丘の上から通信

okakara.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2014年 05月 11日

初めて『バルテュス』展へ

一昨日の午後の大荒れしたお天気の名残りで
まだ少しヒンヤリとした空気が残っていた昨日の午後、
上野の東京都美術館へ『バルテュス』展を観に行ってきた。

バルテュス(と節子夫人)の名前やお顔は
生前からグラビア雑誌などで見聞きはしてても
実は一度も作品を観たコトがなかったので、今回とても興味を持って見学した。


f0229926_23194319.jpg


絵が上手いのは言わずもがな。
画面に描かれた光の感じとそれに伴う色彩がとっても綺麗で
人物や静物などくっきりとした存在感がある。

・・・と思っていたのに、それが観ているうちにだんだんと、
ただ光と影というものだけではない
あの世とこの世の間(あわい)とでも言いたくなるような
ふたつの世界を行き交う妖しい夢を見ているような気分になってきた。

はっきりしている男性の顔に比べて、
女性たちの顔がこの世じゃないところへ半身を置いてるみたいで
なんだか透けてしまってるような気がしてきた。
美しくて妖しくて摩訶不思議な世界・・・。

f0229926_23475317.jpg

例によって会場をまわりながら無茶な妄想をして遊ぶ。
ーーーもしもこの中でひとつだけ作品を貰えるとしたらどれがいい?ーーー

私なら、バルテュスが11才のときに猫と少年のお話を描いた「MITSOU (ミツ)」か
20代に描いた「嵐が丘」の挿し絵が断然いいなあ〜〜!欲しいっ!

どだい無理な妄想はほどほどにして、ショップコーナーに行ったら
さいわい「MITSOU 」が一冊の本として売られていたのでそれを買ってきた♬
(本だけじゃなくクリアファイルとかポストカードとかもミツばっか)
いやあ〜それにしても、だ。
11才で描いたとはいえ、これは“子どもの絵”なんかじゃない。
すごいなあ〜!バルテュス。

f0229926_001547.jpg

美術館を出ると、外はもう夕暮れ時だった。
ずいぶんと日がのびたものだ。
初夏の心地よい風に吹かれながら上野公園を後にした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

*追記
買ってきた書籍「MITSOU (ミツ)」は復刊版。
(2011年5月30日初版発行/河出書房新社)
これ、図録よりも私的には嬉しいお買いもの♡

f0229926_139328.jpg

「MITSOU (ミツ)」と「嵐が丘」のポストカード集(6枚組)は
出来が良すぎて使えない・・・。

f0229926_1310016.jpg


『バルテュス展』/東京都美術館にて6月22日まで
http://balthus2014.jp

by team-osubachi2 | 2014-05-11 00:15 | 出かける・見る | Comments(14)
Commented by ソラカラ at 2014-05-11 08:12 x
知子さんお久しぶりです
バルテュスのMITSOUの本、なつかしくて本棚から発掘してしまいました。
私の持っているのは1986年発行のものなので、販売されているものとは装丁など違っているかもしれません。
どうでしょう。
改めて見るとリルケが序文書いていました。
東京は本物が観れていいですね。
夕暮れ時の写真もすごく素敵。
影が会話しています。
なかなかコメントできませんが、いつもブログ楽しみにしていますね。

Commented by sogno at 2014-05-11 08:34 x
ついに行かれたんですね~
私も、猫と少年の、まるで版画みたいな絵が
大好きです。「賞賛と誤解だらけの・・」とタイトルに
ありますが、私にとっては未だに謎に包まれている
画家です。
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-11 13:24
ソラカラさん
ご無沙汰しています!コメントありがとうございます。
>バルテュスのMITSOUの本、なつかしくて本棚から発掘して
さすが!お持ちですねえ〜!!
コメントいただいて、こちらが買ったのを撮ってアップしてみましたが
どうでしょうね、中は詩が前半にまとめてあって、後半は画集にしてある構成になっています。ちなみに帯はほしよりこさんが書いてます。
ポストカード集も(値段もよかったですが)とても切り離して使う気になれない!ましてや誤字脱字があろうものなら、って感じです。笑
東京や首都圏は本当に展覧会が多くて、逆に見に行けないことが多すぎる。苦笑。
あ、そうそう!いま石川近代文学館で開催中の「妖怪えほん原画展」で、イラストレーターの先輩である城芽ハヤトさんの「つくもがみ(京極夏彦作)」の絵も二俣和紙に印刷されて展示されているそうなのです。よかったら観てみてくださ〜い♬
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-11 13:40
sognoさん
はい、行こうとした矢先、友だちが招待券を2枚くれましたので
これもバルテュス未体験の相方と二人して行ってきました。
土曜の午後で、入りはどうかな?と思いましたが、
ストレスのない程度になんとかじっくり拝見できました。
うん、作品には大きなエネルギーが感じられて、
巨匠に数え上げられるだけの何かがやっぱりあるなあ〜と思いました。
きっとこれから先も謎は謎のまま後世に伝えられてゆくのでしょうね。
Commented by 神奈川絵美 at 2014-05-11 16:19 x
こんにちは! バルテュス行かれたのですねー。私は未見なんですよ。写実風なんだけど、描いている対象は精神的なものなのでしょうか。
MITSOUの画集、この写真の遠さで見ると中世ドイツの版画のようにも見えて、骨太で、とても幼少時の作品とは思えませんね。
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-12 08:30
絵美さん
私はまったくの初見で、アカデミックな見方は私みたいな人間にはよくわかりませんが、風景のような写実や具象であれ抽象であれ、描かれているのはやっぱり作家の精神的世界なんだなあって感じるばかりです。
MISTOU、展示されているのは複製ですが、ホント11歳の絵とは思えない出来ですよ〜。ユダヤ系ドイツの血も流れてるみたいですし、欧州の混沌としたものがバルテュスの中に在るかもしれませんですね。
Commented by 香子 at 2014-05-12 09:43 x
おぉ、行かれましたか!
ワタシはいつ行くかなあ (^-^;;

Commented by fuko346 at 2014-05-12 10:57
こんにちは。
私は節子夫人目線でしか 知らないのですが こちら
拝見して見てみたいなあ、と思いました。
それと 妄想部分ですが、私が展示品を見るのは、もう
その一点です 笑
あれもこれも となって 一番を決めるのに 順路を戻ったり
してしまいます。
美術には詳しくなく ひとときの夢を見るみたいに感じています。
それと なんであれ、作った人の魂が 現れてきるものだから、
それを感じるのも好きです。
ただ 感じ過ぎて 気分が悪くなってしまうことも、ありますけれど、、、。
Commented by ソラカラ at 2014-05-12 12:56 x
私の持っている本、ブログにアップしてみました。
復刻版とのことでたぶん内容は同じと思いますが、微妙な違いもありそう。
比較したかったので、知子さんの写真を無断転用してしまいました。事後承諾ごめんなさい。
猫と子供と飼ってみて(育ててみて)、生意気な独身時代よりも今見る方が視線が柔らかいかもしれません。
ありがとうございます。
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-12 13:48
香子さん
まだまだ会期ありますから〜。
でもテレビ番組の特集のあとって混みそうですよね。
その前にと思って行ってきました。
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-12 14:01
fukoさん
さきほどテレビで(関東版のみの放送かと)節子夫人が
色鮮やかな緑青に近い色の縞紬をお召しになって、
この展覧会についてのインタビューを見たところです。
「バルテュスは“何の説明もなくただ絵を見てください”というのが本人の一番の希望でした」とおっしゃってるのを聞いて
やっぱりそうだよねえ〜なんてエラそうに思っちゃいました。
今の美術館、ことにイヤホンガイドなんて解説聴きながら見てる人多すぎませんか?って思ってる人間の一人です。聞いて頭で納得しながらただ絵をなぞる観賞の仕方、否定はしませんけども、せっかく本物が来てるのだから、自分の目でそれを見て「感じること」をもっと大事にしたらいいのになあ〜って思っちゃいます。知識は後付けでもいいじゃないか、と。
なんてエラそうに言っても、「どれが欲しい?」なんて見方も邪道だって言われればそれまでなんですけども(笑)。
ぜひ京都展をご覧になってみてくださいませ〜♬
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-12 14:07
ソラカラさん
本の記事、拝見しました。ありがとうございました!
箱入りなのですね〜!いい本ですねえ!感心しています。
(詩と思い込んでいた)リルケの序文、そのあとバルテュス少年の絵、
という構成はおそらく本作でもそうなのでしょうから
それに沿った形で同様なのではと思いましたが、
復刻版もまあ、それなりによい出来と思います。
でも、ソラカラさんのご本の方が、本と作るさいの、本の持っている世界の豊かさがまだ十分あった時代だったなあ〜と拝見して思いました。
夏は京都展があるようです。お里帰りのさいにいかがですか?オススメします〜。(私もときおりソラカラさんのブログ、拝見していて、これからも楽しみにしていま〜す)
Commented by eco at 2014-05-17 13:27 x
はじめまして。
"二重太鼓"を検索してきました。
着付けを習ったばかりで、忘れてしまいそうだったのですが、エッセンスがギュっと詰まったイラストに出会えて感動です!
ほーんと、ありがとうございます。
#バルテュス展では何を貰おうかと妄想しながら観て来ました。
 気楽に使えそうな一筆箋を買いました。^^
Commented by team-osubachi2 at 2014-05-17 17:35
ecoさん
はじめまして。コメントをありがとうございました。
お団子ちゃんのノート、お役にたてましたらさいわいです。
ほかにも細々としたポイントや他の帯結びも描き加えたいなと思いつつ、
こまごまとした仕事や用事でなんやかや日ばかり過ぎていきます。
バルテュス展行ってらしたんですね。今夜特集があるようですが
放送のあとだとやっぱり混みますかしら?
一筆戔は私も買う方ですが、使えて便利なグッズと思います。
また気が向きましたら、どうぞ遊びがてら
ブログ覗きにいらしてください♬


<< さつま揚げと焼き大根のサンド      シシャモの素揚げ >>