手ぬぐいを使って

着物と仲良くしはじめたときから、手ぬぐいが好きになった。
使いだしたら、その便利さの虜になった。
(それと入れ替わるようにして、小物の引出しからハンカチが消えていった)

数年前の夏、突然劇症で手のひらと足の裏に病が出て、以来、手当てが必要になった。
膏薬を貼ったり薬を塗ったあと、手指には薬局に綿手袋があったからよかったけれど、
困ったのは足の裏だった。

皮膚科の先生からも薬を塗ったあとは木綿の靴下がいいわよとご指示いただいたものの、
かといって包帯は具合が悪く、綿100%の靴下はじきに穴があくわ、
盛夏に家の中ではく靴下は暑くて蒸れるわといった具合で、
そんなときに思いついたのが手ぬぐいで足を包むということだった。

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古いものから足用に払い下げて使ってみたらば、これがなんとも具合がよかった。
最初は片足に一本ずつ使って、ぐるりと巻くように包んでいたのを、だんだんに工夫して、
しまいには一本を半分に切って、つま先と足首のところで結んでおくだけに落ち着いた。

夏でも通気がよく、そのくせ冷えすぎず、洗濯すればすぐ乾いてくれるし、
綿100&の靴下より丈夫で穴があきにくい。
冬場は足首だけ結んで、つま先はそっと包んで靴下をはく。
(ちなみに足袋をはくときは、患部には油紙、ガーゼ、
そしてテープになってる包帯で貼ってカバーしておく)

そして、なぜか洗濯したあとにいつも発覚するのだけど、
とうとう穴があいてしまったら、その場で
雑巾として洗面所や廊下のすみなどを拭いてから捨てている。

前置きが長くなった。

去年の暮れに、お友達から手ぬぐいを一本ちょうだいした。
あら!チョコレートの柄・・・♪

昔にくらべ、ある時期から手ぬぐいの良さが見直されるというムーヴメントがおきて
今どきは注染に捺染、もういろいろな柄の手ぬぐいがあって本当に楽しい♪
一緒に包装されていた栞に、手ぬぐいを使った物の包み方が紹介されていて
そういうちょっとした工夫も使い手には嬉しいことだ。

その中にティッシュ箱の包み方があったので、ふと
寝室にむき出しのまんま使ってるティッシュ箱を包んでみようかと思った。

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うん、なんかいいかも。楽しい ♪
麻無地の布団カバーの上にポンと無造作に置いてあっても
面白いアクセントとして目に映る。

このチョコレート柄の手ぬぐいは、まずはここでスタートさせて、
やがて普段使いにまわすとしよう。
はたして足もとにまで下って活躍するかはわからないけれど、
(てゆーか、いまは手もほぼきれいになって、足も片方だけで済むようになったけど、
まだときおり暴れることもあって、もういい加減完治して欲しいわあ〜〜ァ)
一本数百円から千円ちょっとの手ぬぐいの布も、そこまで使いきれたら安いものだ。

とはいっても、次々と新しいのを買うのは控えねばならないが・・・。w

by team-osubachi2 | 2017-01-17 09:27 | 日々いろいろ | Comments(8)

女正月、小正月

昨日今日はこの冬一番の寒気が日本列島に入り込み、
北はもちろん、九州まで雪がどっちゃり降り込んだようだ。
交通に難儀だったろう受験生の皆さんも、
いまごろはようやく試験もひととおり済んでひと息つけたころかな?

昨日はフォトグラファーの武藤奈緒美嬢と私とで
ともに仕事などでもお世話になっている表参道の呉服店へうかがい、
ちょこっと女正月を愉しんできた ♪

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社長が郷里の金沢で仕入れてきたかぶらずしや昆布〆のお刺身やかまぼこ、
店員さんのお家で手作りの柚子の甘露煮(のようなもの)などに舌鼓を打ちながら
ほんのおちょこに一杯二杯だけお酒をなめて、
後から来たお友だちも一緒にしばし着物談義に花を咲かせた。
ふわあ〜、なんともいい心持ちだった〜♡

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フォトグラファー・武藤奈緒美嬢は、
この呉服店でお世話になったという琉球紅型の黄色い帯で登場。

沖縄のうちくい(風呂敷などの布もの)用の柄を一部帯に写したものだそうで、
筒書きの太い線がなんとものびやかでパワフルな菊の花模様の帯だった。
着物も同じく沖縄のもので南風原(はえばる)花織♡

撮りたい、撮りたい。撮らせて〜!
はい、後ろ向いて〜お太鼓も撮らせて〜!ついでにポーズもつけて〜!

あらよっ!ほいさ!(笑)

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いいねえ・・・琉球の風が吹いてくるみたいだ♪

ついでに私も撮ってもらえ〜!こんなポーズはどうよ?
「首の角度、反対、あ、そっちの方がいいです」と
プロにご指導いただき、スマホでパシャッとな。w

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午後ほどよく遊んだところでお店を辞し、表参道の駅で別れ、
武藤嬢は銀座へむかい、こちらは大人しく帰宅。

夕方、風花でも舞ってきそうな空の下を家に帰り、着替え、お湯を沸かし、
相方は友人と出かけて夜も留守なのをいいことに
熱々のミルクコーヒーを淹れて、あんこバターの塩パンとでひと息いれた。

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地方によっては女正月、小正月が鏡開きってところもあるみたい。
カビたところを落としたお餅を、そうしてあずきと一緒に食べるのね〜。
私はあんこバターの塩ぱんだったけど。

こっそり女一人で食っちょるのう・・・そうよ、だって女正月ですもの!
おほほほほ♪

by team-osubachi2 | 2017-01-15 14:35 | 着物のこと | Comments(6)

人参とじゃこのサラダ風

さすが今日は寒中らしいキツい寒さだけど、ことに雪国の受験生にはこれは悩ましい。
そういえば自分が大学受験したころよりは、いまは雪、はるかに少ないんですけどね〜。
でも、よりによってこんなときに降らなくてもいいのにね。
がんばれ〜!受験生!!

昨日は週末だったので、夕飯には深鍋を用意し、
トリのもも肉と野菜とともにたっぷりと出汁をこしらえ
ひもかわうどんを煮込んだ。

お供にそえたのは、この間とある餃子屋さんで食べて気に入った
人参とじゃこのサラダ風。

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千六本に刻むか、おろし金で細くおろした人参を軽く塩でもんで、
そこへお好みの分量でお酢と胡麻油(黒い方がいい風味)を加えて和え、
器に盛りつけた上に、から煎りしたちりめんじゃこをのっけるだけ〜〜〜♪

ちょー簡単だけど美味しいのなんのって!
あっさりとしてて人参一本分なんてぺろりといけちゃうの。

風邪っぴきさんも多いこの時期、人参のビタミン、たっぷりと召し上がれ〜 ♪
大寒はまだこれからだし、元気に冬を乗り切りたいものだ。

by team-osubachi2 | 2017-01-14 20:59 | しみじみご飯 | Comments(2)

末の花椿

椿の花が好きだ。
日本の椿も、西洋の椿も、どちらも好きだ。
その花の形と色のあでやかさには、単衣だろうが八重咲きだろうが、
ずっと見つめていたいと思うほどだ。

薔薇も、そのなんとも言えない形の美しさに見惚れることはあるのだけど
(オールドローズの香にいたっては、
猫にまたたびのごとく、ふにゃふにゃと身も心もとろけそうになるが)
それでも、薔薇さまと椿さま、あえて双方をくらべるなら、
薔薇さまは居間止まり、私の心の奥座敷にまでお通しするなら、
それは椿さまということになるらしい。

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丘をくだってスーパーへ買い物へゆくとき、
とあるお宅の石垣の下にぼこぼこと椿の花が落ちていた。

若いときには、それはただの「終わった花」としか見えていなかったのだけれど、
それがこのごろは違ってきた。

終わりゆく姿にも美しいものが宿っているんだってこと。

ありのままの美しさって、こういう姿もすべてひっくるめて言うんだってこと。

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若いうちは分からないでいい。
でも、年をかさねたら、分からないままでいるよりは分かるようになった方がいい。

それは人さまに見せるためのものではなく、自分の中でだけ育む美としての話。

歳をとるって美に対する受容がおおきくなり豊かになれるってことなのかも。
嬉しいことだと思う。

by team-osubachi2 | 2017-01-13 10:30 | 生きものの世界 | Comments(9)

夜のぜんざい

はやいもので一月ももう半ばにさしかかってきた。
今日は鏡開きだそうな。

そんなことはすっかり忘れていたところへ、
午後、姑どのからちょこっと電話があり、お喋りの途中で
「今日は鏡開きだから、お汁粉でも食べて」と言ってたのを聞いて、
そうそう、暮れに姑どのからいただいてたお餅がまだ少しあったっけ ♪・・・と
冷凍庫から二切れだけ解凍し、棚にまだ一個残っていたあずき缶とで
少し軽めにした夕飯のあと、ぜんざいにしていただいた。

手軽にお家にあるものでこさえたぜんざいだけど、
冬の夜にたべると、あったかーくて、甘〜くて、おいしいね♡

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明日は旧暦の師走の満月。寒中らしい寒さになるそうだ。

あ、いいかげん寒中見舞いをださなくては。

by team-osubachi2 | 2017-01-11 21:44 | 食べる | Comments(8)

八掛けを選ぶ

季節季節の変わり目や決算時期、それから歳末といい初春といい、
百貨店の売り場が催す売り出しのときを狙って
そのときどきで必要なものを買うことがある。
(もちろん冷やかしておしまいなんてこともしょっちゅうだけどー)
たとえば敷き畳紙だったり、帯枕だったり、縮緬の帯揚げだったり・・・。

今回必要だと思って、この年末年始に百貨店の催事を見てまわって
ようやく手に入れたのは一反の八掛け。

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以前まだ四十代のときにリサイクルで手に入れたのはベージュがかった薄茶色の紬。
洗い張りしてそのまま押入れで寝かしてあったのだけど、
いつの間にか私ももう五十代になっちゃったし、いい加減仕立てて着ないとネ。

というワケで、反物持参で着物催事売りしている百貨店に出かけ、
バーゲンワゴンにどわーっと並んでる中から検討して選んだのは無難な共色。

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共色の八掛けって、ま、つまんないといえばつまんないんだけど、
たとえば淡い春色の帯をもってくれば、春らしく明るく着られるだろうし
秋色のこっくりとした濃い色目の帯をもってくれば、すんなりと秋の装いになるだろうし、
冬の雪の白さや枯れた墨色の帯をもってくれば、冬枯れの風情に見えるだろう。

・・・とまあ、この紬は帯を楽しむための一枚にすべく選んだ八掛けである。
胴裏は洗い張り済みのもとのを活かして、と。
さあ!あとはお仕立て代の捻出あるのみよ!
仕事、おおいにがんばってくれ〜〜い、自分!(笑)

by team-osubachi2 | 2017-01-10 17:32 | 着物のこと | Comments(6)

若いとき

昨夜は嵐のような雨と風だったけれど、
午後になって丘の上から見える空はだんだん澄んだ青色になってきた。

今日は成人の日。新成人のみなさん、おめでとうございます。
また新成人の親御さま方もおめでとうございます。

昨日、押入れの紙挟みから、こんな写真が現われた。

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ひゃあ!びっくりしたあー!
引越しのときなどにひょいと出てきたのを見るたびびっくりする。
この頃の自分が若くてまぶしくて・・・。w

デザイン学校を卒業し、南青山にあったデザイン事務所に
アルバイトからそのまま入社し、20歳のおしまいから働きはじめてもう何年になるのかね?

これは23歳のときに、取引先のカメラマンさんが
すぐ近くの青山学院大学のキャンパスを背景に撮って
大きく焼いておいてくれたものだったから、記念に捨てずにとっておいたもの。

たしか月給は手取り10万円からスタートしたのだった。
井の頭線沿線にあったちいさなアパートの家賃は5万4千円だった。
6畳一間にキッチン、お風呂とトイレ付き。

お給金のほかに、遅くなる日は夕食費は出たけど残業代なんて出ないのがあたりまえ。
月末に家賃を払うと、残りの額はほぼ一週間から10日ほどで消えてゆく。
ほとんど毎日が終電近く、世の中の大半が日曜だけの休日だったし、
アパートで過ごす時間よりもデザイン机の前に座ってる方がはるかに多かった。
家具を雨風から守ってくれるし眠るための部屋ではあったけれど
家賃って何の為に払うんだろう?って思ったこともたびたび。

バブリーな時代で、深夜にタクシーで帰ろうにも、
当時の夜中のタクシーは若いコムスメが手を上げたくらいじゃ止まってくれず、
むしろスピードをあげて通り過ぎてゆき、大通りなどで手を上げる
(遠くへ帰宅しそうな)中年男性客目当てに流していたりしてたっけ。
2時間ほどもつかまらず、事務所で深夜3時ころまで時間をつぶしたこともあった。

そんな広告業界でもやっていられたのは、
たぶん泊まり込みで仕事をこなしていた事務所のボスをはじめ、
いい大人の人たちに恵まれていたからじゃないかって思う。
ペーペーの新人以上に働く大人たちに囲まれ、その姿を見、
教えられ、助けてもらってたからなんだな〜って今思う。

これから社会人になる若い人たちよ、どうかいい大人たちに恵まれんことを祈る。
社会で出会う大人たちは、なにもいい人ばかりじゃない。
最初は小煩く面倒くさいと思うことも多いだろうけれど、
でも、そんな大人たちの社会でかならず助けてくれたり教えてくれる大人はいるのだから。

世の中のただ甘いのとは違うことや、理不尽や無茶、
厳しいこともいっぱい学び揉まれながら、
時には適当にサボり、怠け、そしておおいに遊びながら
じっくりと大人になっていってもらいたい。

若いときに戻ることは二度とない。
でも、そこでいつも思うことだけれど、
二度とあのときに戻れないって、なんて素晴らしいことだろう!
反省はくさるほどしてきたつもりだけど、でも、後悔することなんてひとつもない。
私自身もまだまだ学びの途中。今日もこれからも・・・。

by team-osubachi2 | 2017-01-09 16:20 | 日々いろいろ | Comments(2)

個人的には昨日が仕事はじめになるのかな。
午前中銀座で一件打ち合わせをした。

そのあと着物友だちと待ち合わせて、
松屋銀座で開催中の『白洲正子ときもの』展を見てきた。

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白洲正子という女性を知ったのは、自分はまだデザイナー時代だったとき。
最初に入社したデザイン事務所の書棚で見つけた、あれは古い別冊太陽だったかなあ、
着物についての別冊で、中に着物への造詣が深いお三方の対談が載っていて、
そのメンバーのお一人が白洲正子さんだった。
なにそろあの独特なお顔に、能装束風の小袖に細帯という
独特な着物の着方に衝撃を受けたっけなあ。

いつだったか紀尾井町のホテルで、源氏物語に登場するヒロインそれぞれを
さまざまな著名人がイメージする着物や小物などで表わすというイベントがあって、
白洲正子さんは「夕顔」を受け持たれ、そのブースを拝見したとき
「まるでお能の舞台みたいだな」と思ったことがあった。

その白洲正子さんの着物だけを集めた展覧会。
写真集で見てもあまりピンとこなかった着物や帯も、なんのなんの
実物は、うん、やっぱりなあ〜!・・・とうなづいてしまうほど
存在感ありありの強いチカラを持つ織りや染めの布ばかりだった。

お正月だしするから、会場にはお着物の方も多く、
友だちとも「どれが好き?」「ああ、これ、いい色ね」
「こんな組み合わせ方は難しいわあ」と言い合いながらとても面白く拝見した。

さらに付け加えるなら、田島隆夫さんの画のある手紙や裂帖がとっても素敵で、
何時間でもずっと見ていたいくらい良かった♡

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そのあと7階に降りて、白洲千代子さん(アクセサリー)と
大谷ひろ子さん(ヘッドドレス/コサージュ)の二人展に寄り、
二人の作品もあれこれ楽しく拝見。

白洲さんのブローチやネックレスはどこかユーモアがあって好きなんだ〜♪
大谷さんの手刺繍による髪飾りや和のカチューシャ、華やぐようなコサージュなども
すべてハンドメイドの一点物で、見てるだけで甘やかなキモチになる♡

*特別展『白洲正子ときもの』は16日(月)まで
*白洲千代子さんと大谷ひろ子さんの二人展は10日(火)まで
*お知らせログ/http://okakara.exblog.jp/27387800/

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綺麗なもの、好きなものを見てキモチがよくなったところで松屋銀座を出て、
午後はわりあい人の空いてる「凮月堂」さんでゆっくりとお茶をした。

昨日ご一緒した着物友だちは、もしかして男物だったのかな?
亀甲絣でびっしりと埋められた結城とおぼしき着物に、
なんと十二支全部が絵馬に描かれた小紋生地の帯といういでたちだった。
この方もご自分の好きなものがよくわかっている人で、
そういう人にこういう布との出会いってやってくるのだろうなあと感心する。

途中、夏の琉装もどきの話になり、たとえば芭蕉布や宮古上布、八重山上布など
「琉装風にして着るんだったら、たとえ丈が短くても買えるね〜!
着物にして着るよりぜったい涼しいわよ!」と真冬に真夏の着るものの話で盛り上がり、
そこはお互い古手ものの中に宝ものがたくさん眠っていることを知っている者同士、
あれこれと着物の話は尽きないのだった。

「凮月堂」さんを出るころにはもう日は暮れかかっていたけど、
でも、日は確実に長くなってゆく。春は遠からず、である。

by team-osubachi2 | 2017-01-07 17:44 | 出かける・見る | Comments(4)

ふとしたキッカケで、ワケもわからずある物事に引き寄せられるということがある。

去年たまたまテレビで見ていた旅ものだったか歴史紀行ものみたいな番組の中で、
ポルトガルの、あれはポルトの街中でのインタビューで、
日本で知ってることは何かありますか?といったような質問をされたのだろうか
ポルトガル人のとあるおじさんが
「遠藤周作の『沈黙』を読んだことがある。とても面白かった」と言っていた。

と、そのひと言で、突然自分の中でちいさな種火が起きたみたいに
「遠藤周作の『沈黙』って何?」ということになったのだった。

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狐狸庵先生・・・遠藤周作。
文学に疎い私はそのご高名は知っていても作品は知らない。
一度だけ『海と毒薬』だけは読んだ筈で、奥田瑛二さん主演の映画も見た筈だのに、
いやもう、まったくと言っていいほど記憶がない。

『沈黙』・・・読んでみようかな?と、古本で一冊手に入れたところで
これまた偶然テレビで『ルーアンの丘から』という
遠藤周作さんが戦後まもなく渡仏留学した青春時代についてのドキュメンタリーを見た。
知らないことばかりだったが、へえ〜なんだか面白いぞ、遠藤周作という人は、と思った。

(余談ながら、子供のころ、ある本で読んだ部分に、狐狸庵先生、
あるときかのD・スカルノ夫人にむかって
「あなたはおならをしますか?」という不躾な質問をぶつけたら、
D夫人は「あら、わたくし、おならいたしますわ」と平然と答えたという
珍妙なエピソードだけ妙に覚えていたりする)

・・・と、そんなことを思ううち、今度はその『沈黙』を
かのマーティン・スコセッシ監督が映画化しているという情報を目にした。

なぜだかわからないけど、これはもう『沈黙』を読めっていうことなのだろうと思い、
映画の公開までに間に合うよう、去年の暮れからちびちびと読み進めている。

去年の暮れに映画予告をFacebookでシェアしたところ、
『沈黙』を若い頃に読んだという人たちから、この作品の内容の重さに
少々トラウマにもなってしまったというコメントをいただいたりして、
うっかり自分の妄想でキリシタンが受けた拷問に読む前からたじろぎそうになった。
けれども、文学者と監督の人間を見る眼差しはもっともっと深そうだ。

そして、たたみかけるようにこの正月2日、
映画公開に先だってのドキュメンタリー番組が放送されたので見てみた。
見終えて、ふと、もしも私が若いときに読んだなら、この作品の奥深い世界へたどり着く前に
残酷な痛みや苦しみにばかり目がいってしまったかもしれない・・・と、そんな気がした。

まだ途中までしか読んでいないのでなんとも言えないが、
小説を読み、映画を見て、遠藤周作先生とマーティン・スコセッシ監督描くところの
“人間像”を見てみたくなったのかもしれない。
今が自分にとってこの作品と出会う「時期」ってことなのかもしれないなあとも思う。
若いときには縁がなくて正解だったということか。
映画の公開は今月21(土)からだそうである。



『沈黙ーサイレンスー』HP

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この週末にドキュメンタリーの再放送があるので、ご興味のある方はご覧ください。
(*ただし内容には「これってネタバレね?」というところもあるのですけど)

BS1スペシャル「巨匠スコセッシ“沈黙”に挑む〜よみがえる遠藤周作の世界〜」/NHK BS1
*1月7日(土)午後7時より再放送(110分)

by team-osubachi2 | 2017-01-05 17:59 | 出かける・見る | Comments(8)

今年の着初め

昨日は着初め、相方と私の今年の着物はじめ。

身につける新しいもの、今年は何もないなあ〜と思って
小物のコーディネートを考えていたら・・・あら?
そうだわ!これがあったんだわ!縞の伊達締め。

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何年も前に買って使おう使おうと思いつつ
ついついなじみのものばかりに手が伸びてしまい
ずっと寝かせたまんまだった伊達締めさん、ようやく出番ですよ〜!

で、着物をささっと着て、その伊達締めを締めたところで、
相方の着付けに取りかかった。

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去年のお正月に着物デビューして氏神様へ初詣に出かけたものの、
それっきり着ることもなくあっと言う間に一年がすぎ、
今年は着物で街中へはじめて出かけることにしたのだった。

家を出るとき、本人より付き添うこっちがキンチョーしちゃったよ。w

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しかし、男着物の着付けは楽チンねえ。

慣れないと帯位置が多少ムツカシイけど、相方はこのごろ
冬場は家の中でウールのうわっぱりに半纏帯を締めるようになったせいか
帯位置は本人が納得する位置があるようなので、
貝の口の結び方だけ手助けすれば良さそうである。

遠からず貝の口結びくらいなら覚えられそうかな?
いずれ自分で畳むところまでいければ・・・見込みは明るい・・・ハズ?!

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まず銀座松屋で展示販売会の初日をむかえた友だちを陣中見舞いして、
そのあと渋谷へ移動して、文化村で開催中の『マリメッコ展』を観た。

やあ〜〜♡いいなあ〜!きれいでワクワクするプリントや
お洒落なワンピースドレスの数々に胸ときめいた〜♡
(どれも自分に似合わないのだけど、そのコトと観賞するコトは別モノである)

見ているうちに、世に出るデザインには、
どこか幸福感が込められていなければいけないということに気付かされた。
うん、その幸福感なしには、人々の暮らしに密着してに広がらないのかもね。

マリメッコ展/渋谷文化村にて2月12日(日)まで開催中

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冬に締めることが多い大好きな鶴の染め帯。
今年はもうちょっと活躍してもらいましょ♪

by team-osubachi2 | 2017-01-05 09:53 | 着物のこと | Comments(6)