私の頭は、おおざっぱに文系に振り分けられると思うのだが、
数学や物理などの数式はチンプンカンプンでも
小学生のときから宇宙や天文学の世界が大好きだった。
子供ながらに星空をながめては、SF的な夢想をふくらませていて、
その「好き」が高じて、中学生の間に新聞配達で稼いだお小遣いや
お年玉をこつこつ貯めて、高校受験突破した自分への入学祝いに、
なんと自分で天体望遠鏡を買ったのだった。

両親に連れていってもらった富山市内にあった望遠鏡の専門店。
当時で13万円を超えていた屈折式の本格的な天体望遠鏡を
16歳になりたてだった私は、自分の財布から出して支払い、
ちょっとビックリしている店員さんを前にして
晴れがましいキモチでいっぱいだったのを思い出す。

以来、5キロかそれ以上もある重い木製の三脚と望遠鏡とを抱えて
玄関先の暗い一角に構えては、
試行錯誤しながら操作を覚え、星空を観察した。
もうすっかり細かいことは忘れてしまったけれど、
数十倍から120数倍もの倍率にしたレンズで月を観れば、
まるで自分が月面上空に居るかのような錯覚を覚えるほどに鮮明で、
緯度経度のレバーを手早く操作しなければ、
大きな月面はすぐに覗き穴の円からはずれていってしまう。
それほどに地球の自転が早いということを、この望遠鏡ではじめて知り、
また、はるか遠くのアンドロメダ星雲やオリオン大星雲などを観ては
星々の不思議な光にウットリと夢想したものだった。
(ちなみに現代のデジタル処理された鮮明なカラー写真とは違い、
ナマの星雲や星団は、淡いモノトーンにもやって見える)

f0229926_9255386.jpg

NHK BSプレミアムで放送中の『COSMIC FRONT』を毎回楽しみに見ている。
一昨日は、オリオン座の右肩にあるベテルギウスについてだった。
冬の大三角の一点にあるこの赤い巨星(太陽の1000倍)が、
最晩年の星であるのは知られていても
実はこんなにいびつなカタチをしていたとは驚きだ。
番組は、そんなベテルギウスが、いままさに、この瞬間にも
超新星爆発(星の死)を迎えてもおかしくない状態であるという
その最新報告をまとめた内容だった。

f0229926_9441476.jpg

想像がつくだろうか?
地球からわずか640光年にあるこの巨星が爆発した場合、
その爆発からわずか3時間で、なんと満月の100倍もの眩しさで輝くという。
昼間でも輝いて見えるという。
そのとき、どんなに宇宙や天体に関心のない人たちでも、否応なく
宇宙で起こったダイナミックでドラマチックな「星の死」を
目の当たりにすることになるのだ。
その時は、いまこの瞬間かもしれないし、
すでに起きていて、明日にもその光が届く・・・かもしれない。

20歳のとき、当時国立市に住んでいた親戚の家で
そこの家の小さな天体望遠鏡を押し入れからひっぱり出させて
従兄弟らとともに、淡く輝いていたハレー彗星を観た。
それ以来、私には欲がひとつ起きて、出来ることなら92歳になった自分が
ふたたびハレー彗星を迎えて観たいものだと思うようになった。
今はもうひとつ欲が増えた。
願わくば、自分が生きている間に、このベテルギウスの最後の姿
超新星爆発を起こしたその光を観てみたい!

子供のころ、星もまた、新しく生まれて、やがて死ぬ
・・・という意味がわからなかった。
星は、爆発によって死に、その残骸(さまざまな塵やガス)から
ふたたび輝く星が新しく生まれてくる。
生命科学者の柳澤桂子さんも云うように
私たち人間のカラダも素粒子で出来ているワケだから
私たちのカラダと宇宙の星とは、深く密接につながっているのだと思う。
この地球も、ここに生きているすべての生命も
やがては死を迎える前の太陽にのみ込まれてしまうコトを思うと
やっぱり地球という星も、自分たちと同様に
大切に慈しんであげたいと思うではないか。

・・・さて。
そんな風にして、しばし心の逃避行(浪漫飛行か?)を楽しんで、
すでに酷暑の今日も、仕事に家事にと勤しむのである。


NHK BSプレミアム『COSMIC FRONT』
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic.html
by team-osubachi2 | 2011-06-30 10:31 | 日々いろいろ | Comments(2)

もう麻しか着たくない

真夏日のあと、ほんの少し肌寒いほどの涼しい日がきて
カラダがホッとひと息つけたと思ったとたん、
昨日はまた朝から湿度も高く、気温もぐんぐんあがった一日だった。

夕方からギャラリーと落語へ出かける支度をするさい、
着物にしようか、リネンのチュニックにしようか迷った末、
やっぱり着物で出かけることにしたものの
でも、こ〜んなにムシムシして気温が高い日は、
もう麻しか着たくない気分。

f0229926_9213626.jpg

近江上布と銘打ってなぜか浜松で生産されているらしい(?)
紺縞の麻縮は、畝が強くちょっと地厚なので、
夏のはじまりとおしまいの頃によく袖を通す。
手の込んだ上布はいまだご縁がないので、
私が着るのは小千谷などの麻縮の類いばかりだけれど、
風をよく通し、水との相性がよくてザブザブ洗える麻は、
普段からあえて汗をかく体質を心がけている私には心強い味方だ。

毎月通うTBSの落語研究会。昨夜は、いつも友だちのY子サンが座る席に
Y子サンのママのK子さんが座っていらした。
Y子サンはいま、ボランティアで石巻に行っているので
その代理で来ていたのだけれど、
50代にして東北の被災地へボランティアに行くY子さんもエライが
その母であるK子さんも、普段から福祉に関心が高く、
山谷などでボランティア活動をなさるお人である。
私とは家族ぐるみでよくしてくださるお家なので
高座のあと、K子さんと冷たいお酢の飲み物でお茶をしながら
いっぱいいっぱいお喋りをして帰宅した。

夜も遅くなったころ、さすがに昼間ほどの蒸し暑さはなかったものの、
風もまったくなく、坂道をのぼって帰宅し、部屋に入ったとたん、
またド〜ッと汗まみれになった。
めったに着ることがない礼装は別としても、
夏に着物を着るなら、私にはやっぱり麻しかないなぁ、こりゃ!
・・・と思うのである。
by team-osubachi2 | 2011-06-29 09:45 | 着物のこと | Comments(4)

長谷川 潔の世界

先週の金曜日、生誕120年記念で
横浜美術館でやっていた「長谷川 潔」展へ行ってきた。
(昨日で会期終了)
むかし、三鷹市で一度だけマニエール・ノワールという
晩年の作品群を観たことがあったけれど、
今回は初期の作品から数多くの版画や油彩画までも拝見でき、
技法や心の有り様など、制作の移り変わりを時系列に見てとれて
とても勉強になったように思う。

長谷川 潔の版画は、見ている人が心を澄ませて
じっと耳をそばだてていると、さまざまな植物や静物たちが、
こちらに向かって、何やらささやくように語りかけてくる。
墨一色の静謐な世界とも思えないような詩情ゆたかな空間が
紙の上に広がっている。
成熟した大人のポエジーだなあ〜・・・と思った。

f0229926_13212499.jpg

年々感じることだけれど、さまざまな美術展を観に行き
あまたの作品に触れると、つくづく
「あぁ、自分はずいぶんと勉強が足りないなあ〜」と
感じるようになってきている。
良い作品の前に立つと、ジクジクと痛いほどに
自分の「程」を知らされる思いがする。
その痛みも、いつか自分の血となり肉となってくれるといいな。
・・・そんなコトを思いながら会場をあとにした。
by team-osubachi2 | 2011-06-27 13:52 | 出かける・見る | Comments(4)

道灌(どうかん)

落語でよくあるパターンだけれど、
悪気のない八っつあんみたいなあわてん坊や、阿呆ダラの与太郎なんかが、
賢い先達のやった通りの、または言った通りのマネを、
それこそ「きいた風な口」でもって、
自分のとこでも演っちゃうという類いの話が好きだったりする。

先週、深川で久しぶりに「道灌」をたのしく聴いた。
「七重八重 花は咲けども山吹の 実のひとつだになきぞ哀しき」
聴きながら、ふと、ご隠居のところに掛けてあった
その「道灌」はどんなお軸だったのかな〜?と思ったら
急に絵が浮かんで、描きたくなったので描いてみた。



f0229926_11502274.jpg



f0229926_9571410.jpg



どうも私はクソまじめな絵しか描けないのでつまらないが、
もともと真面目な言い伝えから、いったいどこをどうすれば
あんな馬鹿ばかしい面白い噺が生まれるのだろう?
もしも近くに八っつあんみたいな人間がいたりして、
(まあ、多少はた迷惑なときもあるかもだけど)
ドタバタする人間模様を、ユーモアという眼鏡を通して見てみれば
そこから笑いの世界は大きく広がるのである。
・・・って、ホントかな?

*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-06-25 12:07 | 時代もの画 | Comments(2)

サヨリの開き

一昨年の暮れにiPhoneに買い替えて以来、
数あるアプリの中で、もしかしたら個人的に
1番利用頻度の高いのが「クックパッド」かもしれない。

昨日、佐世保から届けてもらっている冷凍魚から
サヨリを出して解凍したまでは良かったが、
さて、アジのように開けばいいのか?と悩んだところで
すぐにクックパッドを立ち上げる。
・・・と、あった、あった!サヨリの開き方が。
頭とワタを取ったあと(佐世保からのお魚はすでにワタはとってある)
なんと腹を下にして、背びれのところをまな板に押し付けるだけで
ちょ〜簡単にサヨリの開きが出来るのだった。
おお〜!こんな手があったのか!?ちょっとカンド〜!

f0229926_17185960.jpg

天ぷらもいいのだろうけど、昨夜はオリーブ油で軽くフライにして
(取った骨ももったいないので、同じくフライにして添えて)
ちょこっとだけ醤油を垂らし、レモンを絞っていただいた。
むふ 〜 ♫ ごちそうさまでした〜!

サヨリのお開き/クックパッド
http://cookpad.com/recipe/1402021
by team-osubachi2 | 2011-06-24 07:15 | しみじみご飯 | Comments(4)

夏の実り

暑かった昨日は、午後からふたたび梅ジャム作り。
前回よりも追熟がすすんだせいか、
青梅がやや多かった前回のものより
渋みがかすかに少ない味わいになったようだ。
ま、どちらにしても、この梅ジャムと
レモンのハチミツ漬けで暑い夏を乗り切るつもりでいる。


f0229926_7335996.jpg


果物にしても、野菜にしても
夏の実りは、これからの暑い夏を健やかに越すための
元気の元が仕舞い込まれているようなカンジがする。
作物っていうのは、そういうところが
ホントによく出来ているなあ〜といつも感心する。

(小鳥と実りの絵はむかしの作品から)
*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-06-23 07:36 | らくがき帖 | Comments(2)

夏至

本日、夏に至る。
夏至という漢字にぴたりと合いすぎるほどに暑い一日だった。

我が家のベランダは東南東向きのため、午前中だけ日差しが入る。
ベランダとは反対側の窓を開けると、
さいわいなコトにとてもよく風が通るし、
冷え性のカラダなので、夏はなるべくクーラーなしで過ごすことが多い。
(さすがに仕事中は腕の汗が紙に禍いするので
若干稼動させることもあるけれど・・・)


f0229926_22523913.jpg


とはいえ、こんな暑さが急激にやってきちゃうと、
みんなが心がけている家庭での15%削減(例年比?)の「節電」は、
相当強く意識してやらないと、
実際にはかなりムズカシイのでは?・・・という気がした。

さてさて、今年の夏はいったいどんな夏になるのだろう?
願わくば、去年のような酷暑よりも、
どうか人にやさしい気温であって欲しいものだ。

(日照りの絵はむかしの作品から)
*イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます
by team-osubachi2 | 2011-06-22 23:09 | らくがき帖 | Comments(2)

人それぞれの東北支援

先週末の日曜日、カメラマン女子・武藤嬢の着物仲間で
南三陸町出身の千葉さんという女子が、
同じ南三陸町の知り合いである小野花匠園さんの作ったトマトを
これから通信販売するにあたり、武藤嬢のスタジオで
そのトマトの試食と販売会を開いた。

3月11日から一週間、人の手がまったくかかっていなかった間に
ちいさな花を咲かせていたというトマトは、ガブッと丸かじりして食べると
口いっぱいにまろやかな美味しさがひろがり、とても食べよいトマトだった。
何人もの人が入れ替わり立ち代わりやってきて
トマトを味わい、その場で袋入りも売ってくれていたおかげで、
私たちは試食するだけでなく買って帰ることも出来たのだった。

*「はるちゃんトマト」箱売りですが楽天から注文が出来ます。
小野さんの 完熟・はるちゃんトマト「めんこたまこに育てました。」
http://www.rakuten.co.jp/cook/125972/1848144/

*武藤奈緒美さんのブログからもどうぞ
むーちょ写真日記/小野花匠園の「はるちゃんトマト」試食販売会
http://muucyo.exblog.jp/12923228/

武藤嬢はあの震災以降、このスタジオを使って様々な支援活動をしている。
古着や子供服を集めてこのスタジオで仕分けして送ったり、
箪笥の肥やし着物の交換会で集めたお金で下着を買って送ったり、
仕事の合間に情報を集めて発信したり、と
自分で出来る最大限のチカラを発揮して東北を支援する
とても頼もしいハンサム(?)女子なんである。

f0229926_2320615.jpg

かたや、私よりもひとつ上の世代の友だちで
普段から元気でアクティブな女子Mちゃんは
6月に入って一週間宮城県へボランティア活動に行き、
そのMちゃんの友だちであるY子サンも、
今週金曜から8日間の予定で宮城県へボランティア活動をしに行く。

もちろんボランティア活動をしている組織に登録して行くのだけれど、
雨露こそはしのげる場であるとはいえ、
寝袋、現地での活動に必要な格好や用品に加え、
8日間分の着替えや、すべて自前の食料の用意、
さらには粉塵や匂いの対策用品、
入浴無しの寒さ暑さに備えておいての出発だ。
荷物だけでいったいどれほどの量になるんだろう?
考えただけで頭が下がる思いだ。

また、そんな風に直接的な活動や目に見えるカタチの支援ではなくても、
そっと心にとめていたり、祈っていたり、心配し続けていたりと
いろんな方法でひとり一人がそれぞれに出来る事、
持てるチカラで東北を支援している。

ピースボート災害ボランティアセンター/東日本大震災 緊急支援
http://www.pb-kyuen.net/
by team-osubachi2 | 2011-06-21 07:58 | 日々いろいろ | Comments(4)

ヤブコウジの花

北陸はつい数日前に梅雨入りしたばかりで、
お天気がいいとまだ5月のような爽やかさだった。
帰省する列車の車窓から見る新潟や富山の水田には、
頂にまだ残雪がある山々の姿が映りこみ苗が健やかに育っていた。
ふと、仙台平野の田んぼや農家の人のことを想い、胸が少し痛んだ。
富山の実家で片付けやら掃除やら家事三昧(?)をやったあと、
所用で金沢に立ち寄ってから、金曜の夜遅くに帰宅したが、
さいわいこちらは梅雨ならではのお天気のおかげで
うちのちいさな草むら園の水やりの心配はまったく要らなかったようだ。

草むら園の鉢や種類を増やした今年は、
去年以上にたくさんの種類の虫や生きものを
このベランダで見られるようになった。
こないだはヤモリも登場していた!
ものすごく残念なコトに、なんと私がそれと知らず、
ちょこっと動かした煉瓦の下敷きになって
死んでしまっていたのだけれど・・・。ガビ~ン!

つい今朝も、どこから登場したのか、7cmくらいのミミズを発見した。
そっと塵取りですくって、先月着物友だちのすいれんさん宅からいただいてきた
美味しそうな土がそのままのススキのやや大きめの鉢へ移してあげたら、
ほどなくして土の中に潜りこんでいった。
そのススキと同時にヤブコウジも少し分けていただいたのだが、
それも今めきめきと育っているところだ。

f0229926_1041425.jpg

ちょっと前からたくさんつきはじめたヤブコウジのつぼみ。
・・・と、その花がひとつ開いていた。はじめて見る。
移植してから開いた葉っぱの下の、微小な斑が入った白っぽい花が、
やがていって寒い冬場に、パッチリくっきりとした真紅の実になって
まるでイヤリングみたいに可愛らしくぶらさがる。

むかしお茶のお稽古に通っていたころにはじめて知って以来、
秋から冬にかけて赤い実のなる植物の中で、
ヤブコウジを筆頭にあげるくらいファンになってしまった。
今年の冬は、このヤブコウジのカワイイ赤い実がうちで見られると思うと
もう今から夏をすっとばしてわくわくと楽しみである。
by team-osubachi2 | 2011-06-19 11:08 | 日々いろいろ | Comments(4)

明日からちょっと帰省

梅雨らしいお天気が続いている。
陽がささないと、すぐ近所にある坂の途中の緑ゆたかな公園の入り口にたたずむ
お地蔵さんたちも湿気ってちょいとばかり寒そうだ。

f0229926_113482.jpg

明日から1年ぶりくらいでちょっとだけ帰省し、
所用で金沢にも立ち寄る。
これからその手土産を買いに都心に出るついでに、
ちょうど青山で開催中の熊本「和の國」さん主宰の展示会も
ちょこっとのぞいてこようかな。
今日の夕方はまた不安定なお天気になりそうだとか。
折りたたみ傘を忘れないようにしなくては。
by team-osubachi2 | 2011-06-14 11:46 | 日々いろいろ | Comments(2)