小中学生のころは、推薦図書なるものには興味がなく
それまで縁がなかったのに、高校生になったある朝、
支度時間にアニメ版『赤毛のアン』の再放送があり、
たまたま見だしたら止まらなくなってしまった。
主人公は子供のまま終わる、となぜかそう思い込んでいた私は、
アニメーションを見終わって、
はじめてこの有名作品がどんな物語なのかを知ったのだった。
アンという子どもが、少女から乙女になってゆく・・・。
目から鱗で、それは私にはひとつの開眼だった。
学校で、普段は一緒に遊んだことのない文学好き女子に、
何かのさいに声をかけて、この感動を伝えたところ、
物語には長い長い続きがあるのだと教えられ、おおいに興味を持ち、
そこから私の、アンから娘のリラまでのリピート読書が始まった。
L.M.モンゴメリについてまとめられた、
この薄い本を手にしたのは二十代はじめごろ。
何十年ぶりにページを開いてみたら、
いくつかの写真に見覚えがあるだけで、中身はまったく記憶なし。
社会人になりたてで仕事と遊び以外は、
世の中のことも何も知らなかった自分には、
作家であるモンゴメリさんの人生なんて考えたこともなかったのだけど、
今読み返してみると、一人の人間としての姿に、
共感したり同情したり感嘆したり・・・。
年をとるって、いろいろ大変だけど、やっぱりいいものだなあ。
ひところ憧れた永田萠さんのカバーイラストも懐かしく。。。
備忘録:『赤毛のアン』に出てくるステイシー先生の
膨らみ袖って、↓たぶんこんな風だったんだろうなあ〜♪