な色合いのカステラをひとくちほおばりながら
「松翁軒」さんと長崎のことを想いました。

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「松翁軒」さんの創業はなんと 1681年(天和元年)だそうです。

江戸時代、長崎は天領、すなわち幕府の直轄地であったことは
歴史好きの人ならよくご存知のことと思いますが、
天和元年がどの将軍の時代だったのかを調べてみましたら、
徳川綱吉公が五代将軍となった翌年のことでした。
(湯島聖堂建設や、赤穂事件、生類憐みの令などが有名ですね)

その時代の長崎はどんな街だったのでしょう?
ドラマや小説などで知った風でも、私自身はいまだ一度も訪れたことがありません。
いつか訪れてみたい街のひとつです。

このたびのお仕事、どうもありがとうございました。

創業天和元年・カステラ元祖 松翁軒

# by team-osubachi2 | 2018-05-11 11:05 | 仕事をする | Comments(8)

もう先月のことになるのだけれど、
昨年の暮れからお手伝いしていた仕事が
この春一冊の本『あたらしい着物の教科書』という形に納まり、
それを上梓なさった木下着物研究所の木下勝博さん・紅子さんご夫妻が
(紅子さんが「紅衣(KURENAI)」というブランドの立ち上げも兼ねて)
四月のとある大安の日に銀座でお披露目の会を開かれた。

あいにくとその日は都合で欠席したのだけれど、
後日思いがけず夫人の紅子さんからわざわざお礼のお手紙をちょうだいした。

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出版界での仕事をいくつもいただいてきたけれど、
挿し絵担当のこちらにまで、わざわざお手紙をくださる著者さんは
そうそういらっしゃるものではない。

そのお手紙に添えて、パーティーでも引菓子になさったという
かわいらしいお菓子が添えられてあった♡

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(いただいたのはまだ春だったからか)桐箱に小さく並んだ
花見団子のような州浜団子は、きな粉の風味が香ばしく美味しかった。

ビギナーからベテランまで、たくさんの着物好きさんが
このご本を手にして下さいますように♪
そして、木下ご夫妻の今後益々のご活躍をお祈りしています。
お気遣をいいただき、どうもありがとうございました。

# by team-osubachi2 | 2018-05-09 00:06 | 着物のこと | Comments(6)

ほんのひと盛り

大型連休が終わったと思ったらこの寒さ。
あれ?去年もたしか五月のお天気が悪かったよう、な・・・?
(それでミントとバジルの早い時期の苗がダメになった)

だけど、季節はしっかり五月だから、
近くスーパーでも柏餅やあんみつなんかがいっぱい並んでる♪

本当はご近所に和菓子屋さんがあればいいんだけど、
そもそも商店というものがうちの傍にないんだからしょうがない。
手近にお甘を愉しみたいときにはスーパーのものでもオッケーさ〜♪

でも、せめて見た目はなんとかしたい。

つぶ餡の柏餅は、あれこれ取ってあるちいさなかご物のひとつに盛って・・・♪

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はじめて買ってみた横浜銚子屋のあんみつも、プラ容器にではなく
蓋付き茶碗に入れて、うちにあったバナナを切ってのっけるだけで
ちょっとばかり立派に見える♪

横浜銚子屋

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そうたいしたものでなくても、ほんのひと盛り、
ちいさな見栄えのために、ひと手間ひと工夫するのって愉しい♪

そういうことをして遊ぶ(?)のが好き♡

# by team-osubachi2 | 2018-05-08 08:06 | 食べる | Comments(4)

あと少しで大型連休も終わるのね。
夕方からまた風が吹き始めたけど、今年の連休には何日もこんな風の強い日があったね。

連休後半はめずらしく三日続けて朝の「土手ラーごっこ(草むしり)」をやったんだけど、
その甲斐あって、パッと見、だいぶさっぱりしたわあ〜♪
(今年は春先の雨が少なかった上に風が吹くせいか、芝の成長が悪いのか気になる)

土手にはいままだシランの花が咲いている。
ある時期から勝手に咲き出した赤紫色したシランと、真っ白いシロバナシランは、
こんな風に咲き分かれていてお互い交わることがない。

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土手ラーの特権を活かして、数年前に間引きしたシロバナシランを育てていたのが、
去年、植木鉢が根っこでぎゅうぎゅうになったのを見かねて、
花芽がついていたにもかかわらず無理矢理植え替えをしたら、
なんと植え替えた株の最後の花芽は、
白い花ではなく赤紫のスタンダードなシランの花に変身した?!
・・・ええ〜?!どして?どして?

で、来年このシランはいったいどういうことになるのだろう?
興味津々で植え替えた植木鉢を一年間見守ったところ、先月半ばにこんな結果が出た。

なんと・・・↓

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れれれれれ〜〜?!・・・赤勝て?白勝て?

てゆーか、知らない人が見れば、赤紫と白との“寄せ植え”と思うだろうが、
この親株は、れっきとした(土手の)シロバナシランである。

いったいどゆコト?誰か説明して〜っ!

「花の色は移りにけりや いたづらに 我が身の鉢を 植替えする間に・・・て、
せやし云うたやろ〜、わしゃシランてえ〜!」

うう〜む・・・うう〜む、どこかに植物学者さんはいないかしら?
シランのおおいなる謎はまだ続く。

# by team-osubachi2 | 2018-05-06 21:37 | 生きものの世界 | Comments(6)