日傘と白い肌

日焼け性である。
その気になれば、春から浴びる紫外線によって、
夏本番を迎えるころには、かなり黒く焼ける自信がある(?)。

郷里の富山にいる、私とそう年齢のかわらない従姉妹たちは、
姉妹二人して、お母さん譲りの雪のような白い肌をしていて、
またその肌にふさわしく、彼女らの名前には
百合だとか雪という漢字がついていたりするのだった。

お日さまを浴びても、ほんのり赤くなるだけで、
すぐにもとの白さに戻ってしまうその肌が子供心にも不思議で、
そして羨ましかったのだろう。
小学生だったある夏、私は自分の黒く焼けた手足と
従姉妹たちの透けるような白い肌とを見比べて、母親に訊いたそうである。
「石けんでゴシゴシ洗ったら、雪*ちゃんみたいに白くなる?」

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暑い夏の日に、涼やかな白い顔をしたひとが髪を結い、
薄ものを着て、少しだけうつむき加減に
日傘をさして歩く姿にどれだけ憧れただろう。
・・・絵の見過ぎである。
実際そんな麗しいひとを拝見することはあまりなく、
日傘をさしても、快活に動き回る女性を見かけることの方が多い。

白い肌も、風情ある着姿も、いい加減「ないものねだり」はやめて、
ちょっとくらい日焼けしてもいいから、
愉しく健やかに夏を乗り切ることの方が大切になってきた。
でも、真っ黒いのはさすがに自分でも哀しいので、
出かけるときは、せいぜい帽子や日傘を忘れないよう心がけよう。
# by team-osubachi2 | 2012-06-15 00:08 | 着物エッセイ | Comments(4)

イワシのフライ

こんがりキツネ色・・・という響きは食欲をそそる。
頭に刷り込まれた条件反射とわかってはいても、
この言葉を聞くと、揚げたてのキツネ色をしたフライから漂ってくる
イ〜イ匂いを思い出すんであ〜る♬

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ゆうべのしみじみご飯の主菜は、うるめイワシのフライ。
厚いとんかつや天ぷらみたいな揚げ物は手に余るけれど
(使用済みの油も余っちゃうし〜)
広めのフライパンに、やや多めのオリーブ油をはり
開いたお魚のフライなんかは手軽に出来て美味しいから、
好きなおかずのひとつ。
こさえるときのひと手間は面倒だったりもするけどネ。

揚げたてはサクッと歯触りも軽くて、中はホカホカ。
色はやっぱりこんがりキツネ色がよろしいようである。
# by team-osubachi2 | 2012-06-14 07:20 | しみじみご飯 | Comments(2)

ひとつの終わりと始まり

数年前、昆虫好きの相方が持っていたBBC制作のDVD
『LIFE IN THE UNDERGROWTH』をはじめて見た。

D・アッテンボロー氏が案内する驚異の昆虫世界は、
宇宙や深海の世界を知るのと同じくらいビックリ仰天するような映像の連続で、
そこから見えてくる自然界の姿は、
私たち人間なんかには想像もつかないくらい
ゆたかで、多様で、大きな包容力と優しさがあると同時に
峻烈なほどに厳しい生命世界だということだった。

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先日、ご近所からもらってきたラベンダーの枝に
テントウムシの蛹をふたつ見つけたので
枝を水に差して観察していたら、日曜の朝たっぷりと寝坊したその隙に
一匹はすでに羽化して、蛹の殻を残してどこかへ飛び去ってしまっていた。
うわ〜残念!でも、もう一匹残ってるし〜♬

そのもう一匹の羽化を楽しみにしていたところ、
翌日、なにやら様子がおかしい。
「・・・?」と、ルーペを持ち出してきて見てみたところ、
なんとその蛹のまわりに体長2ミリにも満たない
黒くて微小なハチが何匹もたかっているではないか!?
うわっ、なにこれ〜っ?!
よ〜く観察してみたらば、それはなんと
蛹の中に寄生していたハチたちの羽化したばかりの姿だった!
ガビ〜〜ン!!

この地上には寄生するハチやハエの仲間はとても多いらしい。
(でも、人間と違って、彼らは共存している宿り主を
決して根絶やしにしたりはしない)
テントウムシを糧に羽化したハチたちの動きは、
いたっての〜んびりとしたもので、その亡骸をあとに、
ゆっくりゆっくりと飛び去っていった・・・。

ひとつの生命が消えると同時に、
そこからいくつもの生命が生まれ、巣立っていく。
知識として頭でわかってはいても、
実際この目ではじめて見るその有り様には少なからずショックを受けた。
テントウムシの羽化を楽しみにしていただけに、
この、思いもしなかった結果には
正直いって自分でも意外なほど胸がザワついた。

胸のザワつきは結局一日中続いたけれど、
夜になってようやく「でも・・・」と思った。
私が見たのは、大きなおおきな自然界の
ほんのピンの先ほどのちいさな一部分にすぎない。
でも、そうだ。これもまた “あるがままの自然” の姿なんだ。
この胸のザワつきは、自分が初めて接した事実に
心が動いた・・・「感動」した証しだと思った。

知識と体験が一人の人間の中で結びつき、ひとつの経験となるには、
こういう出来事は不可欠なのだろう。
いい勉強をさせてもらったと思っている。
# by team-osubachi2 | 2012-06-13 12:21 | 生きものの世界 | Comments(0)

かれこれもう20数年前、イラストレーターとして独立すると同時に
着物の世界にどっぷりとハマり、それが昂じて
「いつか着物関係のお仕事(あくまでイラスト仕事として)が
出来るようになるといいな〜♬」と、そんなことをずっと思っていた。

「思う」というのは、目には見えないけれど
それもひとつのエネルギーなのだろう。
自分の心の奥でず〜っと思っているコトというのは、
どうしてだか、それを実現させる機会が不思議とやってきたりするものだ。
(もちろんやってこないコトもあるけど・・・)

いつだったか、ひょんなご縁で、世界文化社さんの
『きものサロン』(現『きものSalon』) 編集部へ売り込みの営業に行き、
当時の編集長TさんとライターのYさんが作品を見てくださって、
すぐに読者ページでのモノクロームのカットイラストと、
1ページの上段半分にスペースをいただくようになった。
そうしてはじまったお仕事が、下のイラストエッセイ(のようなもの)だった。
メモを見ると 「'98年秋」とある。
(あの当時は、夏以外の年3回発刊の季刊誌だった)

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今の住まいに越してきて、環境が変わったのを機に
(てゆーか、それまでスキャナーとプリンターなんて持ってなかったし〜)
ホームページがわりに、とブログをはじめて2年ちょっとになるが、
いつの間にかたくさんの方々が見にきてくださるようになった。

思いがけず、ときおり懐かしい方々から連絡をいただいたり、
嬉しいコメントなどもちょうだいしたりする。
つい先だっても、嬉しいコメントをちょうだいした。
『きものサロン』の愛読者さんで、私がいただいたお仕事を
初期の頃から見てくださっていたとのことだった。

そんなコメントを読んでいたら、急にあのときの仕事を見返してみたくなり、
昔の仕事ファイルから切って取っておいた
『きものサロン』のページの束を出してきて、あれこれ見てみた。
あ〜!そうそう、こんなコトも描いてたんだっけか〜!!
う〜ん、なつかしいなあ〜・・・と眺めているうちに、
ふと、私にとってはもう古い過去のお仕事だけれど、
着物好きの方々になら、あらためて
見ていただけるところもあるかもしれない、と思った。

というワケで、あたらしくカテゴリを設けて、
これらを少しずつアップしていこうと思っている。
# by team-osubachi2 | 2012-06-12 00:18 | 着物エッセイ | Comments(10)

とりのそぼろ丼

今夜のしみじみご飯は何にしようかな〜・・・と
すぐには思いつかなくてぼんやりしちゃうようなときは
たいがいとり肉と卵が助けてくれるんである。

週末であれば、もも肉を買ってきて親子丼をこさえたりもするけれど、
ひき肉でこさえるそぼろ丼も好きな献立のひとつ。
翌日の相方のお弁当箱にも上手いこと収まってくれる。

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とり肉と卵という“黄金コンビ”は、
いつだって台所の心強い味方なんであ〜る。
では、いただきま〜す♬
# by team-osubachi2 | 2012-06-11 00:17 | しみじみご飯 | Comments(0)