丘の上から通信

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2019年 08月 31日

『銀座百点』

かつて銀座通り五丁目にあった和装小物のお店「白牡丹」さんは
着物を着はじめてからずっと憧れのお店のひとつだった。今は、もう、ない。

ある日、冒険心から恐る恐る店内へ足を踏み入れてみたけれど、
当時まだ二十代だった自分にはキラキラと眩しくて、
どう振る舞って良いかもわからないところだった。

素敵なバッグを見つけても棚から下ろして見せてもらうなんてことは気後れしたし、
商品に添えられた数字を見れば、懐事情はそのまま顔にあらわれていたに違いなく、
たとえ小さなビーズのガマ口ひとつ店員さんから軽く説明を受けても、
見るだけで気持ちよく満たしていただいた感謝を表すことを
当時はまだ身につけてはいなかったなあ〜と思う。

その白牡丹ビルの上の階に入っていたのが『銀座百点』の編集部。
銀座百店会が発行するタウン誌の最高峰。
名だたる作家さんたちのエッセイや、業界問わず著名・有名な方々の対談、
それから老舗呉服店の広告ページの美しい着物や帯の写真
(最近は見られなくなってしまったけど)などなど、
銀座に出て手に入ったときは、電車でそれを読みながら帰った。


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先日打ち合わせの後、日動画廊でさかなクンの個展が開催されていたので観に寄ったら
カウンターに平置きしてあったのでいただいてきた。
たまさかに月末と月初の境い目であれば、二冊いっぺんに手に入るのが嬉しい♪

若くてちょいちょい出かけていた当時も、あまり出歩かなくなった今も、
この冊子を見つけるのは銀座に出る楽しみのひとつだ。

銀座百点/銀座百店会


by team-osubachi2 | 2019-08-31 12:05 | 読む | Comments(2)
2019年 08月 30日

『銀座ウエスト』で

お会いするのは・・・およそ二年ぶりになる編集の方と銀座で打ち合わせ。
場所はお任せしますとのことだったので、好きな喫茶室をいくつか思い浮かべ
(喫茶店というよりは喫茶室と言いたくなるようなお店がまだあるって嬉しいことだ)
それでは『銀座ウエスト』で・・・と厚かましく指定させていただいた。

雨の銀座・・・。
ソニーパーク(旧ソニープラザ)側から外に出る。
あれ、階段のところ、こんな風になってたんだ。洒落てるネ♪

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ビルの谷間の小さなオアシスのように見せながら大きな植木を販売するソニーパーク。

木階段のところで、見たことない落ち葉が目についたので拾い、
もてあそびながら新橋方面へ歩き、待ち合わせ時間より少し早くにお店に着いたので、
清潔感あふれる制服姿のおねえさんにうながされて先に席についた。

午後二時ごろって、うまくすると、
待たずにすんなり入れるちょうどいい時間だったりする。

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やあ、久しぶりだな〜。
いつ来ても落ち着く場所・・・やっぱり好きだなあ。

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ここへ来て飲み物だけで済むはずがない。w

懐かしい風味たっぷりのシュークリームを思い浮かべてたのだけど、
あったかい紅茶のお供に選んだのは無花果のタルト♡

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ありがたいことに、ここはコーヒーや紅茶はおかわりが出来る。
そこがまた良いところなんだ〜♪

ざっくりと全体の打ち合わせをして、お店を出るときには数組並んでいた。
始動は九月からぼちぼちと。
日動画廊のあたりで編集者さんと別れ、また雨の中帰宅した。

銀座ウエスト


by team-osubachi2 | 2019-08-30 09:19 | 食べる | Comments(4)
2019年 08月 29日

レモン

丘の上はまた真夏の暑さが戻ってきたような暑い日です。
午前中のうちにお布団を干したり、
洗ったシーツもすぐ乾いてくれる陽気はやっぱり歓迎したいもの。

とはいえ、夏の暑さにも、もうお盆前のような勢いはありませんですね。

毎朝、ほんの数滴だけレモン果汁を垂らして飲むお白湯のぬるい加減も
ほんの僅かずつあったかい方へと温度をあげた方が身体がホッとする感じがします。

自然界に生きる動植物も、やがて来る冬を視野に入れて
こっそりと舵をきったように感じられる八月の残暑です。

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『レモン』©️Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)


by team-osubachi2 | 2019-08-29 12:22 | らくがき帖
2019年 08月 29日

小千谷縮の再利用その二

むか〜し夏の普段着が欲しくてたまらなかったころに
伊勢丹の赤札ワゴンで見つけた小千谷縮は、下平清人さんという方の型染め小紋だった。

大好きで夏毎に袖を通して自分で洗って手入れしていたけれど、
後染めの麻の宿命ですっかり色褪せて、布にコシもハリもなくなったので
何年か前に二部式襦袢に直して、今度は下に着るものとして活躍してくれている。

残った部分は上半身の身頃と襟部分。
さすがに掛け襟部分はヤケがひどくて処分したけれど、
その下にはまだまだ色が残っていたので、半襟として活かそうと思った。

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普段は白か生成りの無地半襟しか使わないものだから
なかなか出番はなかったのだけど、一昨年あたりから
激暑には「なんちゃって琉装」で黒い上布の胴衣(ドゥジン)を着るようになったら
帯がない分、色柄ものの半襟を合わせて楽しむようになった♪
(黒い胴衣に白襟だと、うっかりすると浄土真宗の尼さんみたいに見えるんだもん)

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襟付きの筒袖襦袢の袖口に縫い付けたスズランのレース↑は
ずっと以前にいただいたフリフリレースのエプロンの裾部分を切って縫い付けたもの。

逆立ちしても自分には似合わない代物だったけど
綿レースが好きでとても処分できず取っておいてよかった。w

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先日、この半襟をつけたなんちゃって琉装で松濤美術館へ出かけ、
その帰り道、美術館そばの渋谷区の包括支援センターと
地元コミュニティの場が入ってるビルから自転車をひいて出てきたおばちゃんが
「あら、素敵ねえ」と声をかけてくれたのが嬉しかった♪

立秋ごろから身につけるにはちょうどいい色味で、夏の名残りを楽しんでいる。


by team-osubachi2 | 2019-08-29 10:37 | 着物のこと | Comments(0)
2019年 08月 28日

ひと休みの時間

暦の上ではもう秋。
秋雨前線も日本の上空に横たわって
重たい雲にどっしりと居座られている感じがしますが、
(大雨警報には気をつけたいところですね)
今週いっぱいはまだ八月なのでした。

グワーンと猛暑だった暑さの疲れも出る時期、
忙しい最中でも、温かい飲みもので一息入れる時だけでも
ゆっくりと過ごしたいものですね。


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『ひと休みの時間』©️Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)




by team-osubachi2 | 2019-08-28 09:08 | らくがき帖
2019年 08月 26日

厄落しとも、満願とも

先日出かけた先で、買い物の途中、パラパラッと軽い音がしたと思ったら
自分のブレスレットのワイヤーが切れて、ビーズを床に散らしてしまっていた。

三十代のころに友だちのRちゃんが私のために組んでくれたブレスレット。
ワイヤーを取り替えながら愛用してきたのだけど、ついに切れてしまったか。

「あらあら」とそばにいたおばちゃまも何粒か拾ってくださったけれど
全部は回収できなかった。

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厄落としかな?なんて思ってSNSにあげたら
別の友だちが「満願ともいう?」とコメントをくれた。
「あ・・・そっちかも」と思った。

それから半月ほどして、今度はビーズの指輪の糸がついに切れた。

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こちらも昔独身時代に友だちのMちゃんが、お母さんからたくさん送られてきたから
「みんなにもおすそ分け」と言ってくれたひとつで、
外出時には結婚指輪とかならずセットにして指にはめて出かけてた。

身につけるとき、いつも小さなときめきを感じてきた二つの飾りもの。
いったん気に入ったものはとことん付き合う性分か、
本当に楽しませてもらったなあと思う。長い間、どうもありがとう♡

ばらけたビーズたちはそっと取っておいて、
いつかまた違うものに再生してあげたいと思っている。


by team-osubachi2 | 2019-08-26 16:31 | これが好き | Comments(4)
2019年 08月 25日

松濤美術館『美ら島からの染と織』展へ(追記あり)

あれこれと見たいもの行きたいところはいっぱいいっぱいあったけれど
どれもこれもグッとこらえて、今月も美術館へ行くのは一件だけに絞ることにした。

昨日の午後、松濤美術館で開催中の『美ら島からの染と織』展を見に行ってきた。
渋谷の雑踏も松濤まで来ると静かになる。

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あ〜、よかった〜!(25日(日)までの)A期の展示に間に合った。

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沖縄の染織展は、観に行ける時はなるべく足を運ぶようにはしてるけれど、
それくらい見るだけでなんとなくパワーを貰えるような魅力に溢れてるんだもの。

例えば庶民的な絣の藍木綿ばかりの展示(好きだけど)よりも
紅型など王族方がお召しのものの展示もあるからかしら?展示会場にはやっぱり華がある。

今回観た中では、私には↓これが凄かったなあ〜♡



こんな色の芭蕉布、初めて観た♡
絹芭蕉というのは、最近の商品のように、「芭蕉風に織られた絹織物」だと思い込んでたけど、
元々は「絹のような芭蕉布」だったのか〜。

凄いのは布だけでなく、たぶんお仕立てもすごいんだと思う。
いつも気にして注視している袖付けのマチの部分。
この小さな三角部分は縫った人の手が感じられる部分だけど、
なんと縫った針の幅も糸も全然見えなくて、いったいどーなってんの???だった。

毎度のことながら、もしもお許しいただけるなら
「ぜひ与那嶺 貞さんの読谷山花織を」と、
この現代に蘇った美しい織りを羽織ってみたいものだと夢をみる。

ここ松濤美術館は大好きな美術館の一つで、本当に好きな人しか来ないという印象。
だって土曜というのに、お客様は少なくて(?)、展示はもちろん、
平良敏子さんの芭蕉布を制作ビデオもゆっくりたっぷりと鑑賞してワンコインという有り難さ。
ああ、すっかり熱があがってしまったわ。

家に帰ってからも、その発熱状態おさまらず、
書棚から出してきた本を眺めるわ、拾い読みするわ・・・

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そして、箪笥の引き出しを開けて、着物で持ってる沖縄のものはこれ一枚きりの
(だけどこれ一枚だけで琉球布への欲求をすべて満たしてくれるくらい大好きな)
久米島紬を撫でまわして悦に入るわ、と、このありさまは何事かしらと自分でも思う。

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自分なんかがざっと知ってる程度でも、いったいどれくらいの貧しさや苦労や
辛酸を嘗めて生きていた琉球の人たちのエネルギーが注がれていることかと思わないではいられない。
でも、それを想うがゆえに強く惹かれるものがあるのかなあ・・・よくはわからない。

A期の展示は本日まで。27日(火)からは展示替えでB期、さらにC期と続くそうな。
後半もどこかで観に行けるといいなぁと思う。

いやあ〜、しかし、相変わらず凄まじい街だねー、渋谷は。

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久しぶりにスクランブル交差点を渡ってみたら、
まだまだ完成じゃないけど巨大な覆いが取れて、
ヒカリエよりも高いガラス張りの巨大なビルが現れていた。

松濤美術館は渋谷駅からはちょっと遠いのが難だけど、
友だちが教えてくれたように行きははじめてハチ公バスに乗って、帰りはのんびりと歩いて戻った。
うん、良いね、今後もそうしようかな。

『美ら島からの染と織 色と文様のマジック』展
松濤美術館にて9月23日(月・祝)まで開催中

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展示品の中に「桐板(トゥンバン)」の織物がありました。
拝見しながら、この記事を思い出していました。

「幻の布なんかじゃない。ある母娘が沖縄で途絶えた「桐板」を、8年かけて復元した情熱」
さんち ー工芸と探訪ー/sunchi.jp

中期と後期にも桐板の織物が展示されますので、観に行きたいと思っています。

昨年暮れ、SNSに流れてきた突然の訃報に驚きました。
お亡くなりになられたルバース・ミヤヒラ吟子さんのご冥福をあらためてお祈りいたします。


by team-osubachi2 | 2019-08-25 15:32 | 出かける・見る | Comments(2)
2019年 08月 24日

ぴょん吉の糸

子どもの頃から家の中で馴染みの虫といえばハエトリグモじゃないだろうか。
個人的に親しみをこめて「ぴょん吉」と呼んでいる。

糸の巣を張ることもなく、ピョコピョコと飛んだり跳ねたり歩いたりする。
たまーに天井からツーーーーッと忍者みたいに下りてくる事もある。
おおー、スパイダーマンみたいぢゃん!・・・て、逆か。
顔を近づけると目が合うことが多い。キリッとこちらを睨み(?)返してくれる。
家内に一匹もいないとなるとむしろ淋しいくらいだ。

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このあいだベランダで一匹、黒いコを見つけたので、捕獲してリビングに放してみた。
きりりとしたBlack&White、調べて見たら、
このコは「アダンソン・ハエトリグモ」のオスだった。

まだ若いコなのか、ジャンプも勢いがあって、相撲を取らせたら強そうだ。
何日間かリビングやキッチン、私の机周りをうろついていたのだけど、
ベランダの方がエサ虫が多いかもしれないので、またまた捕獲して元のベランダに戻してあげた。

何日か前、フェイスブックにもこの写真をあげたら、
「このクモを見かけたら静かに見逃してる、芥川龍之介を読んでからクモは特別、
いつか助けてもらうんだ(笑)」とコメントをくれた方がいらしたのだけど、うん、わかる〜♪

これまで助けたクモや、これから先助けるクモたちもいるわけだから
私たちを助けてくれるクモの糸はきっと丈夫なハズ!w
だから、クモの恩返しを信じる(期待するともいう)皆さま、
どうかくれぐれも自分の後から上ってくる人たちにもご寛容に!!w


by team-osubachi2 | 2019-08-24 19:55 | 生きものの世界 | Comments(4)
2019年 08月 22日

幸田文『黒い裾』

古本を一冊買った。
読んだことがない短編集、幸田文著『黒い裾』。

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幸田文さんのご本を初めて読んだのは『流れる』だった。
昭和の邦画を浴びるように見ていた頃だったから、まず映画の『流れる』から入ったクチ。

独特の言い回しというのか、それまで自分が読み漁ってた時代小説とか
女流作家の小説とは言葉使いのリズムがどこか違っていて、
ちょいちょいつっかえながら読んでいたのだけど、そのうちに気がついた。
あ、テレビなどで拝見する青木玉さんが喋る時のリズムとどこか同じ・・・ね?
そう気付いてからは幸田文さんの作品も(沢山じゃないけど)
スイスイと読み進むことができるようになった。

『黒い裾』は、女主人公の半生にかかわる黒紋付の着物(喪服)のお話だけど、
幸田文さんの人生にもどこか共通していそうな黒紋付の在り方がなんだかすごい。
短編だけど、このまま一本のドラマにでも出来そうな感じ。

私の手元にも母親が誂えてくれた袷と絽の揃いはあって、
すでに冬場と夏場それぞれ両親の旅立ちに袖を通したから
この黒紋付の役目は終わったも同然と思ってるんだけど、
今の時代の黒紋付の着物とはまるで存在価値が違うなあと感じ入った一編。

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ところで、幸田文作品は昔っから装丁も良いものが多いけれど、
ことに目をひいたこの題字・・・美しい♡
どなたの手跡かしら?と表紙をめくったところにクレジットが記されていた。

題字 熊谷恒子

・・・さすが。

まだ伺ったことがないのだけど、いつか訪れたいと思っている熊谷恒子記念館では
いま「かなの美展『墨の濃淡 書のたしなみ』」が開催中とのこと。
秋になったら、書道友だちを誘って観に行こうかと思っている。

大田区立熊谷恒子記念館


by team-osubachi2 | 2019-08-22 08:36 | 読む | Comments(4)
2019年 08月 21日

バナナトースト

長かったお盆休みと、のろのろと迷惑至極な熱々台風も去って、
やっと朝晩にはほのかに秋を感じる風が入ってくるようになった。

身体って正直だな。その途端に、ドッと夏の疲れが出た。

まずは白湯をたっぷりと飲んで、身体があったまってから、遅い朝ご飯。
あったかい紅茶に、あったかいバナナトーストにでもしようかな。

買い置きのスライスしたカンパーニュに、
自分でスライスした薄切りバナナを並べた後、パチリ!と記念撮影。

すると・・・こんな声が聞こえてきた?!

「いまから火あぶりにされるんだ〜!オレたち〜〜〜!!」

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ウッシッシ、すまんのう〜。w

ちょこっとバターものっけて、
(トースターを持ってないので)グリルでこんがりあぶって、
焼き肌に楓糖も垂らして、美味しく成仏させてあげた♪


by team-osubachi2 | 2019-08-21 08:52 | しみじみご飯 | Comments(2)