丘の上から通信

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2018年 09月 12日 ( 1 )


2018年 09月 12日

映画『判決、ふたつの希望』

たくさん見てるわけじゃないけど、
アフガニスタンやチベット(中国)、イラン、イラク、イスラエルなど、
中央アジアから中東方面で制作され、日本にやってくる映画は面白いね。
もちろん、面白さの中には言葉にもできないくらいの
悲惨な出来事がベースにあるものが多いのだけど。
でも・・・と、映画を見たあとに思う。
政情も不安定だし、暮らしもなかなか立ちゆかないことが多い地域であっても
文章とか絵画や音楽、演劇とも違う「映画」という表現方法があるって、
なんて素晴らしいことだろう!・・・って。

で、今回はレバノンの映画ですかね。
フランスの共同制作による『判決、ふたつの希望(THE INSULT)』。
先月だったか、公開されたと宣伝をチラリと見てはいたけれど、
懐寒しでスルーしていたら、昨夜台所仕事をしながら聴いたラジオで
ぜひ見るべきです!と話題にしていたのを耳にしたら俄然そそられてしまい
翌日のタイムテーブルを調べてみたら・・・あら、水曜日(レディースデー)?
それじゃあもう行くしかない!・・・のであった。

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ウワサに違わず、午前中初回の上映から見事に満席であった。

舞台こそは中東で、彼の地域がずーっと抱え続けてる近代の戦禍と深い痛みと
いろんな混乱がベースになっているけど、昨夜ラジオで聴いた言葉を借りるなら
「フィクションでしか描けないこと、フィクションだからこそ描ける世界」とのことで、
ナルホドなぁ〜、描かれていることはどこの国にもあることで、
個々の人間の出自やプライドや意固地、いっときの激昂とふと垣間見せる人情とか、
人目線から見ると、こういうことってどんな国にもあるし
どんな人にも起こりうる事態かもなあ〜って、映画を見た人の多くが感じることかも。

ずっと前に中東を旅したさい、シリアからレバノンに移動し、
(国境越えのとき、銃を装着した警備兵がバスに乗り込むのだけど)あ
首都ベイルートに到着してみたら、街の近代的な様子にビックリしたことがあった。
フランス風の洒落たカフェの横を歩いていると、シリアの砂と埃まみれの自分が、
まるで田舎出のおのぼりさんになったみたいなカルチャーショックを受けた。
なんだ、ベイルートってすごい都会じゃん!失礼しました。
でも、大通りををちょっとはずれると中東戦争のときのボロボロの廃屋がまだいくつもあって、
それをひとつひとつ新しい建物にすべく、そこここでクレーンが動いているのが見てとれる
今まさに建設中の都市なんだなって思ったんだった。

映画の後半、軍用とおぼしきヘリからベイルートの街を見下ろす映像がチラッとでてくるのだけど
いろんなものが頭をよぎって一瞬ドキンとした。
舞台の背景は重くても、でも、ことさらきな臭いものはこの映画には出て来ない。
とにかくしょっぱなから見る人をグイグイッと引き寄せる力のある法廷劇。
主演の二人のちょっとした表情の動きがよかったな。
どこの国にも味のある役者さんっているネ♪

『判決、ふたつの希望』公式サイト





by team-osubachi2 | 2018-09-12 17:58 | 出かける・見る | Comments(0)