のどかな景色

4月に入っても、なかなか花冷えが解消されない。
それでも、都心の桜はすでに満開になって数日がたつ。
都心の、それも年季が入った桜は、
老いていっそう豪勢に花を咲かせているように見えるけど、
この丘の上あたりの桜は、見たところ中年期ぐらいの幹の太さながら、
花のつき方は案外楚々としてひかえめのように見える。
咲き方も、今日の雨で散るのもあれば、
まだまだつぼみでいっぱいの枝もあり、
「いつになったら満開にしてよろしいので?」と
咲き迷っている風でもある。

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この界隈はまだ竹林も多少残っていて、
笹もついこないだまでは、ヒカヒカに乾いて味気ない色だったのが、
ここのところの雨をうけて、日に日に翠のいろが鮮やかになっていくみたい。
それが、ひかえめな花のいろをいっそう引き立てて
のどかな春の景色を作って見せてくれるようで、
通りすがるだけでも、こちらはついつい魅せられて足が止まってしまう。
あ〜・・・春だなあ〜・・・。
# by team-osubachi2 | 2010-04-05 17:18 | 日々いろいろ | Comments(0)

これも記念の一枚

毎年、まだ寒さが残るような春先から袖を通したくなる着物がある。
石川県白山市で織られている牛首紬という織物で、
サラッとしてても大島紬より地がしっかりしていて強靭そうな手触り。
そのくせしなやかで控えめな艶が、
日ごとに強くなってくる春の光をやわらかく反射する。

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10年くらい前の師走のこと、
仕事でもお世話になっている呉服屋さんへ、暮れのご挨拶に行った。
お店の中は、おりから歳末の売り出し中で、
めずらしく牛首紬が何反もたくさん置いてあった。
値札をチラ見してもプロパーで買えるはずがなく、
「見るだけならタダだし」と、
さもしい根性であれやこれやを広げて冷やかすうち
藍染めの縞を何の気なしに鏡の前であててみると、
アラ?なんか似合う?

このときの私は、ほんの数日前に失恋したばかりで、
まだ頭の中がぐちゃぐちゃしていたのだが、
その縞が自分に似合うと思った瞬間、頭の中で何かがブチッと切れたようで、
「これ、買いますっ!」と口走っていた。
人生、コンナコト、アッテモイイノヨッ!?

それから数日後、(古い例え方だけど)
ピンクのブタ貯金箱を決心してたたき壊す子供となんら変わらないキモチで、
わずかな定期貯金を壊して現金を手に、お店へ反物を引き取りに行った。
・・・この、清水の舞台から飛び降りた後遺症は
その後も私の経済にそうとう長く響いて大変だったけど、
あのときの恋愛のキラキラ感や、アイタタタ〜なドン底感、
今ではちょっとばかりまぶしいような、懐かしいような、そんなこそばゆいものが
これを着ると、ときどき頭の中をかすめていったりする。

とんだ失恋記念だったけど、こんな買い物は二度とないだろう。
あのとき思い切って買っておいて良かった!と今では思っている。
# by team-osubachi2 | 2010-04-05 08:40 | 着物のこと | Comments(4)

喫茶する人びと

お気に入りのスケッチブックを持ち歩いて
去年からときどき喫茶店で、いろんな人たちが思い思いに喫茶する様を
コソコソと(?)盗み見しながらスケッチしている。

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お店によって、または時間帯によって
一杯の寛ぎを求めてくる人たちは実にさまざま。
そして、きっとその人生模様もさまざまだ。
自分にはまだそういう深いところはつかめないけれど、
描いていると「面白いな〜」という、ただそれだけで続けている。

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# by team-osubachi2 | 2010-04-04 21:58 | らくがき帖 | Comments(0)

朝の花見

昨夜からの嵐で強風がず〜っと吹き荒れている。
冬から春になるというのは大きく空気が入れ替わるので、
どうしても嵐になりやすいのだろう。
うちの部屋から見える崖の竹林も風にゆさぶられて騒がしい。

毎年、桜花の散り際をねらって出かける場所がある。
平日の朝9時、こぢんまりとした目黒区の駒場公園が開くと同時に
旧前田公爵邸脇のちいさな芝生のエリアに足を踏み入れると、
そこは、満開の桜が古い洋館のテラス脇の芝生をとり囲むように覆っていて、
ちょっとばかりヒンヤリして冴えた空気にのって
鳥のさえずりだけが聞こえるという、それはそれは美しい空間がひろがっている。

日が少しのぼって気温が高くなってくると
まわりの桜の木々がいっせいに花びらを放つので、
花吹雪が、それこそ雪のような花びらが大量に頭にふりそそいでくる。
これを、ほんの数人の人たちと、または私一人で楽しむ。

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今年も行けるだろうか?
転居して、駒場公園もだいぶ遠くなった。
そして、毎年どの日にちあたりがいいのか、春の天気はいつも気まぐれだから
散り際を見極めるというのは案外むずかしい。
# by team-osubachi2 | 2010-04-02 10:35 | 出かける・見る | Comments(2)

デニムが好き

4月1日。今日から新年度。
昨今の大就職難時代にもかかわらず、きっと街へ出たら、
あちこちでピカピカした人たちを見かけるのだろう。
すでに桜は咲いていて、でも、毎年花が咲くいま時分、必ず寒くなる。

先月後半はほんとうに寒くて、家の中でもずっと
内側フリースのワークパンツをはいていたけれど、
もういい加減冬物には飽き飽きしていたので、
今日をさかいに、またお気に入りのデニム暮らしに戻る。
・・・というか、洋服のボトムは
基本的にはジーンズしか持っていないから、が正直なところ。

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十数年前のリーバイス501、ボタンフライ。
ヒップハング時代以前のものなので腰は深ばき。
長く寝かせていたのを、家事をするにはこれくらいが便利とわかって、
数年前からまたはいている。
長かった裾は自分でカットして加工してみた。
あとは勝手にほどけるにまかせている。
# by team-osubachi2 | 2010-04-01 12:43 | これが好き | Comments(0)