丘の上から通信

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カテゴリ:人を描く( 62 )


2019年 10月 07日

体育の時間

今日は朝から涼しいですね。
少しひんやりと手の甲や頰を撫でてゆく風は、田舎にいたころ、
運動会や体育祭などで朝早くに登校するときに感じた秋の風に近いような気がします。
(そういえば、アキアカネがこの風にのってたくさん飛んでいたはずですが、
今北陸地方のアキアカネは、かつての頃に比べて
九割も激減したと、つい先日知って残念に思っています)

小・中学生の時のストレッチにきいたジャージー素材の紺ブルマー、
どうも好きではありませんでした。
個人的には昔の提灯型のブルマーの方がいっそ可愛いんじゃないかしら?とは思うものの、
でも、もしも自分がその時代の現役だったら・・・
「あの提灯ブルマーが嫌!」と言いはっていたかもしれません?笑

「十月十日が体育の日」で育ったわが身には、
半袖の体操着と涼しい秋風はセットになって記憶箱に入っています。

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「体育の時間」(c)Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)



by team-osubachi2 | 2019-10-07 13:51 | 人を描く
2019年 09月 23日

真珠のネックレス

真珠のネックレスをつけるのはどんな時でしょう。
哀しみの時につけるのとは別に、例えば白いシャツやカットソーにあわせて
普段から楽しめたら素敵・・・♡

現実には、湿気の多い日本で、汗をかきやすく、時々がさつを発揮する私には
淡水のものやフェイクが身の丈に合っていて、いっそ気楽というもの。

でも、「もしも宝クジが当たったら欲しいもの」リストに
真珠のネックレスも書いておきましょうか。
せめて美しいと思うものへの夢とか憧れは持っていたいと思いますので。w


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「真珠のネックレス」(c)Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)




by team-osubachi2 | 2019-09-23 23:50 | 人を描く
2019年 07月 17日

クラシックを聴きに来た婦人

もうずっと以前のこと、知人の方々に誘われて
某コンサートホールで催されたガラコンサートへ行ったときのことです。

少し早めに席について開演を待っていたとき、
一階席にお座りの女性の手元から、キラッ!と鋭く強い光が見え、
思わずオペラグラスでそっとそのお席を見てしまいました。

まだ開演前の天井の照明の光を集めて、遠く脇の三階席にいた私の目に届いた光は
その婦人がつけていたダイヤモンドの指輪からのようでした。
きっと大粒で上質の石に違いありません。
数度、素晴らしい輝きが私の目を射たのでした。

高級な宝石や宝飾品というものにはまったく興味がないくせに、
そういう光の振る舞いをさせるダイヤモンドという石の性質に魅了された一瞬でした。

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「クラシックを聴きに来た婦人」(c)Tomoko Okada

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by team-osubachi2 | 2019-07-17 15:42 | 人を描く
2019年 07月 14日

青い風の吹く日

梅雨も後半ですが、なんとも鬱陶しいお天気がずっと続いています。
さすがに飽きてきました。

とはいっても、時間とお天気だけは、
どんな国の王様でも、お金持ちでも買うことができませんので、
草木や動植物と同じく、人もジッと晴れるのを待つしかありません。

乾いた風が吹く日が待ち遠しいこの頃です。


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「青い風が吹く日」(c)Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)


by team-osubachi2 | 2019-07-14 17:26 | 人を描く
2019年 07月 11日

お運びの男性(ひと)

若いときに、都内の小さな映画館で観たフランス映画があります。
イブ・モンタンさん主演の『ギャルソン』です。
パリのブラッスリーでお運び(給仕)として働くアレックス(イブ・モンタン)。
彼には小さな夢があって、その夢のためにコツコツと働いているのですが、
彼を取り巻く世界に登場する人物は、当時の私にはいずれもずいぶんな大人に見えました。
「あんな(中年の)年代でも夢を抱いて働いたり、恋をしたり、するんだなあ〜」と
いかにも若造の私は当時思ったのでした。

20年ほど前、ポルトガルを一週間ほど旅したとき、
入った飲食店の(厨房はもちろんのこと)フロアで働く男性は
若者というよりは、中年男性が多かったように見えました。
(むしろアルバイトと思しき若い女子たちの役立たずぶりにうんざりもしましたが)
揃いの給仕服を着て、または前掛けのようなエプロンをして、
きびきびと働くおじさんたちの姿が私にはとても好ましく映りました。

日本でも、かつて「喫茶店」と言われた類いのお店よりも、
現代ならではの「カフェ」の方が今や数を増やしている感がありますが、
若者だけでなく、揃いの制服姿で、きびきびと立ち働く
“おじさんたち”がもっといても良いのでは無いかしらん?と思うこの頃です。



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「お運びの男性(ひと)」(c)Tomoko Okada

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)


by team-osubachi2 | 2019-07-11 18:41 | 人を描く
2019年 06月 15日

瞬間のいろ

もう何年も前に美容院で読んだ雑誌のコラムを
いまでもときどき思い出します。

著者が渋谷で人を待っていたとき、
同じく待ち合わせをしていると思われる白杖を持った青年に気がつきました。
何気に見ていたら、しばらくして渋谷のすごい雑踏の中、白杖を使って歩く女子が現れ、
なんの迷いもなくまっすぐに青年が立っている場所へと歩いてきて、
無事に合流し笑顔で目的地へと向かった・・・というようなお話でした。

著者の方は歌人です。
その鮮やかな出会いの光景を見た彼が綴った文章は、私の中で像を結びました。
目が見えない若い二人の手と手が触れた瞬間、
二人にはどんないろが見えていたのでしょう。

コラムを読んだ私の頭の中に浮かんだ光景。
それがいまだに忘れられずにいて、ときどき思い返しては、
二人が見た瞬間のいろに想像をめぐらせています。


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「瞬間のいろ」(c)Tomoko Okada

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by team-osubachi2 | 2019-06-15 10:05 | 人を描く
2019年 05月 15日

子どもでいられる時間

子どもが子どもでいられる時間って、とっても短いんだということが、
このごろになってわかるようになりました。

でも、その分、子どもの想像の翼は大人のものよりはるかに大きいのでしょう。

だって、彼らは、どこにあるかも知らない野生の王国にだって
いとも簡単に飛んでゆけるのですから。

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『子どもでいられる時間』(c)Tomoko Okada


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by team-osubachi2 | 2019-05-15 20:38 | 人を描く
2019年 03月 19日

新学期

学校はそろそろ春休み。
一年間を学び終えて、春、どんな気持ちだったかなと思い返してみると、
仲良くなった友達と次の学年も一緒のクラスになれるかどうか、
このことがとても気がかりだったように思います。
そして、どんな先生が担任になるんだろう?といったことでしょうか。

思えば、学生だったころの、わずか一時間、たった一日のなんと長かったことでしょう。
週に五日(当時は六日)も学校で半日を過ごすのですから、
好きな友だちがいるかいないか、気のあう仲間がいるかどうか、
相性がいい先生に当たるかどうか、はとても大きなことだったのだなあ〜と
今ごろになって気づくのでした。

そこここで田んぼの土や、土手の早緑と、まだほのかに冷たい風の匂いが
思い出とともに鼻先をくすぐってゆきます。


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「新学期」(c)Tomoko Okada

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by team-osubachi2 | 2019-03-19 15:55 | 人を描く
2019年 03月 13日

卒業

三月になって、どこからともなく漂ってくる沈丁花の香り。
この花の香に鼻をくすぐられると、学年の終わりの頃に抱いていた
言葉には言い表せないような漠然とした不安感や、
じき一学年分だけ先輩になる期待感や、卒業という大きな節目を迎えて、
自分が少しだけ年をとって立派になったシニア感などなど、
(もちろんそんな感触は、四月には一番下っ端になってすぐに掻き消されてしまうのですが)
いろんな感情が入り交じった頃の記憶が鮮やかによみがえってくるのでした。

この春卒業を迎える若い人たち。ご卒業おめでとうございます。
喜びも、不安も、期待も諸々、今しか持ち得ない瑞々しい感性をいっぱいに抱いて、
次のステージへとどうか元気に羽ばたいていってください。


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「卒業」(c)Tomoko Okada

*イラストレーションの無断使用及び複製・転載をかたく禁じます


by team-osubachi2 | 2019-03-13 16:09 | 人を描く
2019年 02月 21日

本番中

おぼろげな記憶ですが、あれは何年生の時でしたか、
おそらく小学校の秋の学芸会ででしょうか、クラスで劇の発表会をしたときに、
講堂のステージに一度だけ立ったことがありました。

脇ながら役をあてがわれて半纏を着るように言われましたから、
日本の民話ものだったかもしれません。
端役も端役、一言だけ台詞もあったのか、なかったのか。
お芝居の中身よりも、また、緊張したであろう出番よりも、
記憶の大半を占めているのはなぜだか薄暗いステージ裏の、
例えばそれは跳び箱やマットといった体育用具の独特な匂いなのでした。

大人になって、お芝居を観ていても、
表舞台以上にバックステージに興味が湧くのは今も変わりありません。


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「本番中」©Tomoko Okada

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by team-osubachi2 | 2019-02-21 16:23 | 人を描く