丘の上から通信

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2011年 10月 11日

木綿の白さに

ひさしぶりにドラマ番組を楽しく見ている。
NHKの『カーネーション』と『神様の女房』の2本。
どちらも実在の人物がモデルであり
(単にそういう話が好きなのかもだけど)
どちらも大正時代から物語が始まっていて、
丸髷やらひさし髪やらの結髪や、衣装や風俗、
町や路地の様子なんかを見るのが楽しくてたまらない。
(同じ野外セットを使っているのかな?などと余計なことも思ってみたり)

先週『カーネーション』の第一週を見ていて気がついた。
お祖母ちゃんやお母はんらがお家で着る割烹着や、
主人公の糸ちゃんがアッパッパを縫う晒木綿の布が
どれもほ〜んのりと生成りから薄茶といった煮しめ色・・・。

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以前、古着物を扱う友だちから昔の手ぬぐいを一本いただいた。
昭和のどのくらいのものか、商店のロゴマークが染められた手ぬぐいだが、
未使用のサラでいただいたにもかかわらず
最初のうちは経年による糊の黄ばみやしみがあった。

でも、使って洗濯するうちにどんどん地が白くなっていったので
ああ、よかった〜・・・ぐらいにしか思っていなかったのだが、
(昔のは紡績糸も今のと違うのか、ふっくらしてて手触りもキモチいい〜♪)
ドラマの淡い煮しめ色の晒木綿を見ていて、ふと
昔の洗濯石けんと今の洗剤の違いに気がついたのだ。
たらいに洗濯板を置き、川や井戸の水で洗濯ものを洗う。
少しばかりの洗濯石けんでゴシゴシ洗ったところで
さまざまな汚れや、全体に付着してゆく色までは落ちてはくれなかっただろう。
洗いざらしが真っ白いというのは滅多になかっただけに、
もしかしたらちょいと贅沢なことだったかもしれない。
(洗濯洗剤に含まれる漂白剤のよしあしについては
自分は無頓着な方なので、ここでは考えないことにしよ)

ドラマで見た昔の木綿(衣装さんと美術さんのこだわり?!)と、
自分の手元にある木綿の白さとを見比べて
ただただ感じるのは、昔の人の暮らしぶりには
なんて手間と時間がかかっていたことだろう!ということだ。
ドラマの主人公のモデルである綾子さんも、むめのさんも
当時の女性の家事や子育てをこなしつつ、仕事をし、そのうえ長命を保たれた。

昔の女の人はホントにスゴイなあ〜!!
あんまりスゴすぎて、自分と比較にならないのがありがたい。
どちらのドラマも最終回まで面白く見られそうである。

『カーネーション』
http://www9.nhk.or.jp/carnation/

『神様の女房』
http://www.nhk.or.jp/dodra/dodrasp/index.html#d1

by team-osubachi2 | 2011-10-11 10:02 | 日々いろいろ | Comments(4)
Commented by むーちょ at 2011-10-11 16:26 x
白を白なまま維持できるとか、真っ白を生み出せるというのは、豊かさの表れなのかな、とアラーキーが何十年にもわたって撮影したソウルの写真集を見て思ったことがあります。ソウル五輪後の写真のほうがそれ以前のよりも風景の中に白が増えていくんです。モノクロだったからそれがテキメンでした。
Commented by team-osubachi2 at 2011-10-11 20:12
むーちょさん
「白」が豊かさの表れ、とは、なんとなくそんなカンジしますよね。
アラーキーがそんな時代を写し撮っていたちょうどそのころ、実家のある富山湾にも、ハングル文字の洗剤やシャンプーなどのボトルゴミがたくさん漂流してくるようになりました。それより以前、この日本の高度経済成長期にも、たくさんの自国産のボトルゴミが流れ着いたもので、時代の移り変わりを感じたものでしたよ。
物質的な豊かさって、代償も大きいもんなんですかね〜やっぱり。うう〜む。
Commented by SAKURA at 2011-10-14 14:07 x
こんにちは!どちらのドラマもキモノ好きには見どころ満載で、私も楽しく見ています~!
「カーネーション」の木綿の黄ばみ具合は絶品ですね! 糸ちゃんがアッパッパを作る場面では「おばあちゃんがくれた晒はちょっと茶色くなっていたけど」とわざわざナレーションがあったとおりで、こういう生地をわざわざ用意する現場のこだわり具合に感心しました。
NHKは民放に比べて番組の制作予算も潤沢だと聞きますが、些末なところまでこだわったものを見せてくれるのは嬉しい限りですね。
Commented by team-osubachi2 at 2011-10-14 17:30
SAKURAさん
こんにちは。ちょっと古い時代のドラマ、面白いです。スタッフ一同の頑張りも伝わってきますよね。
自分で裾除けペチコート(の腰部分)を縫うために晒木綿を一反買って、いまだ残りを持ち続けていますが、若かったころ、白い木綿というものについて考えたこともありませんでした。春をすぎるころ、Tシャツの黄ばみなどの汚れには気がついても、です。
このごろ手紡の木綿の着物に憧れがあります。今では手紡の木綿は完全な高級品になってしまいましたけど、憧れるだけならもういくらでも、です(笑)。


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