宝飾品には疎くて、ことさらな興味もない人間だけど、
これは、私が母親からもらった三つの珊瑚の飾りもの。
自分好みにカスタマイズして愛用している。

ひとつは、私が二十歳のときに、
祖母の分骨で訪れた京都で、何か記念に・・・と
宿泊したホテルのショップで母親が買ってくれたペンダント。

でも、着物のときにも使えるように、
のちに知人のジュエリークラフト作家のNさんにお願いして、
ピンクローズの珊瑚と、翠の瑪瑙を活かした指輪にリメイクしてもらった。

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二つ目は、母親が会社の旅行で高知へ行ったさいに
買って帰ったという白珊瑚の羽織紐。

白だけで持っていてもよかったのだけれど、これも
アクセサリーを制作している友だちのCちゃんにお願いして
ビーズ石を間に入れて、アクセントをつけてもらった。

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三つ目は、70年代に香港旅行をした親戚が
叔母とうちの母親にとお土産に買ってきたちょっと大ぶりの珊瑚の指輪。

いかにもレトロで単純な台に留めてあって、
最初はサイズだけ直してしばらくそのまま楽しんでいたが、
自分が40歳になったのを機に、これまた当時遊び仲間だった
ソウル出身の若いジュエリーデザイナーのSちゃんに頼んで、
(金だけじゃつまらないからって、アクアマリンやプラチナも使って)
大胆モダンにリフォームしてもらった指輪だ。

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この夏、自分で潜れるようになったせいか、
自分の中の海のイメージも、今までとは何か違ってきたような気がする。

海に潜って、自分の目で見る生きものたちの姿からは、
なぜか店先で食べものとして売られている魚たちの姿は浮かんでこない。
地上で私たちが花や虫や動物たちと共に暮らしているように、
海の中にも、彼らの暮らし、生きている世界があるのだなあ〜
・・・と思うようになった。
今まで知らなかった世界を、
ほんの少し身近に感じられるようになった分だけ
遥かに遠い海のことを想うようになったかもしれない。

世界的な気候変動や経済の流れで、珊瑚も受難が続いているようだ。
たまたま縁あって私の手元にやってきたちいさな珊瑚たち・・・。
どれも大好きだ。これからも大切にしようと思う。
by team-osubachi2 | 2013-08-31 12:12 | これが好き | Comments(6)

また暑い日が戻ってきたものの、
(湿度さえウンと低ければ、35度もそう心配しないんだけど)
さすがに日差しはもう違うなあ〜と感じた一日。

二ヶ月ぶりに美容院へ行ったその足で銀座に出て
ちょいと“油を売って”きた。
松屋銀座で開催中の「生誕90年 池波正太郎展」。

平成2年、その訃報はちょうど大型連休中に帰っていた実家で聞いた。
うろ覚えだけれど、池波さんは気学を勉強されていて、
確かエッセイに、五黄殺、暗剣殺、本命殺の位置から
ご自分でその年を含む2年ほどは要注意だ、
それを乗り切ればまだしばらくはいける
・・・というようなことを書いていらして、
ああ、ご自分で心配していらした星の通りになってしまった!と
ビックリした記憶がある。
そうか、もしもまだご健在であれば90歳だった、ということか。

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若いときから好きで読み耽った池波正太郎作品の数々。
ことに好きな鬼平や梅安や真田ものやエッセイを
何度も何度もくり返し読んでは、物語の主人公たちの生き方や、
この方の死生観、うまい物の食べ方など
おおいに学びもし、影響も受けたなあ〜と思う。

もっとも、二十歳そこそこのコムスメに
果たしてどこまで分かっていたかは疑問だけれど、
“カブレ”ても悪いコトはない作家の一人ではないだろうか。

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会場には、池波さんの生原稿のほか、
趣味で描いていらした直筆の絵も展示してあって
ああ、本当に絵を描くのがお好きだったんだなあ〜と感じた。

また、尊敬する挿し絵画家二人の原画も展示されていて
思わず見入ってしまった。
池波作品ではおなじみの中一弥さんは御歳102。いまだ現役でいらっしゃる。
そして風間完さんのくだけすぎずどこか洒脱な『真田太平記』の挿画。
うう〜ん、上手いなあ〜!!

長年連れ添った豊子夫人も昨年亡くなられたそうで、
今ごろはお二人でこの展覧会の有り様を
草葉の陰からご覧になっているかもしれないなあ〜。
・・・・・・なんてネ。

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20年ぶりに買い直した我がいやしんぼ的愛読書(バイブル)。
字が大きくなって、ローガンに優しいのであ〜る ♪

『生誕90年 池波正太郎展』/松屋銀座にて9月9日(水)まで
http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/details/20130828_ikenami.html
by team-osubachi2 | 2013-08-30 22:20 | 出かける・見る | Comments(8)

ゴーヤーのおひたし

ある時期から本州でもたくさん出回るようになったゴーヤー。
チャンプルーにして食べるのもいいけど、
私のお気に入りは、おひたしだかナムルだか、そんなところ。

タテ二つにバッサリ切ってワタと種を取り、
塩を少し入れたお湯で適宜茹でて冷ましてから薄切りにして、
刻んだミョウガと、ゴマ油とひとふりの塩(または薄口醤油でも)で和えて
冷蔵庫でちべた〜く冷やしてからいただく ♪

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ほんのりと残る苦みと歯ごたえがたまらない。
一本ぶんのゴーヤーもペロリといけてしまう。
暑い季節のちょいとした箸休め。
by team-osubachi2 | 2013-08-29 08:38 | しみじみご飯 | Comments(6)

昨日、偶然同じタイミングで我が家に届いた時事ネタもの。

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朝ドラ「あまちゃん」から歌ものを集めた
『あまちゃん 歌のアルバム』ゥ〜〜♬♪
さっそくiPhoneに入れちゃお〜っと!
って、コレを買ったのは「南部ダイバー」好きの相方だけど。

もしかして、今年の紅白、企画もので
キョンキョンとアキちゃんユイちゃんで「潮騒のメモリー」歌ったりして?

そして、もうひとつ。私の着物友だちから届いたのは・・・

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「あまちゃん」の故郷、岩手県久慈の『まめぶ汁』ぅ〜〜♪♬

別の友だち情報によれば、銀座にある「いわて銀河プラザ」じゃ
売り切れ状態で次回入荷未定なんだって。
レアものをありがとうさんです。

絶好調クドカンの朝ドラ「あまちゃん」も、なんだかんだ、
あとひと月でおしまい・・・。さて、これから先、どうなりますか。
それが終われば、アキも本番 ♪
by team-osubachi2 | 2013-08-28 09:29 | 日々いろいろ | Comments(4)

自由軒の名物カレー

NHKの土曜ドラマ『夫婦善哉』がはじまったので見ている。
初回、なぜか「ウッシッシ ♪」気分で見てしまった。

・・・あ、出てきた、出てきた!自由軒の名物カレー!
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20代のころ、お金がなければないなりに、
いろ〜んなコトを楽しんでいたけれど、
ちいさな映画館とレンタルビデオで見る古い邦画にも
“ぎょうさん”まみれて過ごした。
森繁久彌と淡島千景の『夫婦善哉』もその当時見た。

そんなあるとき、やはり懐かしの邦画が大好きな Y子サンやその友だちと一緒に
『大阪食い倒れツアー』と称したデブ強化合宿をしたことがあった。

食い倒れとはいっても、そこは貧しい20代。
口にするのは、お好み焼き(ことにネギ焼き)やらたこ焼き、
うどんやらといった浪速の粉食文化を堪能し、
もちろん法善寺横丁へも足を運んで、夫婦善哉や、
この自由軒の名物カレーやらを、一泊二日で食べまくって帰ってきた。

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あいにくと織田作之助の原作は読んだことがないけど、
個人的には森繁・淡島組の映画の方が好みだ。
でも、もちろん森山・尾野組のドラマも、ま、これはこれで面白く見ている。

それにしても見事な島田髷!結髪さんと衣装さんと美術さんのエエ仕事!
やってて楽しいだろうなあ〜 。
それから、消えモン担当さんもさぞや楽しかろう。
だって、ドラマにチラチラ登場する旨いモンの数々。
ああ〜、まむしに、スジの土手焼きに、おでんのタコ、鯛のカマ煮・・・♬

ん?・・・あれ?自分も食べた自由軒の名物カレー。
卵の黄身をつぶしているところまでは覚えているのに
クチにしたハズの味は見事に忘れてしまっている。

国立文楽劇場へ行って『女殺油地獄』や『三十三間堂棟由来』を見るのが夢で、
ついでにまた粉食文化を堪能しに大阪へ行きたいと思いつつ、はや数十年・・・。
いまだ実現できずにいるが、仮にいま、その夢が叶ったところで、
(あの、喉元まで目いっぱい詰め込むかのような)
20代の健啖ぶりはもはや望むべくもない・・・か。

NHK 土曜ドラマ『夫婦善哉』
http://www.nhk.or.jp/dodra/meotozenzai/
by team-osubachi2 | 2013-08-27 15:53 | 食べる | Comments(4)

矢の字で飲み屋へ

厳しい残暑も、先週末にはちょっとひと休み。
洗濯する前にもう一回袖を通しておこうか、と
浴衣がわりによく着る小千谷縮にミンサー帯を矢の字に結んで
青山方面へちょいと羽根をのばしに出かけた。

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骨董通り脇にある呉服店「青山ゑり華」さんに
S子さんとK子さんが、今月展示中の私の絵を見に来てくださった。

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和裁がお出来になるS子さんは手縫いの雪花絞りの浴衣に
半幅帯をこんなしゃれた帯結びに・・・。

こんな風に半幅帯はいろいろなカタチの帯結びが楽しめるし、
帯揚げ・帯締めを使ってもおたいこ結びよりも軽くて楽チンだから、
夏場だけでなく、普段着物に年がら年中締めて愛用している。

f0229926_8331296.jpgPhoto by S.H.

ゑり華さんを出たあと、青山通りをブラブラ歩きしながら
ちょいと北へ移動し、地下にある静かでおされな飲み屋さんへ。

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芋焼酎のロックを綺麗な切子のグラスでちびりちびり。
美味しい肴をつまみながら、お姐さん二人とのおしゃべりに花を咲かせた。
(私のiPhoneぢゃあ、このグラスの綺麗さ、ぜ〜んぜん撮れないや)

f0229926_8511676.jpg馬刺しの盛り合わせ〜♪

いい心持ちでしばし羽根をのばした残暑払いのひととき。
ご一緒させていただき、どうもありがとうございました〜!
by team-osubachi2 | 2013-08-26 08:59 | 着物のこと | Comments(8)

小格子の着物

その日の午後、カラッと干し上がった洗濯物を畳もうと思い、
テレビをつけたら、藤沢周平原作の『山桜』という映画が
ちょうど始まったところだった。

静かな映画だなあと思った。台詞も少なく、
ある小藩の出来事と、登場人物の心模様が無言のシーンで紡がれてゆく。

主人公・野江を演じていた田中麗奈さんの抑えの効いた芝居が案外に良く
手を動かしながらも、いつしか映画に見入っていた。

野江が家の中で着ていた着物のひとつに地味な小格子があった。
絣模様の着物も着ていたけれど、二度の不幸な結婚にも堪えて
自分の心を折るまいとする野江に
その小格子がことのほか似合っているように思えた。

映画のおしまいになって、野江は、自分がおおきく回り道をして
ようやく本来自分が居るべき場所を見つけたところで終わっている。

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先日、友だちが扱う古着物の中に一枚、まだ新しい小格子の単衣があり
羽織ってみたらば思いのほか似合ったので引き取ることにした。

10年前の私だったらまだ早かったかもしれない。
『山桜』の野江よりもずいぶん年齢がいっている自分は
彼女のような辛抱も経験していないし、そこまでの芯の強さはないが、
でも、私もまたずいぶん遠回りして
ようやく自分の居るべき場所に今いるという感じがしている。
心というものが自分の中でしっかり立っていないと
格子の着物は似合わないものかもしれない。

来月、この残暑も過ぎ、朝晩に涼風が立ち始めたら、
自分で手直ししたこぎん刺しの帯などをあわせて袖を通そうか・・・。
そろそろ秋が恋しくなってきた。
by team-osubachi2 | 2013-08-24 00:12 | 着物のこと | Comments(14)

ずいぶん前に、あるお笑いタレントがこんなコトを云っていた。
お金というのは「さみしがりや」だから、
仲間(お金)がたくさんいるところに集まるものだ・・・と。
言い得て妙!ナルホド〜、そういうものかもしれないなあ〜と
感心したことがあった。
(だから私のところにやってこないのか・・・とも)

先夜放送していたNHKスペシャル
『“新富裕層” vs.国家 〜富をめぐる攻防〜 』を面白く見た。
もう何年も前から、大人たちはみんな薄々と感じていたハズだ。
これから貧富の差が広がるのではないだろうか?・・・と。
でも、なぜ、どうやって広がってゆくのか、
そのしくみについてはよく知らなかったけれど、
この番組を見ていたら、なんだ、そういうワケかと
こんな私でもちょっと理屈がのみ込めたような気がした。
(ま、あくまで気だけ、ね)

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一般庶民にはワケがわからない「グローバル化」というコトバが登場して、
国も企業もマスコミもグローバル化だ、グローバル化!と唱えているうちに、
お金の数字をグルグル回す人たちばかりが
グローバル化の甘い汁を吸ってどんどん膨張していったらしい。

でも、その新しい富裕層の人たちは
高い税金を払うのがイヤだったりバカバカしくなったりして、
ついには自分の国を出て、より安い税金の国に移住するものだから、
当然彼らの母国にお金は落ちない。
当てが外れた世界の国々は、いま慌ててこのお金持ちの人たちから
どうやって税金を徴収するか、国境を越えて相談し始めたらしい。

経済のしくみについてあれこれ言えるような知識は持っていないけれど、
自分なりに思うことは、お金がたくさんあるというのは
決して悪いコトではないと思う。
そのお金でまわっていく世界もあるのだから。
(たとえばだけど、伝統や文化・芸術というものにはパトロンが要る)
問題は、やはりそのお金を持つ人間の中身ということになるのだろうか。

番組に登場する新富裕層の人たちの雰囲気はどこか生臭い。
そんな彼らの目は、ことにお金を動かすときの目つきは凄まじい。
お金というのは、強烈な欲望に引っ張られてしまうものなのだろうか?
欲望はお金を呼んでますます膨らんでいくばかりのようである。

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でも、財産の多寡と人間の幸福感とは比例するものではないし、
たとえ巨万の富を得たとしても、持っていられるのはせいぜい数十年がいいところで
どんなお金持ちもやがて死ぬ。
自分の欲望や名誉のためか、または家族のためか、
そのために築いた富も、死んでしまえば(たとえ遺言がどのようなものであっても)
一切合切、生きてる人たちの手によって
いろんなルートで世に散らばっていくコトになるのだろうと想像する。

まあ、お金持ちにもいろんなタイプがいるから、
子々孫々、その富のもとで栄えてゆく家もあれば、
「三代続く分限なし」という格言が当てはまる家もあるだろう。
そして、激しい骨肉争いを展開する家も少なくはないだろう。

作家のよしもとばななさんがよく云うように、
人間死んだときにあの世へ持っていけるのは「思い出」だけだ。
どんな生き方をして、どんな経験をして、
どんな思いを抱いて生きてきたのか・・・。

世のお金持ちには、もちろんきちんと税金を納めていただきたいが、
でもそれ以上に、その富に見合うだけのお金を
一般社会でおおいに使っていただきたいものである。
お金は貯め込んで澱ませるよりも、
新鮮なうちに、実体を伴うカタチで世の中に回した方がいい。
・・・なんて思ってしまうのは、持たざる者のひがみかもしれないが。
by team-osubachi2 | 2013-08-23 00:25 | 日々いろいろ | Comments(4)

小鯛のささ漬け

今日は朝からちょっと涼しい。
こんな日は、暑さに対して警戒していた気持ちが解れて、
ホッとするよりも、ドッと疲れが出たりする。

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福井の名産・小鯛のささ漬け。
我が家はこれが大好物。
もっぱらお正月用にちょっと買うだけなんだけど、
先日の福井旅で、お土産にひとつ買って帰った。

暑い時期は酸味のあるものがことのほか美味しい。
新鮮な野菜もいいけど、こんなちょいとお酢の効いたたんぱく質も
夏の疲れた体にことのほか効く気がする。

さあ、お盆が過ぎれば残暑も後半戦。
無事に元気に、この粘るような暑さを乗り切りたいものである。
by team-osubachi2 | 2013-08-22 11:34 | しみじみご飯 | Comments(7)

長年ちょこんちょこんとお仕事をいただいております
季刊『美しいキモノ』さんの最新号の見本が届きました。

今号で個人的に嬉しかったのは付録です ♪
「昭和から平成のきものファッション史」。
各号のカバー集や、昭和の女優さんたちの着物姿や特集記事が
コンパクトにまとめられています。

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私が着物デビューしたのは平成2年の秋でしたので
そのときからの表紙しか覚えていませんが、
当時はまだまだ昭和の名残りがあちこちに見られた頃でした。
また子供の頃に見ていた着物は昭和40〜50年代のもので、
そのせいでしょうか、昭和のコーディネートが私はとても好きです。

昭和30年代の着物のデザインの斬新さ、面白さ、
表紙デザインも当時の方が今よりもうんと洒落て見えるのはナゼでしょう?
(洋裁流行りか、某モード誌のようなカバーとも云えますが)

ご興味のある方は、ぜひ手にとっていただければと思います。
(てゆーか、ぜひ買ってくださ〜い!)

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田家祐布子先生のページ(P306)に掲載していただいております。
このたびのお仕事、どうもありがとうございました。
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美しいキモノ/ハースト婦人画報社
http://www.hearst.co.jp/product/utsukushiikimono
by team-osubachi2 | 2013-08-21 09:01 | 着物のこと | Comments(4)