若かりしころにお稽古をつけてくださった茶道の老先生から譲り受けた一枚の紬。
まだまだ自分の持ち物は少ない時代だったから嬉しかった。
でも、小柄な先生の寸法では身丈が少し足りなかったので、
フルレングスの道中着に直して着ることを思いついた。

まず、もとは茶色だったのを、当時住んでいたアパートの近くにあった悉皆屋さんで
濃紫に染めてもらった。
そして、これもおふくろさまが持っていた古くて白い紋綸子の羽裏を
濃桃色に染めてもらい、それを肩裏と内紐に。
どちらも染め直しの再利用で仕立ててもらった単仕立ての道中着。

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軽くて便利で、春に、秋に、旅にも行くにもよく羽織ったけれど、
こちらももうだいぶ前から裾にダメージがきていた。さすがにもういけない。
はて、どうしたものかな・・・。

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さいわい単仕立てだから裾を切って揚げて八分丈にすれば、まだまだ着られそうだ。
あえてリクエストして二箇所につけてもらった飾り紐も下のをひとつ外して・・・。
それなら自分で直せるだろう。まっすぐ縫えればダイジョーブ。w

針仕事も溜まってゆく一方だわ。・・・まあ、春までに、ね。

# by team-osubachi2 | 2018-01-12 08:29 | 着物のこと | Comments(2)

二十代のいつだったか、生まれてはじめて呉服屋さんで
自分の稼ぎで買った着物は小紋だった。たしか月賦でだったかしらん?
濃い灰色の地に、濃い臙脂で春秋流水の模様のシンプルなもの。
八掛けを選ぶのもはじめてのことで、あれこれ迷うのも楽しかった思い出がある。

若いムスメには地味だったなあ〜と今は思うけど、
どしっと重い縮緬の生地も(自分にとって)飽きがこないシンプルな模様もたいそう気に入って
お出かけやお茶のお稽古にずいぶんと着て、しばらく遠ざかって、
そしてまた手をかけながらちょこちょこ着て・・・。

だいぶ以前から気付いてはいたのだけど、
とうとうどうにもならないくらい裾が切れてしまった・・・。

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着物といえども消耗する衣服なんだもの、そりゃあ裾だって擦り切れるわよね。

洗い張りしなくても八掛けだけ替えてお直しする方法もないではないけれど、
さすがに表地も年季を経ているので、ここらで一度さっぱりと水洗いしてあげたい。
古手の紬と一緒に洗い張りへ出すことにしよう。

# by team-osubachi2 | 2018-01-11 22:11 | 着物のこと | Comments(6)

奈良漬け

先日でかけた川崎大師でのこと。
お詣りの帰りの参道で、相方が奈良漬けを買うと言う。
彼は柴漬けなどの漬物は食べないのだけど、奈良漬けは好むらしい。
ほおお〜、ひょっとしてこれは酒粕の醸す効力・・・かね?

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七日をすぎて安く売られていた七草セットの菜を
湯がいて刻んで七草菜飯にして、奈良漬けといただく。

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カリッと爽やかな歯ごたえと、口中にぷうんと香る酒粕の風味。

なんだか大和の国の旧街道を旅して、ふと立ち寄った茶店で飯を食べる・・・
なんてことを妄想しながらほおばるしみじみご飯である。

# by team-osubachi2 | 2018-01-11 07:55 | しみじみご飯 | Comments(2)

年が明けてからも、あっという間に日が過ぎてゆく。
正月休みも最後の週末に放送していた二本のドラマをとても面白く見た。

一本は『平成細雪』。
あの名作を平成仕立てのドラマで・・・ほお〜、どんな感じになるん?
出だしを見て、設定が上手いなあ〜と思った。
昭和も終わって数年。ついに時代の波に揉まれてもちきれず没落したものの、
まだまだそれまでの栄華を引きずる蒔岡家の四姉妹。

配役もうまいこといってるなあって感じ。
個人的には、あの中山美穂さんがいつの間にこんな大人になってらしたのでしょう?って印象で
堂に入った長女鶴子の芝居に良い驚き。
高岡早紀さんはまたこれまでの女優さんらとは別の雰囲気を醸す次女幸子。
そして、いまやったらあんたらちょうどええがな、ぴったしや!という雰囲気の
三女雪子の伊東歩さんと四女妙子の中村ゆりさん。他脇で登場する人らもなんだかとてもしっくり。

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1983年の市川崑監督の作品を彷彿とさせる部分をあえて含ませてる気もする。
でも現代の事情もうまいこと混ぜ込んで、見ていて物語にすんなりと入ってゆけるし
なによりドラマとしてもとても面白いのは、やっぱり原作のチカラと、
映画に舞台にと磨かれて踏襲されてきた演出ってこともあるのかな?

名作の主人公ってみんなそうだけど、作家・谷崎潤一郎もまた
時空を越えて永遠に老けることなく生き続ける女姉妹四人を生んでしまったのね・・・なんて思ったりして。
お話の筋はわかってても、この先の展開がとても楽しみ ♪

プレミアムドラマ『平成細雪』/NHK BSプレミアム

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もう一つのドラマは去年の暮れに亡くなられた脚本家の早坂 暁さんの追悼で放送の『夢千代日記』。
何度か部分部分では見たことがあったけれど、通しで見るのは
私にはこれがはじめてじゃないかなあ。物語の結末の記憶がない。

もはや昭和のドラマは時代劇なんだなあと思う。
いまはもう聞かれなくなった「表日本」という言葉も出てくる。
戦後の哀しみとかやるせなさとかが画面いっぱいにあふれてる。
日本海側(当時で言えば「裏日本」ね)の冬の気候ともあいまって、
昼間でも薄暗く重く湿った空気のなかに血の通ったやわらかい人情の味がする・・・と、しみじみ。

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主演の吉永小百合さんはまるで風間 完さんの画から抜けでてきたかのような風情だ。
出演の俳優さんら皆さんお若いけれど、ああ、いい芝居だなあ〜って見ていて思う。
でもって久しぶりに聴いた林隆三さんのお声・・・とてもいい心地になる♡

こちらは今夜(草木も眠る丑三つ時に)最後の二回分を放送して終了。
録画しておいて、あとでじっくりと見よう。

追悼 早坂暁さん『夢千代日記』/NHKドラマ

『夢千代日記』脚本家・早坂暁が三谷幸喜に投げかけた「疑問」/エキレビ!

# by team-osubachi2 | 2018-01-09 13:40 | 出かける・見る | Comments(4)

角袖の外套

松がとれる前に、と、はじめて一緒に川崎大師へお詣りにいった。
三が日はとても近寄れるような場所じゃないけど、
七日ともなれば、入場制限はまだ解除されてなくても
ゆっくりと進めるくらいの人出にはなっていた。

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相方がうちの実家から貰い受けた着物(http://okakara.exblog.jp/24092278/)を着るのは
いまのところ年に一回、お正月だけ。

去年はそれを着て街中にくりだしてみたところ、
大島紬のアンサンブルだけだと、さすがにちょっと寒いというので、
去年のうちにリサイクル着物を扱う『初屋』の絵理ちゃんとこで見つけた
男ものの角袖の外套を本人に買わせておいた。

オリーブグリーンと鼠色を混ぜたような色の紬地のコート、角袖外套。

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男着物のことは深くは知らない。
だけど、こんな裏地(ムラ染めに絞りで分銅の飛び柄)なんか見ちゃうと
むくむくと興味が湧いてくる。

角袖の外套ってミシン仕立ての洋物みたいだから、内ポケットもこんなふうなんだね。

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首まわりと裄がちょっきりすぎるのだけど、着丈や身幅は、まあ、こんなところかな。

紬地のコートでも一枚羽織ると寒さはだいぶ違うらしい。

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この日大島の長着の下に着たのは、うちのおやじさまがむか〜し着ていた長襦袢。
必要以上に衿が開かないよう、私なりに工夫して紐を付けておいてある。

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博多帯は、帰宅後にもう一度結び直して、
ふた巻きして貝の口を結ぶのにちょうどいい長さで折り返して帯端を糸留めしておいた。
これなら今後本人にも扱いやすく、結び方も覚えやすいだろうから。
(貝の口結びって、この内折りの巻き戻しがネックだったりするのよねえ〜)

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冬場、相方は丈を短くしたウール着物に
木綿のお祭り帯を締めて防寒着にするようになったせいか、
ちゃんと自分の身体の帯位置がわかるようになったのは僥倖というべきか。

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それじゃあ、今年は自分で着られるよう、ぼちぼち仕込んでみますかね?
だって相方の着物の面倒をみると、
どうしても自分の着付けに気がいかなくなるもんだから・・・。

相方はこれでようやく三回目の着物deおでかけ。
とにもかくにも、着てくれるだけでありがたいってもんだ ♪

# by team-osubachi2 | 2018-01-08 23:30 | 着物のこと | Comments(2)