安野光雅の絵本展

尊敬する絵本作家(画家)さんが三人いる。
赤羽末吉さん、いわさきちひろさん、そして安野光雅さん。
そのうち安野光雅さんは、我が師である灘本唯人先生と同じ
大正15年生まれで、いまなお現役でいらっしゃる。

その安野光雅さんの展覧会へはたびたび足を運んでいるが
先日は横浜そごうへ「安野光雅の絵本展」を見に行ってきた。

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絵本を通して幾度となく見ている絵、
または初めて見る絵、いずれにしても毎回感心しながら見て歩く。
水彩の美しくやわらかい色彩を用いながら、筆が実に細密で精緻きわまる。
(この方の数学や科学のセンスと絵との結びつき方もまたスゴイ)
だから毎回唸りながら見て歩く。

今回ことに好きだなあ〜!と思ったのは、
『昔の子どもたち』と『ついきのうのこと』という絵本に描かれた
安野さんの津和野での少年時代の絵とお話。
まだ戦争になる前の、里の暮らしぶりや、
人びとののどかさが伝わってくるような絵本だ。

まあしかし、大いなる人物というのは、
すごい量の作品を生むものだなあ〜!と
今回もやっぱり唸りながら会場を後にした。

「安野光雅の絵本展」そごう美術館/10月10日(月・祝)まで
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/11/0917_anno/index.html
by team-osubachi2 | 2011-09-29 15:11 | 出かける・見る | Comments(10)

杉浦直樹さん逝く

先日、テレビで俳優の杉浦直樹さんの訃報を知った。
79歳でいらしたとか。
ちょこっとネットで検索してみたら、穏やかな最期であったらしい。

数々の代表作であるドラマなどは、
リアルタイムではちゃんと見てはいなかったから
見たのは再放送なんかでだろうと思う。
残念ながら、私の記憶に一番多いのは
カネボウ系のCFに登場する杉浦直樹さんばかりだ。
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俳優の平田満さんがインタビューに答えて、とてもいい事を言っていらした。
なんでもないようで、しっかりとした存在感というのか
実在感のある役者さんだったのだろう。
NHKの向田邦子シリーズ、今度は杉浦さんの追悼を兼ねて
『あ・うん』の再放送、やってくれないかなあ〜、と
ついつい自分の願望の方が勝ってしまう。
懐かしい “九一分け” を拝みたい・・・。

ご冥福をお祈りいたします。合掌。

*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-09-28 14:51 | 日々いろいろ | Comments(2)

新しい手帳

先週から一週間ほど秋の花粉症と軽い風邪とが入り交じり、
急激な季節の変わり目にカラダがなかなかついていってくれない。
やれやれだ。
それでもようやく「秋なんだな〜」と思った矢先、
ちょこちょこ利用していた某通販社から
来年度の手帳(プレゼント)が届いた。
は〜れぇ〜?もぉ〜ですかあ〜?

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これまでは好みの感じのものではなかったので、
人に譲ったり、献立の書き込みなんかに使ったりしていたのだけれど、
今度のはイイ感じのゆるぅ〜いイラストがあちこちにちりばめられていて
なんだか楽しげ〜♫ ちょっと使ってみようかな〜♪ という気になった。
まあ、本音としては、今年度事業主としてあまりにトホホな稼ぎの割に
出費や散財の方が大きくなってしまい、
こういうところでチビチビと出費を抑えようという魂胆でもあるが・・・。

十月ともなれば、カレンダーや手帳が本格的に出回り始める季節だけど、
さすがにまだ来年はどんな一年に・・・な〜んていう気にはなれない。
まだまだ目の前のことで精一杯な状態である。
新しい手帳の出番はもうちょっと先だ。
とにかく今をしっかりと頑張らなくっちゃネ!
by team-osubachi2 | 2011-09-27 13:11 | 日々いろいろ | Comments(0)

母のお下がり

『母譲りのきもの』という本をキッカケに、
久しぶりで箪笥から引っぱり出してみる気になった母のお下がりの付下げ。

明るい鳥の子色の地に、何の花か、糊置きした線の中を
赤紫とチャコールの色で濡れ描きにしたような手描きの一枚。
さすがに半世紀も前のものであり、近くに寄ってよく見れば、
いかにも昭和時代からの経年が感じられるが、
水彩にも似たやわらかい筆遣いが好きな着物だ。

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昭和30年代当時の田舎のごくノーマルな農家から
嫁いできたときの母の着物はわずかばかりで、
後年、年齢相応の大島や礼装を一式あつらえた以外は、
長年手入れもされずに箪笥に眠ったままだったせいか
どれもずいぶん傷んでしまっていた。
その中で唯一、この着物だけは染めも生地もしっかりしていて、
なおかつ、内揚げが少しばかりあったおかげで
ギリギリ“はぎ ”なしで着られるとわかったときは嬉しかった。

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たいがいの女性はそうかもしれないとは思うのだが、
うちの母も、傍から見れば人当たりもよくやさしいところがあっても
気丈な分だけ我が強く、すこぶる情の強(こわ)いところもある。
本人は「娘時代はそんなコトなかった。
この家に来てから強くならざるを得なかったんだよ」と言い張るのだが、
もしかしたら、その気性が祖父には見えていたかもしれない。
嫁入りが決まって、せめてその角を少しでもやさしく見せようと
(まあ、そこまで思ったりはしなかっただろうが)
祖父はこれを持たせてそんな母を嫁に出した。

母のお下がりはなにもこの着物だけではない。
我の強さは、娘である私もしっかりと受け継いでいる。
(帯には多少アリでも)花柄の着物をことさら欲しいと思わない私は、
こんなことでもなければ花模様の着物には無縁のままだったろう。
私自身、若い頃よりいくぶん角がまるくなった(と思いたい)分だけ
以前よりはこの着物が似合うようになっただろうか?

近年は同系色でまとめたり、白っぽい帯合わせが流行りだけれど、
どちらかといえば、あえて昭和チックに黒帯や朱帯をあわせるのが好みだ。
やはりどこかにグッと引き締める色を持ってくる方が
性分に合っている気がしている。
by team-osubachi2 | 2011-09-25 15:44 | 着物のこと | Comments(6)

『母譲りのきもの』

私の母親は身長150cmに満たない小柄・小太りの人で、
私が自分で着物を着るようになって、
昔の着物をいくつか箪笥からひっぱり出してもらったものの、
どれも小さすぎたり劣化が進んでいたりして
私の寸法に直して着るには不向きなものばかりでした。
(そのうち何枚かの着物は、友だちのお母さんの手をお借りして
座布団や巾着やお手玉に姿を変えました)

その中で唯一、母の縁談が決まったときに
おじいちゃんが母のために買ったという手描きの付け下げを救い出し、
悉皆屋さんで直してもらって、いまでも私のよそゆき着として現役でいます。
思えばそれはもう50年以上もたっている着物ということになります。
ものにもよりますが、着物や帯って本当に息が長いですね。

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世界文化社さんから『母譲りのきもの』
ーー絆のきものを私らしく、お手入れとお直しのお洒落ーー
が出ました。
これまで雑誌に登場されたさまざまな着物好きさん方が
お母さんやお祖母さんから譲られた着物や帯を
それぞれに活かした着こなしを紹介しています。

私はおしまいの方で、手作りの小物や帯の作り方紹介で
お手伝いをさせていただいています。
世界文化社から好評発売中!

母譲りの着物/世界文化社
http://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/11415.html
by team-osubachi2 | 2011-09-23 23:32 | 着物のこと | Comments(4)

奥州の秀衡塗り

若いときから歴史小説が大好きで、
ことによく読んだ長編のひとつが吉川英治の『新平家物語』。
並行してさまざまな資料も集めたりしながら、
いったい何度くり返して読んだかわからないくらいだ。
そんなころに知ったのが、岩手県の秀衡(ひでひら)椀だった。

はじめて写真で見たとたんグッ!ときた。
なんてモダンで華がある塗りだろう!
そのくせどこか土臭いような素朴な雰囲気もあるのは、
厳しくても、おおらかでたくましいみちのくの風土で
生まれたものだからだろうか?
けれどもこの塗りもの、東京などで見かけることはめったになく、
(日本民藝館などで見る江戸時代の秀衡椀もすこぶる素敵だったりする ♪)
いつか東北へ旅することがあれば、秀衡塗りのお店をのぞいてみたいもの、と
ほんのりあこがれ続けた塗りのお椀だった。

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一昨日のこと、横浜そごうへでかけたついでに、
横浜タカシマヤで開催中だった『大東北展』ものぞきに寄ったところ
岩手から来ていたお店のガラスケースに秀衡塗りを見つけた。
うわ!ヤバい予感・・・!?

吸い寄せられるように側へ行って見てしまったらもうおしまいである。
買わないための言い訳を、独り言のようにブツブツとつぶやいていたら
今年81歳だというお店のおばあちゃんが言った。
「そんなお金貯めてからなんて絶対無理よォ、いま買いなさい。
んで買ってから返スの。そでないと買えるモンじゃないのよォ」
「まったくです。その通りです!・・・なんですけどねえ〜、う〜ん」
そこでおばあちゃん、今度はささやくように言った。
「もス買うんだったら、これでおスまい(最終日の閉場)だから勉強スたげるヨ」
え?!ここで逢うたが百年目というコトか?!
う〜〜、それならもう決めちゃえ〜!!

椀の内側と、あえて刷毛目を勢いよく残した雲地取り部分は
(写真の色よりも)茶がかった抑えた錆朱の色で、金箔も控えめ。
なにしろ直径15cmもの大椀だしするから、
これからの季節、熱々のうどんや、きのこ汁だの芋煮汁だのから
親子丼やちらし寿司なんかもいけそうだ。
もちろんお雑煮もバッチリいける♪
こういう器はなるべく普段から気取りなく使う方がいい。

お店のおじさんが会計に行ってる間に、
おばあちゃん「サービス。これもあげっから・・・」と、
お揃いの箸二膳とスプーン二本も持たせてくれた。
うわ〜ありがとうゴザイマス!末永く大切に使わせていただきますっ!
買って支援の大東北展。
二十余年もあこがれ続けた秀衡塗りのお椀・・・。
東日本大震災の年にようやく買えたことを忘れずにいようと思う。

秀衡塗/丸三漆器
http://www5.ocn.ne.jp/~hidehira/index.htm
by team-osubachi2 | 2011-09-22 00:04 | 買う | Comments(10)

台風15号

本日ただいま台風15号が日本列島を通過中。
さきほどから神奈川県も暴風域に入ったようだ。
空は鉛色、雨は横殴りにザッザと叩きつけるように降っている。
今日出かける予定は明日にのばして、
午前中、まだ静かなくもり空のうちにいくつかの用事をすませておいた。

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どうかこれ以上、被害が大きくなりませんように。
犠牲者がでませんように。
みんな気をつけて無事におうちに帰り着きますように。
by team-osubachi2 | 2011-09-21 13:03 | 日々いろいろ | Comments(2)

ブドウの季節

ブドウが美味しい季節になりました。
子供のころは、もっぱらデラウェアの種なしブドウ一辺倒で、
キレイな黄緑色のマスカットや、黒々した大粒の巨峰などは
ちょー高級品で、病院見舞いやお葬式のあとなど、
めったなことでは口に出来なかったものでした。

ブドウといえば、8年前にタクラマカン砂漠をぐるっと旅したときに、
あの厳しい環境で育つブドウの美味しさにとても驚いたものでした。
先人の知恵による地下水道は今も大切に手入れをし、使い続けられ、
あの凄まじいほどの砂漠地帯に、色や大きさも様々に
まるで宝石のような見事な果実を実らせるのです。
砂漠での忘れられない思い出のひとつです。

以下は以前いただいたお仕事から。

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*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-09-20 11:22 | 仕事をする | Comments(4)

フレデリック・バック展

先日、東京都現代美術館で開催中の
フレデリック・バック展へ行ってきた。(10月3日月曜日まで)
この方の作品でいちばん知られているのがアニメーションの
『木を植えた男』だろう。
会場に入ってすぐ、この上映を見られる仕掛けになっている。

むかしアカデミー賞を受賞したあと、
いろんなメディアで紹介されたせいだろうか、
なんとなく知っているつもりでいた『木を植えた男』だが、
結局一度もちゃんと見たことがなかったのだろう、
今回見てみて、「こういう話だったのかあ〜!」と
はじめて作品の主題を知った。

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『木を植えた男』の原画はアセテートフィルムに色鉛筆などで描かれていて、
思ったよりもずっとずっと繊細だった。
この繊細さをなんと5年間も維持し描き続けて仕上げられた作品である。
自然と人間の持っている「力」をかたく強く信じている
作者の一世一代の作品だと思った。

会場には若かりしころのまっすぐな視点でとらえて描かれた風景画や
人物のスケッチなどが数多く展示され、それらが彼の中でどのように熟し、
やがて彼の人生における大きな主題となって、
イラストレーションやアニメーションの仕事と結びついていくかを
見る者が感じとりながら会場をめぐることになるのだが、
なにしろあまりの点数の多さのため、最後までしっかり見るだけのパワーと
時間があまりなかったことが残念でならない。
こんなことならもっと早くに家を出るんだった・・・。
(『木を植えた男』の上映だけで30分。その他の展示を
じっくりゆっくり見るなら2〜3時間は覚悟したほうがいい)

会期はあと2週間ほどしかないのだが、
ぜひ大人も子供も一緒になって見てもらいたい展覧会である。

フレデリック・バック展/東京都現代美術館(会期一日延長10/3まで)
http://www.ntv.co.jp/fredericback/
by team-osubachi2 | 2011-09-18 00:22 | 出かける・見る | Comments(2)

永谷園さんといえば、なんといっても「お茶漬け海苔」です。
今回そのお茶漬け海苔の新聞広告のお仕事をいただきました。

夜遅くに帰宅するおとうさんに、
子供が書いた「パパおかえり」のメッセージ。
そこにちょこんと添えられたお茶漬け海苔。
熱々の一杯でほっこり寛ぐおとうさん・・・といった設定でしょうか。

本日9月17日付けの読売新聞朝刊に掲載されています。
このたびのお仕事、どうもありがとうございました。

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*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-09-17 06:02 | 仕事をする | Comments(6)