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若かりし日

ゆうべ、押し入れの引出しから取り出したちいさな写真の束から
懐かしい一枚を見つけた。

21年も前の自分が「こんにちは」・・・って。w
20代のひところ、いっときのばしていた髪をおさげにして、
藍色のおっきな弁慶格子の会津木綿に真っ赤な牡丹模様の木綿地染帯をしめ、
日和下駄をつっかけて溌剌と歩き回っていたころ・・・。

この日は初台に住んでいた友だちを訪ね、
いっしょに散歩しながら当時まだ代々木にあった「灯屋2」さんへむかう途中。
渋谷区にはいまもこんな場所が残っている。

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今週、生まれてこの方五十年になる。
写真ってやっぱり若いうちに撮っておくといいものだネ。
もう二度と戻れないあの時間・・・。
でも、だから、良い。


by team-osubachi2 | 2015-03-30 11:52 | 着物のこと | Comments(10)

吉野葛の桜をいただく

数日前のこと。
このあいだ人に差し上げものをしたらば、
そのお礼に・・・と小包が届いた。

小ぶりできれいな包みの中から登場したのは
吉野葛と和三盆でできた桜花のお干菓子。
まあ〜〜〜、なんと品のよい表情かしらん・・・♡

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24歳の春、勤めていたデザイン事務所のボスにまる一週間の休みを願いでて
友だちと一週間、京都と奈良へ桜を追いかける旅をしたさい、
もちろん吉野へも足をのばした。

たしかその年の春は、四月もまだ上旬だというのに
温暖化の影響で、下千本はとっくに終わっていて、
中から上にかろうじて桜が残っているといった案配ではあったけれど
それでも吉川英治の『新平家物語』を読み終えたばかりの私には
どこを訪れても歴史の跡が感じられて嬉しい愉しい吉野だったっけ。

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せっかくなのでお薄を点ててちょうだいした。
葛粉の中でも吉野葛は上質で、口溶けが素晴らしい。
和三盆の品のいい甘さとあいまって、なんともよい心持ちに・・・♪

昨日今日、うちの近所の公園の桜も三分から四分咲きにはなるだろうか。
お昼間は子供たちや家族連れに譲るけれど、
朝や夕刻には小鳥の声をお供に、ほとんど独り占めに楽しめる。
春はいよいよ真っ盛りである。


by team-osubachi2 | 2015-03-29 15:12 | 食べる | Comments(4)

20代のころ、青山ゑり華さんで誂えた単衣の紬があった。
当時、お出かけ向きの単衣の紬はこれ一枚だけだったこともあり、
気に入って初夏にはよく袖を通したものの
地色の爽やかさにこのごろは気後れしてしまい、
ここ何年かは袖を通すこともなくなっていた。

人に譲るには袖口がすっかりヤケてしまっている。
着ないものを大事にとっておけるだけのスペースはうちにはない。
でも、好きな一枚なのである。

どうしたものかと思案した末に、またしても
「冬場に着るなら、こんな紬のうそつきもあっていいんじゃない?」
・・・と、思いついたとたんに無茶ぶり発揮!
洗濯機に投入してグワングワンと洗っては干すのを二度ばかりくり返した。
当然、丈がだいぶ縮んでしまったけれど (^_^;
襦袢袖に必要な長さは十分あったし、手触りもやわらかくなった。
うん、いいかも、シャンタンみたいで ♪

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それから単衣の身頃から襟を外し、袖を外し、
慎重に長さを計ってから居敷あてを外した腰上の当たりでハサミを入れた。
袖をほどいて丈出しをし、袖口のヤケた部分も折り込んで替え袖を縫った。
裾よけは背縫いを補強縫いしてから「すそよけペチコート」に直した。
「すそよけのペチコート」http://okakara.exblog.jp/15356521/
(もちろん両端にひもがついてる方が楽という方にはそちらがオススメです)

二部式襦袢の身頃は、これも以前に、青山ゑり華さんが扱う
「大嘘付(おおうそつき)http://www.erihana.co.jp/archives/8516」という商品で、
可愛いタンポポ柄のダブルガーゼの生地を選んで、
身頃だけ私の寸法に縫ってもらってあったものを活かして
(自分で紐に付け替えたりしたけど)替え袖を縫いつけた。

外した襟部分と掛け襟からは半襟が三枚とれたので、
一枚はお友達にあげて、一枚はこの半襦袢にかけて・・・っと。
ジャジャ〜ン!私だけの“洗える紬地うそつき”の出来上がり〜♡

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とまあ、そんな針仕事を二月の間にちまちまとやっていたのだけど
とかく私のやることは、季節に対して
いつも早すぎるか遅すぎてばかりである。

今日のように急にムッと暑くなるような日はダメでも、
まだあるかもしれない花冷えだとかね、
寒の戻りのキツい日にならまだ着られるでしょ。
はたして着心地はどうだかわからないけど・・・。w


by team-osubachi2 | 2015-03-27 08:27 | 着物のこと | Comments(8)

じいじの天眼鏡

多少乱視ではあったものの私の視力はよかった方だ。
けれど、それは世間の噂話の通り、この数年で一気にやってきた。
何が・・・って?
老眼であ〜る。ローガン・・・嗚呼!

読書と仕事のときは老眼鏡をかけるけれども、普段は眼鏡なし。
でも、家事のときなど、
ちょっとした文字表示が見えずらくってしょうがない。
そこで思い出した。・・・そうだ!あれ、使おう!
じいじの形見の天眼鏡であ〜る。

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子供のころ、母方の実家に遊びにいくと
いつも新聞の傍においてあったじいじの天眼鏡。
30年ほど前に亡くなったあと、私から希望して
じいじの愛読していた故事や四字熟語の本と一緒に
この天眼鏡を形見に貰い受け、東京に持ち帰ったのだった。

以来ずっと画材道具の引出しに入れっぱなしだったのだけど
とうとう、と言うか、ついに、というべきか、
私もこの天眼鏡を使おう!と思う年齢になっちゃった。

むき出しのまんまでもいいのだけど、ちょっとカバーするものはないかと
クローゼットから取り出したのはうちの家紋入りの巾着。

ずっと以前、おふくろさまが嫁入りのときの古い黒留袖を
手まめな友だちのママ・キクコさんに預け、
クッションカバーやら扇子袋やら巾着やら
いろいろお好きにリメイクしてもらったさい、
両袖の家紋の部分を活かして巾着にしてもらったものだ。

f0229926_7124073.jpg巾着の中には
紅絹が・・・♡

キクコさんはこの巾着をふたつ縫ってくれたので、
ひとつはおふくろさまが長いこと数珠入れに愛用していたっけ。

もうひとつはほとんど使うことなく私の手元にあったのだけれど、
こうしてじいじの天眼鏡を入れてみると、じいじとおふくろさま、
それぞれの形見が私の手元でちんまりとひとつに収まって、なんかいい具合。
では、ありがたく使わせていただきましょうかね〜♪


by team-osubachi2 | 2015-03-26 07:32 | これが好き | Comments(2)

日比谷の出光美術館は好きな美術館のひとつで
東京ではいちばん贔屓にしている美術館かもしれない。
(むかしは500円で入れた時代もあったのだけど・・・)

その出光美術館で知った画家の一人が小杉放菴。
はじめて見たときからたちまちファンになってしまった。
その小杉放菴没後50年の節目の展覧会の会期が今度の日曜までだったので
お昼前にサッと仕度して観に行ってきた。

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うまいなあ〜。好いなあ〜。ふくよかな線とやわらかな色あい、
人も生きものも風景も、のびのびとおおらかで優しみがあって・・・。
図の「天のうづめの命」↑など
何度お目にかかってもニコニコと眺めてしまう。

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前回見たときよりもさらに構図の上手さに唸ってしまった。
油彩の筆致ばかりでなく、大雅堂から影響を受けた墨の濃淡も巧みで、
放菴が好きだったという麻紙の墨の表情には面白みがあって
(私も土砂引きの麻紙が好き〜♪)
あらためて麻紙の魅力も今回再認識させてもらった気がする。

こんな表情、あんな構図、真似てみたいなあ。
学ばせてもらえばいんでない?そろそろ描いてみる?
ブツブツ・・・と、自分の中で
もう一人の自分がつぶやいていたような気がする。

まあ〜しかし、午前中の出光美術館の
“おばちゃん濃度”の高さには恐れ入ってしまった。
こんなにおばちゃんばっかり来る美術館だったっけか〜?ここ。
・・・って、そういう私もいよいよこの春から
真実おばちゃんの年代に突入するのだった。ぎゃあ〜っ!びっくり!
数少ない若い人の目には「同じ」に見えてるかも・・・ネ?・・・ネ?
ま、そう思っておく方が無難かもしれない。w

没後50年 小杉放菴展/出光美術館/3月29日(日)まで
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html


by team-osubachi2 | 2015-03-25 16:44 | 出かける・見る | Comments(0)

東京も横浜も桜の開花宣言はでたけれど
毎年桜が咲く頃にはかならず寒気が南下して肌寒い日があったりするね。

明日は相方のお弁当が不要な日なので、おかずはつゆモンでもOK。
なにかあったか〜いお豆腐が食べたいなあ〜。
そうだ!豆腐のあんかけ!・・・いいかも。うん。
イメージとしては、もちろん
ふんわりとした絹ごし豆腐にとろ〜んとあんがかかったもの。

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・・・のハズだったんだけど、哀しいかな、
普段から木綿ごし豆腐ばかり買うせいか、絹ごしをかごに入れたつもりが、
パックをあけたら・・・木綿ごしだった!?・・・ああ〜ら。

ま、いいんですけどね。
野菜室に一本残っていたエリンギもお豆腐と一緒にさっと出汁で炊いて、
好きな蓋付き茶碗に盛りつけて、とろとろ熱々の葛あんをかけまわして、
はい、出来上がり〜♪


by team-osubachi2 | 2015-03-24 22:28 | しみじみご飯 | Comments(0)

ペタコさんこと石橋富士子さんも参加する展示会&イベント
『近江新之助上布とその仲間達』展が
明日から29日(日)まで(12時〜19時/29日は能公演のため17時に終了)
上野の「ギャラリースペースしあん」にて開催されます♪

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ペタコさんが新之助上布さんとコラボで製作した
キュートな日傘や小物も登場するみたいですね〜♪

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↑このチロリアン刺繍みたいな麻の筒袖、かわいいなあ〜♡
販売はもうちょっと先になるそうだけど、欲すい・・・。w
ペタコさんのブログでもあれこれ紹介されています。

ペタコの毎日
http://petacokimo.exblog.jp

まもなくお花見シーズン到来!
上野をそぞろ歩きがてら、どうぞお気軽にお出かけください。

「近江新之助上布とその仲間たち」展
http://shinnosuke-nakama.sblo.jp


by team-osubachi2 | 2015-03-23 13:49 | お知らせ | Comments(10)

昨夜は夕方からうちでカレーライスを食べて、珈琲を飲んでから
いつものように映画のレイトショーを観にいってきた。
今回のお題は『博士と彼女のセオリー』。

科学や物理、宇宙にも興味がない人でも知っている
スティーヴン・ホーキング博士と最初の夫人との、なんていうか、
恋愛映画でもあり人生ドラマの映画。

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自分がホーキング博士を知ったときには、博士はすでに車イスの人で
彼の著書を読んだこともない私などには、どうしてこの人が天才なのかもわからず、
20年ほど前に博士が結婚したというニュースにビックリして
(私は初婚だとばかり思っていたら再婚だった!?)
心通う愛ってあるものだなあ〜とは思ったものの、
博士のプライベートにはことさらな関心もなかった。

でも、この天才学者にももちろん等身大の人生があって、
若かりし頃はどうだったのか、最初の夫人との出会いから恋愛もし結婚もして
どういう経過をたどって今の博士と元夫人になっていったのかを
この映画でおおよそながらに見せてもらった気がした。

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ご本人がまだ生きているうちに、
まれにその人生が映画やドラマになる人というのはいるけれど、
こういう超越した頭脳と肉体のカリスマ的存在は
それ自体がもう宇宙の不思議と生命の奇跡のように思われて
“この人物がいま生きているという現実”以上のドラマは
描けないのではと思ったりする。

でも、数学者のジョン・ナッシュ氏を描いた
『ビューティフル・マインド』でも思ったことだけれど、
夫人の献身ぶりは大変なもので、
子育ても介護もしんどくてたまらなくなったりしても
これらの夫人には博士への変わらない尊敬というのか、
博士の誇りを護っている部分が底辺にあって、
人間愛というのかなあ〜、それがおはなしの最後にひとつの実を結んで
爽やかなキモチで見終えることができた映画だった。

f0229926_180287.jpg←そういえば、2012年のロンドン・パラリンピック開会式にもご登場!でしたね

まあ、現実はそんな単純なものではないのかもしれないけどネ。
パンフレットには、ホーキング博士のために特別に催された試写会で、
博士が涙を流した瞬間があり「だいたいにおいて事実だ」と言われた、と
製作者のインタビューに書いてあったけど、
どのシーンが博士の胸を打ったのだろう?
でも、そう、それは当の本人とご家族のみがわかればいいコトよね、うん。

科学や数学のドキュメンタリーなどで知った
有名な人の名前やエピソードがでてきたり、
(『インターステラ』の原案者であるキップ・ソーン博士との賭け事とか)
『2001年宇宙の旅』のファンにとっては、
クスッ♪となるようなシーンもあったりして、
そこここにこの博士のユーモアも盛り込んであって面白かった。

主演のエディ・レッドメインさん(ケンブリッジ出身ですか〜?!)の
骨身を削っての演技もよかったし、
夫人役のフェリシティ・ジョーンズさんの
愛情と苦渋とがせめぎあう表情もとてもよかったな。

いつかもう一度、テレビなんかでじっくりと見てみたい映画だ。

『博士と彼女のセオリー』
http://hakase.link


by team-osubachi2 | 2015-03-22 11:57 | 出かける・見る | Comments(0)

今週、NHK BSプレミアムでターシャ・テューダーさんの番組を
連日アーカイヴ放送してるなあ〜と思っていたら、
そうか、生誕100年だったんだ。

昨日になって知ったけれど、イベントの展覧会も始まっていた。
ガーデニング・絵本・ドールハウス 愛する暮らし
生誕100年 ターシャ・テューダー展/松屋銀座にて4月6日(月)まで

http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/details/20150308_tashatudor_8es.html

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私は絵本作家としてもまったく知らないまんま
18年前、この本を書店で見つけて、
まるで19世紀のまんまの絵のような美しい写真の数々に釘付けになって
そこではじめてこういう人がアメリカにいらっしゃるということを知った。

その後、独身時代のあるとき、めずらしくひどい風邪をひいてしまい、
一週間ほどアパートでひとり臥せっていたときに、
テレビでも見たこの人の暮らしぶりを紹介した美しい映像に
ずいぶんと慰めてもらった記憶がある。

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よく“絵に描いた餅”というけれど、この方の暮らしぶりは絵そのもの。
すごいのは、それが高い美意識と
(私などには想像もつかないほどの)不断の努力のもと、
現実に何十年と営まれていたというコト。
その上、絵を描いて仕事されてもいて・・・尊敬する。

私のようないち鑑賞者は(メディアを通してだけど)その恩恵にあずかるだけでいい。
・・・ありがたいことである。


by team-osubachi2 | 2015-03-20 11:49 | 日々いろいろ | Comments(8)

今日は雨の予報が出ていたので、
雨でも気にならないいでたちでお出かけしてきた。

弓浜絣の下に履いた足袋は化繊の足袋。
あいかわらず化繊の足袋はホントは苦手なのだけど、
でも、まだ注意が要る足裏や足指の付け根には
こちらの方が当たりが柔らかいんだ。
でもって雨降りの泥はねには、
きゃらこ足袋よりも化繊足袋の方がシミになっても気にならないから、
今日は化繊足袋を履いた。

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お出かけが済んで、地元駅に戻ったら雨だった。
年のせいかな、このごろは足駄や利休といった雨下駄で歩くのがコワくてね。
とくに駅の階段とか・・・!
改札を出たところにあるベンチに座って、
履いていたカレンブロッソに雨下駄用の爪革を引っかける。
これが私の雨の日の足拵え。

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晴雨兼用の草履と、ヒョイと草履に掛けられるおされな爪革。
そんなのがあるといいのにネ。


by team-osubachi2 | 2015-03-19 22:39 | 着物のこと | Comments(4)