丘の上から通信

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2013年 11月 05日

『ターナー展』へ

以前から気になりつつ、まだ体験したことがなかった。
金曜の夕方からゆ〜っくりと絵画展を観る・・・ということ。

毎日慌ただしくて、前売り券を買ってはみたものの
なかなか行けずにいたターナー展。
先週末の金曜日、午後まで机に向かっていたのをいったん筆を置いて
エイヤッ!で上野へひとっ走り行って来た。


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東京都美術館へ着いたのは夕方5時近く。
すでに夕闇せまる上野公園は人も少なくて、噴水のある広場は
連休をあてこんで開かれていた光のイベントでにぎわっていたけれど、
会場の都美術館は人が空いていて、
大きな美術展でこれだけゆっくりと観賞できたのって
なんだかすいぶん久しぶりのような気がする。
そうかあ〜、ありがたいなあ〜、金曜夜の開館延長って ♪

それにしてもターナー、若い青年期の絵の上手いこと上手いこと。
行ったこともない地に旅してまわりの風景を見ている気がしてくる。
はあ〜〜〜、上手いなあ〜。ため息が出る。

でも、私が好きなのはおだやかな英国田園の風景でもイタリア建築の景色でもなく、
やっぱり海(荒れ狂っていたり、おだやかに凪いでいたり)と
太陽の光と色が溶けて混ざり合うような絵だ。
さらには、どちらかといえば悲劇的な題材の方が好きだったりする。
この人の作品は、陽性よりも陰性の方がより普遍性があるように感じられるが、
ドラマツルギーってやっぱりそういうものなのだろう。

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大作よりも、小品に好きなタイプの絵がいっぱいあった。
ことに、いくつもの色だけで心象風景らしきものを試作している
「Colour Biginnings 」というシリーズ、
筆の動きの早さだとか擦れ、重なった色の透け具合だとか、
画面を通して見ているこちらに、いろいろ試そうとする
ターナーの息づかいすらほのかに感じられるような気がして
好きだ、たまらなく好きだ!・・・と思った。

20代で観たターナーと今の自分が観るターナーは大きく違う。
絵画から描いた人物を感じるようになるというのは、
やっぱり私自身も年齢を重ねた結果だろう。
(人物を感じるという事は、その人物が
どういう人間であったかを分析するという事ではなく)
最晩年の、モチーフがどこに描かれているのか判然としない作品に
ターナーという人の人生観がいちばん現れている気がしたけれど、
それには私自身、まだまだ人生経験が足りないようにも思える。

また20年後に観ることが出来れば、どんな感想を抱くのか
それを愉しみにふたたび作品と再会できる日を待ちたい・・・と思った。

ターナー展/上野東京都美術館にて 12月18日(水)まで開催中
http://www.turner2013-14.jp/index.html


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おまけ:先日テレビで小津安二郎と里見弴の脚本による
昭和38年のテレビドラマを見たせいか、上野と聞くととんかつを思い浮かべてしまい、
美術館へ行く前にサクッと「井泉本店」に寄った。
(閉館の8時すぎにはほとんどのとんかつ屋さん閉まっちゃうもんネ)

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夕方早い時間、お店もガラ空き。
ビールとロース定食(この日お休みの相方はヒレかつ定食)で
お腹を満たしてから美術館へ。
うん、たまにはいいかも〜、こういうコースも。ブヒ ♪

お箸できれるやわらかいとんかつ「井泉本店」
http://isen-honten.jp

by team-osubachi2 | 2013-11-05 13:43 | 出かける・見る | Comments(3)
Commented by 辛夷(こぶし) at 2013-11-05 15:28 x
こんにちは!ご無沙汰しています。

いやはやビックリ!
ターナー展(私は10月19日でしたが)での絵画の好みはまったく一緒だわ(といっても私は知子さんと違って画を描けませんが)、帰りのロースかつ定食も一緒だわ(私はヒレよりロース好き)で大共感!!!でした。

ちなみに稲荷町生まれの辛夷は三の酉に伺う予定でーす!
Commented by team-osubachi2 at 2013-11-05 17:42
辛夷さん
ご無沙汰しております。
あ、先月早々と行ってらしたんですね。
そうですか、好みの方向同じですか。ロースも・・・って?(笑)
いやあ、いやしんぼ的にはヒレも食べたいところですが、今回はロースにしておきました。ロースの味も甲乙つけがたいですもんね(笑)。
ターナー、久しぶりの大回顧展、年代別に背景ボードの色や模様にも工夫してあっていい感じでしたよね。午前中の込み具合とかどうなんでしょうね、もう一枚前売りがあるので別の時間帯に行くかもですが、いずれにしても今度は観たいもんもだけゆったりじっくりと観たいものです。
Commented by desire_san at 2013-12-13 15:43
こんにちは。
私もターナー展に見てきましたので、興味を持って読ませていただきました。
昨年末のメトロポリタン美術館展でターナーの『ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む』を見て、その輝かしい光の表現に感激しました。
今回まとめてたくさんのターナーの作品が見られるということで楽しみにしていましたが、初期から晩年までのターナーの多くの作品を見られたのは良かったです。
ただ、まとめてターナーの作品を見ると、ターナーという画家の光と影の部分も見えてきて、メトロポリタン美術館展でヴェネツィアの輝かしい1点の作品を見た時とは違った、ターナーの絵の見方ができるようになったような気がします。

そのあたりも含めて、美術展内の説明とは別の視点もあわせて私なりにブログに整理してみましたので、よろしかったらぜひ覗いてみてください。
どんなことでも結構ですから、ご感想、ご意見などブログにコメントなどをいただけると感謝致します。



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