丘の上から通信

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2018年 10月 24日

眠りから覚めて−2

この数年、小紋に惹かれている。
もともとドシッと重めの縮緬という布が好きで、お茶を習っていたころはよく袖を通したものの、
それもやめてしまってから長い間小紋には目がいかなかったのに、
五十代に入って少し気持ちが変わったのかな。
平成になって紬というカテゴリーの幅がぐんと広がるにつれ、
ひっそりと隅に追いやられた感がある小紋を一人勝手に不憫に思ってもいたしね。

何年前だったかセールでポチったんだと思うけれど、秋の森の様子を水彩画のように描かれた縮緬小紋。
小川や野菊の咲き乱れて、地味な色遣いなのにかすかに華やぎも感じられて惹きつけられた。
今この手の濡れ描き友禅とカチン(墨線)で染めるタイプの小紋って作られているのかな?

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これも洗い張りに出して数年押し入れに仕舞い込んだままのを、
今年こそは仕立てよう!とにかく仕立ててしまえば後はなんとかなる!と意を決して仕立てに出した。

この着物に合わせたいと思っていた帯は、かつて恩師のように慕っていた女性からいただいたもの。
クリーム色の地に七宝を変わり織りした無地帯。今のところ、この組み合わせ以外思いつかない。

さて、これを、神無月、霜月に着回すなら、どんな小物合わせがいいのかしらん?

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抑えた緑系の帯締めなら、十月、まだ木々の葉に見られる名残りの緑のイメージ。

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橙茶の帯締めは、柿や桜の葉に洗われる紅葉の色目、とか。

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手持ちの中で数少ない道明さんの笹波組。いくつもの微妙な色合いは春秋遣いに便利ね。

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赤みの強い茶色の帯締めは十一月の紅葉を想いながら締めるのも好いかしらん。

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灰色がかった焦げ茶色の帯締めなら、もう初冬の枝の色って感じ?

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今回この小紋をお仕立てに出すさいに添えた暈しの八掛けは、
もともと今回一緒に仕立て上がってきたサンドベージュの紬に付いていたもので、
(過去ログ:眠りから覚めてー1/https://okakara.exblog.jp/30115065/
この小紋の方が色合いがピッタリじゃん!なんて、
こんなところでやりくりが上手くいくと、とても嬉しかったりする♪

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とはいえ、予定していなかった必要経費がドカーン!と重なったりして、
経済的には破茶滅茶だけれど、さあ!シャンとして頑張るのよ、自分!!
そして、楽しみなさい、着物の秋を♪
何年間も眠らせていた着物が念願叶って二枚も生まれ変わってきたのだから。


by team-osubachi2 | 2018-10-24 18:51 | 着物のこと | Comments(10)
Commented by 香子 at 2018-10-24 19:38 x
袷を着るのにいい季節になりましたねえ。
落ち着いてるけど華やかな小紋♪
ホント、形になるといつでも着られるから嬉しいですよね。
(係は別として・・・w)
ワタシもようやく仕立て上がった付け下げ着ました☆
紫の帯締め〜と思ったけど、それはワタシの好みでした(笑)
Commented by team-osubachi2 at 2018-10-24 23:14
香子さん
はい、渋みのある色なのに、ほんのり華やかな表情もあるのでクラシックコンサートなんかへも着ていけるかな?と。
地味な色目だのにくすんだイメージがないのは白場の入り方が上手いのかな?と思ったりします。
この着物と帯に紫の帯締めを持ってくるあたりが香子さんらしい。
小物だけで見ても、選ぶ色はすでに人それぞれの好みや個性が表れますですねー♪
Commented by セージグリーン at 2018-10-25 09:34 x
四十八茶に百鼠、、、あるいは遠い昔のセピア色の写真を
思わせるような、豊かな階調に富む小紋ですね。
お書きのように、一見地味な色合いなのにくすんで見えないのは、所々に絶妙に配された白の効果だと感じます。
季節の移り変わりを小物で楽しむ、、、赤茶や柿茶の
帯締めの色がオフホワイトのおみ帯に映えて、きれいですね!
Commented by team-osubachi2 at 2018-10-25 14:44
セージグリーンさん
そうそう、セピア色、そのセピア調の着物です。
技法はよくは分かってないんですが、こういう水彩めいた小紋なども好きな事は好きなのです。
とはいえ、なかなか好みにピタリとくるものって見つけられないんですが、これは気に入りました。
楽しみたいと思います。
Commented by sogno-3080 at 2018-10-25 17:28
なんて素敵な柄!私は、奥村土牛のしだれ桜の絵を思い浮かべて
しまいましたよ。帯締めでも雰囲気が変わりますねあ。
私は道明の帯締めの組み合わせに一票♥
お出かけが楽しみですね。
Commented by team-osubachi2 at 2018-10-25 21:20
sognoさん
土牛さんの「醍醐」でしたっけね、もう夢のように美しいですよねえ♡
こちらは秋の模様ですが、いくつもの型を使って葉蔭に色の濃淡(重ね)が表現されていて、
そういうところがまた水彩と共通してるもんですから私には余計に好ましく思えるのかもしれません。
雑誌に出たモデル料をフルに活かした小紋祭り(セールの戦利品)、実はもう一枚、新古品の小紋が箪笥に収まっています。
シックですが、来年春に登場して貰います♪
Commented by phenix at 2018-10-26 07:53 x
百花繚乱のオータムバージョンって感じ、素敵ですね。黒い枝と幹が全体を引き締めて、絵のようですがこんな素敵な染めの技法があるのですね。
小物合わせ、1番楽しいひとときですよね。
 以前、道明の方が「無地の帯締めはビシッと決まるけれど帯締めが境界になって上下を分けてしまう印象があるので、色々な色が入った物も全体に繋がりが出て良いですよ」と言っておられました。成程なって思いました。
Commented by team-osubachi2 at 2018-10-26 09:13
phenixさん
昔小紋染めの特集にこんな染めの技法が紹介されていたように思いましたが、ちゃんとは見てなくて技法のことはよくわからずにいますが、きもの通の方に伺ったところ、「(写真で見たところでは)濡れ描き友禅にカチンのように見えます」とのことでした。
帯締め、あ〜、道明さんがおっしゃる意味、よくわかる気がします。この笹波組をのせてみたとき、着物全体と馴染むなあ〜と、まさにそう感じていたのですよ!馴染ませたい時にはこの帯締めがちょうどいいなと思っていたところでした。う〜む、なるほどなあ〜。
私は無地のものがほとんどなんですが、もっといろんな組みの帯締めが欲しくなっちゃいますね、道明さんので♡・・・というより、今はとてもム〜リムリ。笑
Commented by fuko346 at 2018-10-26 13:53
ああ 良いですね 良いですね。
これ、という小紋 この頃すごく少ないように感じます。
きっとお似合いになるわ~と 想像して にまにましています。

画像にあるように これがいいかな あれかな、と小物を乗せているときって 至福ですよね。
もしかすると着ている時より 楽しいかもしれません。とはいえ ご着用の様子 拝見できること淡しみにしています。
Commented by team-osubachi2 at 2018-10-26 15:32
fukoさん
箪笥から着物や帯を引っ張り出して来て、小物をあれこれ置いて矯めつ眇めつ、そうやってひとり遊ぶひとときは本当に楽しいですね〜♡
もう何年も呉服店や百貨店で小紋を手にとって広げてみるということをしていませんし、今どんなのが染め小紋の流行りなのかさっぱりわかりませんけども、中には紬以上に長生きする模様ってあるかもですね。
眺めるだけならもういくらでも出来そう。何時間でも畳の上にペタッと座って、心ゆくまであれこれ広げて眺めて見たくなりました。でも、上手に巻けないので、お店の人に迷惑ですね。笑


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