2010年も残すところあと2日。
今日30日は我が家の大掃除。
私がこの丘の上に越して来て、ようやく一年がすぎた。
おいおい片付けてきているので、お部屋はざっくりと。
もっぱら、お風呂場やベランダなどを中心に清掃の予定。
あとはまた年賀状書きに費やしそうな気配・・・。

そして明日31日は、まず朝イチで「ドガ展」を観に行って、
午後から正月料理の支度をする予定。

その大晦日の夜は、たぶん紅白歌合戦を見ながら鴨鍋をつつき、
(なので、相方はおそらく鴨せいろで年越しソバをやり、
アレルギーの私は生つばをのみながら横で眺めるだけになりそう)
カウントダウンはベランダに出て、
零時になると、うんと遠くに見えるみなとみらい方向、
横浜埠頭に停泊している大型船舶が
いっせいに鳴らす汽笛を聞いて新年を迎え、
初日の出も、やっぱりベランダに出て、
その真正面にあがる初日を拝んで新年を迎える・・・という予定。

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今年の3月後半から始めて、まだ一年にもなっていないブログを
いろんな方々が見てくださっているということを知り、
ありがたいキモチでいっぱいです。

今年一年、本当にどうもありがとうございました!
来年もまた「丘の上から通信」をよろしくお願いいたします。

どうぞ皆みなさま、よいお年をお迎えくださいますよう。
感謝。
by team-osubachi2 | 2010-12-30 01:00 | 日々いろいろ | Comments(12)

今から

今日は今から一日これをやる。
・・・年賀状描き。

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デザイン(絵)はすでに決めてある。
数日前、字はお習字で練習した。
あとは流れ作業でひたすら描くだけだ!

今年お世話になった方々と友人・知人にだけ。
どのみち元日には間に合わないけど・・・。
by team-osubachi2 | 2010-12-29 10:09 | 日々いろいろ | Comments(4)

ぺたこさん

師走でやんなくっちゃいけないコトがてんこ盛りなのにもかかわらず
昨日は午後からずっと出歩いて過ごした。
夕方、月に一度通うTBS落語研究会の前に、
おなじイラストレーターのぺたこさんとお茶デートした。

ぺたこさんを最初に知ったのは、数年前に本屋さんで、
「着物と暮らす(幻冬社)」という本を店頭でみつけてから。
その後、おなじ落語研究会でたびたびお見かけしたり、
着物雑誌やブログなどでもおりおりにお姿を拝見していたのが、
今年になってコンタクトさせていただくようになった方だ。

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「名和好子のきもの遊び「(文化出版局)」という本との出会い
(名和さんの着物遊びも本当に洒落ていますよネ!)をキッカケに
着物世界に目覚め、今や毎日を着物で暮らすぺたこさんの、
日常生活で着物を着るということの工夫やちょっとした知恵が
たくさんの楽しげなイラストとともに紹介されている一冊だ。

ぺたこさんの素敵なところは、さまざまな手作りのものを、
着物や帯や小物だけにとどまらず、普段の暮らしに
楽し〜くイキイキと活かしているところだと思う。

昨日は、イラスト業や家事や物作りなど、
どんなふうにして時間をやりくりなさっているのか、
そんな疑問をぶつけてみたり、
自分の画業のことなんかも聞いていただいたりして、
なんだか泰然とした人の胸をお借りして、自分と向き合ったような、
そんな時間を過ごさせていただいた。

ぺたこさんの着物姿はふんわりと自然なんである。
そういえば、自分が小さい頃に見ていたうちのおばあちゃんや
母方のおじいちゃんが普段着ていた着物姿にも
おなじ空気感があったような・・・。
ふむ、着物世界の日常着、普段着ってコトバには
そういう空気感もふくんでいるんだろうな〜、と
そんなコトを思ったりしたひとときだった。

ぺたこさんのブログ「ぺたこの毎日」
http://petacokimo.exblog.jp/
by team-osubachi2 | 2010-12-28 10:34 | 日々いろいろ | Comments(2)

日本のおしゃれ展

時代着物コレクターで、目黒にある「池田」の店主でもいらっしゃる
池田重子さんのさまざまな所蔵品を分類して
書籍にまとめたシリーズがあるが、その取材・編集をしているのが
熊本在住の着物ライター・安達絵里子さんだ。

そのシリーズ本の集大成のような豪華本
「池田重子コレクション THE BEST」がこの秋
大和書房さんから出版された。

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明治から昭和にかけて日本の女性のお洒落の極みを集めた作品集で、
安達さんのていねいな取材による文章も、読んでいると
いつの間にか彼女の語り口で説明を聞いているようなキモチになってくる。

私がことに好きなのは、ことに職人の意気を感じる
彫金などによる帯留めの数々だ。
(私自身は彫金ものの帯留めはしないけれど)
もちろん、それ以外、どの頁をめくっても、
メインの着物や帯は季節季節のコーディネートが見事で、
絵の資料としてもとてもありがたい一冊なんである。

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その池田重子コレクションの展覧会が久しぶりに
銀座松屋で開催される。

「日本のおしゃれ展」ーー池田重子コレクションーー
12月29日(水)〜1月17日(月)*1月1日は休業
銀座松屋8階大催場にて/入場料1000円
http://www.matsuya.com/ginza/topics/101229_osyare/index.html

着物にご興味のある方、まだコレクションを見ていない方、
着物を実際に着始めてさらに興味を深めた方、また見たかったの!という方、
たまたま知って行ってみようかなという方、
どんな方々も、ぜひ足をお運びくださいませ。
(写真が暗くなってしまって失敗・・・)

愛する熊本での、ひとつ大仕事を終えたばかりの安達さん。
これからも、着物への愛情が伝わってくるその優しい着姿や文筆業を通して
着物世界の良さを、楽しさを、面白さをまわりに伝えていってください。
ますますのご活躍をお祈りしています!

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by team-osubachi2 | 2010-12-27 09:06 | 日々いろいろ | Comments(6)

手放し時

「断捨離」という言葉や、その書籍が流行っているそうだ。
もともと「捨て魔」の人間には、その手の問題は少ないけれど
逆に「捨て魔」の落とし穴は、いろんなものを捨てすぎて、
キモチまで放ってしまうようなところがある点かもしれない・・・。

ま、それはともかく、この秋、
それ以前からうっすらと感じていたことだけれど、
ブログ仲間の方のお宅を訪問するさいに袖を通してみたらば、
やっぱりどうも、今の自分のハートにしっくりと添わなくなったなあ〜
・・・と感じた着物を、すっぱり手放すことにした。

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まだ20代最後だった当時、見るなりその色と縞の様子が気に入って買い、
単衣にしたり袷に直したりと、二度ほど洗い張りもして
今やしっとりと柔らか〜くなった生紬の着物だ。
15年以上着てもまだまだシャンとして着られる。
思い入れがないワケじゃない。ましてや、嫌いになったのでもない。
でも「もう着ないな」と感じたのである。

着ないとなったら、着てくれそうな人をあれこれ思い浮かべて
もらってくれるかどうかをすぐにあたってみる。
そうして決まった新しい着手は、私よりももっと若くて
シャキシャキ元気いっぱいのカメラマン女子だ。
もらってくれてありがとう!着継いでくれてありがとう!

もともとは新古品としてデパートの催事で売られていた着物だ。
布としての第三幕を、新しい着手と一緒に
おおいに活躍してくれるといいなあ〜・・・なんて思うのは、
手放す(捨てる)側の勝手な願いかもしれない。
by team-osubachi2 | 2010-12-25 15:52 | 着物のこと | Comments(6)

椿のクリスマスカード

**********  Merry Christmas 2010   **********

どうか、世界中のどんな人々にも、あたたかな食べ物と寝床があって、
そして、ひとり一人が夢や希望を抱いて暮らせる毎日でありますように

      Wishing you all a very Merry Christmas !

*********************************

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上は、以前いただいたポストカードのお仕事から。

(イラストレーションの無断使用及び複製・転載を禁じます)
by team-osubachi2 | 2010-12-23 11:15 | 仕事をする | Comments(2)

建てもの観賞三昧

熊本の旅の二日目に(熊本城を見たあと)旧細川刑部邸と、
三日目に小泉八雲旧居という、二つの建物を見てまわった。

私は自分が建具職人のムスメであるせいかどうかわからないが
古い建物を訪れると、建具などを中心に、
内装やおおよその構造を見るのも私の楽しみの一つだ。

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こちら旧細川刑部邸は、三代目細川藩主の弟君の
もとはお茶屋だったのが、だんだんに手を加えられて下屋敷になり、
時代が下って明治に入ってから本邸になったというお屋敷だそうだ。

団体客がやってくるような場所ではないのか、
熊本城の内では、訪れる人も少ないのだろう、
ことに師走という季節もあってか、門のあたりもひっそりとして、
綺麗に掃き清められている門の内にひっそりと咲く寒菊がきれいだった。

お屋敷の中は、もとがお茶屋からはじまっているからか
武張ったようなところはなく、とても簡素で風雅な印象だ。
明治期ともなれば、もとは細川家家臣の上級武士といえども、
ずいぶんと簡素な暮らしぶりだったかもしれない・・・。
いまはまったく人気のない寂し気なお屋敷だった。

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さて、ところかわって、こちらは熊本市の繁華街のすぐ脇にある
小泉八雲が1年ほど住んだというお家だ。
小泉八雲といえば松江というイメージが強いけれど、
へえ〜熊本にも住んでたんだ・・・。

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横に細長い玄関からあがり、簡素でスッキリとした奥の座敷に入る。
縁側のガラス戸の向こうにも小体なお庭があって、よく掃き清められていた。
もともとは目の前の鶴屋デパートの一角にあったのを
現在の場所に移築したそうだけれど、丁寧な仕事がしてあって、
建具の手入れもよく、釘隠しの鶴がとても格好よかった。

ふう〜ん、建物も室内も簡素で、明治時代の肥後の町中では
ちょっといいお家ってこういうカンジだったのだろうか。
ん〜いいなあ、好きだなあ、落ち着くなあ〜・・・。

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ところで、肝心の作品といえば、チョー有名な「耳なし芳一」と
今は懐かしい英語教科書にでていた「むじな」しか知らないのだけれど、
座敷にあった石油ファンヒーターの前に座っていたら
ふと、むかしNHKで、小泉八雲のドラマを見たのを思い出した!
詳しい場面はほとんど覚えていないけれど、
たしか・・・そうそうジョージ・チャキリスさんと
檀ふみさんが主演していたドラマだったと思う。

ごく小さな建物の中で書籍好きの相方と、のんべんだらりと
座敷に座ってみたり、写真を撮ったり、展示資料を見たり
本棚をそっとあけて古い英語版書籍を眺めたりして
1時間ほどもそこで過ごしていたら、なんだかにわかに興味が沸いてきて、
受付で買える小泉八雲の本を何冊も買ってしまった。
(復刻版の紙製玩具「お化け行燈」もついでに買っちゃった)

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小さな旧居を出てから商店街を歩き、朝鮮飴で有名な「園田屋」という、
なんともいえず素敵な古い建物でお土産も買ったりして、
建てもの観賞三昧をしてから熊本を発ち、帰路についた。

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師走の慌ただしい最中だったけれど、行けて本当によかったと思う。
今回の肥後熊本の旅に、まんぞく、まんぞく!

旧細川刑部邸
http://www.manyou-kumamoto.jp/contents.cfm?id=436

小泉八雲熊本旧居
http://www.city.kumamoto.kumamoto.jp/kyouikuiinnkai/bunka/102_koiz.htm
by team-osubachi2 | 2010-12-22 23:44 | 旅をする | Comments(2)

「和の國」に集う

「日本のおしゃれ 池田重子コレクション」シリーズなど、
着物関連の書籍や雑誌の取材・編集・文筆でご活躍されている
安達絵里子さんという着物ライターさんが熊本にいる。

ずっと以前、雑誌「美しいキモノ」のタイアップ頁のお仕事で
ご一緒させていただいたのをキッカケに、
その後も幾度となく「美しいキモノ」でお仕事をさせていただいているが、
いつだったか、その安達さんから「一度熊本にいらっしゃいませんか?」と
お誘いをいただきつつも、機会のないまま数年が過ぎていた。
(写真下:左にいる着物の女性が安達さん。
この日は、焦茶色の士乎路[しおじ]紬に、
今回参加の宮崎直美さんのぬくもり色の八寸帯をあわせた装い)

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今年の春ごろだったろうか、SOMEORIの吉田美保子さんとメールをしていて、
彼女がこの年暮れに、郷里の熊本で展示会をすると知り、
「日にちがわかったら報せて。熊本在住の着物ライターさんにも連絡するから」
と伝えたところ、はじかれたように吉田さんから返信がきた。
「ひょっとして、ひょっとしてそのライターさんて、安達絵里子さん?」
え〜っ?そうだよ!なんで知ってるの〜っ?きけば、なんのことはない、
その「熊本ゆかりの染織作家展」の発案者こそ安達さんご本人だったのだ。
うわあ、そっか〜!そうだったのか〜!

とはいえ、まさか熊本というところで
3人の点と線がつながるとは夢にも思わなかったけれど、
うん!これもご縁だ。いざ行こう!熊本へ!・・・と思い、
その時点でわずかばかりの虎の子を旅費にとよけておいた。

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18日の土曜の夕方、熊本城と細川刑部旧邸を散策したあと、
この旅の眼目である「熊本ゆかりの染織作家展」を拝見しに
熊本城の東側にある「染織工芸サロン 和の國」さんへとむかった。
お店に入ってすぐに安達さんと再会のあいさつを交わし、
また、安達さんには「和の國」のご主人をご紹介いただいたり
吉田さんとも熊本での再会を喜びあった。

ところで、ご主人のお仕事の関係で熊本に住むようになった安達さんは、
すぐに熊本が好きになり、いまや完全な熊本贔屓なんである。
彼女の美意識と、熊本の気候風土や人々の感性が響きあったのだろう、
安達さんの企画立案で、「和の國」さんという舞台に
6人の作家さんたちが集まり、各々の染めと織りの作品が展示されていた。
堀 絹子さん、岡村美和さん、溝口あけみさん、宮崎直美さん、
黒木千穂子さん、そして吉田美保子さん。

いずれもそれぞれの感性で生み出されたキレイなきれいな布ばかりで、
面白い織りや大胆な模様の染めなどを見ていると
ときどき自分の懐具合を忘れて、
ハートをグッと鷲掴みされそうな作品があったりして
ちょっとばかり身悶えしたりした。
はあ〜あ、煩悩だなあ〜。ふう・・・。

(写真下:もしも私が今宝くじを当てたなら即買いしたい〜!と思った作品。
黒木千穂子さんの藍色の階調ある格子に花織りの紬と、吉田美保子さんの帯。
写真では色がぜ〜んぜん出てなくて残念だけれど、
この着物と帯の組み合わせは、それぞれの色がリズムを刻んで
互いに響きあっているように見えて素晴らしかった!好みだなあ〜♡)

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さて、吉田美保子さんの新作である。
この作品のテーマは朝焼けなんだとか。
私が寄りで写真を撮らせてもらおうとしていると、
「和の國」のご主人が照明に変化をつけてくださった。
・・・さしずめ、夜明け直前の様子はこんなカンジかしらん。

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そして、夜が明けた・・・。

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タイトルは「Good Morning Koh 」。
この作品の着手になるお人には息子さんが一人いらっしゃる。
その子供さんへの愛情もこめて名付けられたタイトルだ。
毎日を着物で暮らすそのお人の優しさ、芯の強さ、愛情の細やかさに
この着物はきっとよく似合うことだろう。
いいお方のもとにお嫁入りが決まってヨカッタよかった。

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余談だけど、この日の吉田さんのお着物は
吉田さんが個人的に研究している青田五良(ごろう)という染織家の資料から
以前、彼女自身が自分の染織りで研究模した着物で、
帯もまた、かつての彼女の手織りの布で出来ているものなのだが
今の作風もどんどん研ぎすまされ洗練されてきて素敵だけれど、
(あくまで私勝手な言い方をすれば)
こういう土の匂いがするカンジの着物や帯もとっても素敵なのだった。

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「熊本ゆかりの染織作家展」は23日金曜まで開催中。
その会場である「染織工芸サロン 和の國」さんは
ご主人である茨木國夫さんの、地元熊本と着物に対する熱い想いが
しっかりと伝わってくるお店だった。
また今回は嬉しいことに、以前お仕事でお世話になった
田崎染工のご主人にも、やっとお会いすることができたりして、
私なりの「熊本ゆかりの人たち」との交歓がかなった訪問となった。

金沢でも感じたことだけれど、この熊本でも同じように、
人の縁、地の縁をたくさん感じた旅だった。
いろんな出会いに深くふか〜く感謝した。

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染織工芸サロン 和の國
http://wanokuni.com/

(番外)まぼろしの染織家「青田五良」を追って
http://chikyu-no-cocolo.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-81a9.html
by team-osubachi2 | 2010-12-21 18:45 | 着物のこと | Comments(8)

熊本城の石垣

旅の二日目18日の土曜日は、
熊本市内へと移動してから、まず熊本城をまわった。
学生のころから歴史小説が大好きで、その歴史的眼鏡と妄想力(?)のおかげで
訪れる先がどんな地味であっても、充分にその場所を楽しめるのだが、
こんな超メジャーな観光地では、ことさら歴史に興味がない人であっても
あの立派な天守閣の偉容を見ただけで、
観光するという満足感を得られる場所ではないかと思う。

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そういう私も、熊本市内を歩いていて、街中のあちらこちら、
ビルとビルのすき間から、ちょっとでも高い天守閣が見えると、
見えるたびに「おお〜おっ!カッコイイ〜!」と感動してしまう。
このお城は肥後の國の、熊本の街の、まさにシンボルなのだなあ。

ホテルに荷物を預けて、そこからほど近いところにある
櫨方門(はぜかたもん)から城内に入った。

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私がここで一番見たかったのは、なんといっても石垣だ。
美しいカーブを描いてせり上がってゆく隅石の角を舐めるように見上げる。
う〜んん、なんと見事な石垣だろうか!・・・と、ウットリする。

残念ながら、歴史は好きでも、お城の世界には無知なのでよくわからないが、
関ヶ原の合戦とそれ以降の時代、当時の名だたる武将たちによって
たくさんのお城が築かれたのだろうとは思うけれど、
あてずっぽうに言うと、こんな大きな天守閣を築くようになったのは
織田信長公の時代ぐらいからではないのだろうか?
信長公のそれより以前の時代、上杉謙信公の春日山城は
お山の上に築かれているせいもあり、こんな途方もないほど立派な石垣はなく、
むしろ山の斜面に残っている土塁がリアルだったのを思い出す。

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清正公が築いた勾配の揺るやかな石垣(写真右側)の、その同じところへ、
細川時代に急勾配の石垣(写真左側)が加えられたという
「二様」といわれる部分を見ると、時代を追って石工たちの技術の向上と
組み方も洗練されていく様子がわかるようになっているそうだ。

熊本在住の知人によると、「この築城に携わった肥後の石工たちの技術が
九州のあちらこちらに今も残る石橋に受け継がれているのだと思う」
と言っていたけれど、なるほど、そういうこともあるかもしれない。

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そして、石垣をたっぷりと楽しんでから天守閣に上ってみた。
(まあ、内部の展示もざっとだけ拝見し、新築でキラキラな本丸御殿はパスして)
前々からこの天守閣からの眺めもぜひ見てみたい!と思っていた。
なぜなら、ここから見る肥後の山々の景色こそは、
寸分違わず築城当時そのままの景色だから・・・。

時代とともに、領主をはじめ、城の規模や建物や、
城下の様子や人々の暮らしぶりがどんなに変わろうと、
そういうことにまったく関係なく、
そこに在り続ける不動の山々の姿を見ながら、
はるかな古に想像をめぐらすのが、私はとても好きだ。

熊本城公式ホームページ
http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/
by team-osubachi2 | 2010-12-21 00:10 | 旅をする | Comments(4)

阿蘇は今も活きている

先週の17日から二泊三日で熊本へ行ってきた。
朝、羽田を出て、阿蘇くまもと空港に着いたのが金曜の正午ごろ。
それからレンタカーで、まず向かったのが阿蘇山だった。

阿蘇は、私が学生のころ、航空会社の企画ポスターを制作する課題で
九州の阿蘇を描いて以来、いつか見てみたいと思い続けてきたお山で、
四半世紀たって、やっとそれが実現したのである。

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今もモクモクと活きている阿蘇のお山は、
私が生まれ育った富山の北アルプスの山々とはまるで異なり、
山のてっぺんから優雅な曲線を描いて裾野をおおきく広げ、
とても滑らかなその山肌は、まるで
ベージュのビロードに覆われているかのようだ。
ふもとから見上げる阿蘇の雄大な眺めに
あ〜あ、いいなあ〜!を連発し、キモチがわくわくした。
♫♪あ〜そ〜は広い〜な、大き〜いな〜・・・♫♩♪

しかし、おりからの寒気が九州にも入り込んでいて、
空も、雲間から漏れる日差しも、なんだかめちゃくちゃ冷たそ〜!
この日の阿蘇の予想最高気温は零度。
火口の頂にはうっすらと雪が積もり、
溶岩が冷えて固まった大地の割れ目のあちこちに溜まった水が
どれも白い氷になっていて、午後になっても溶けずにいた。

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この寒さに加えてシーズンオフであるにもかかわらず
思いのほか、火口付近にはたくさんの観光客が訪れていた。
その大半が、韓国や中国からの団体さんで、見れば事前連絡があったのか
みんなダウンや帽子やマフラーを巻いて防寒対策の格好で
駐車場から火口付近へいくロープウェイに乗り込んでいる。

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相方と私も、この日のために多少は防寒着を準備したものの、
気温が零度かそれ以下では、わずかな風でもすぐにカラダの芯が冷えてきて
とても長く留まってもいられず、ひとしきり周辺を歩きながら
今も活きている「阿蘇のお釜」の様子を楽しみ、
ふもとの日帰り温泉でカラダをよ〜く温めてからお山を降りた。

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阿蘇のお山は、熊本のベタな観光地なのだろうけれど、
その自然のあるがままの姿は、本当に美しくて雄大で、
そして、非情なくらいに厳しい様は、
自分の貧相なコトバなんかではとても言い表せない。

どんなにメディアが発達しても、
実物を見ること、触れることでしか感じることができないものが
まだまだいっぱいあるって、なんて素敵なことだろう!
なんて豊かなことだろう!と思う。
人は、だから、旅をするのである。
by team-osubachi2 | 2010-12-20 00:09 | 旅をする | Comments(8)