以前近しい親戚にお弔いがあったとき、母親に頼まれて喪服を着付けたことがありました。
黒の五つ紋付こそは新調してありましたが、帯は嫁入りのときのものだと言います。
一抹の不安とともに、帯をお腹に巻きつけてみると、、、
あらら、案の定長さがぜーんぜん足りないではありませんか。
思案の末、ひと巻きだけ(^^;; して、なんとか結びあげました。

過日、新古品で手に入れたボルドー色の八寸帯。
着物を着付けて、いざ帯を締める段になって長さが短いことが判明。
さて、どうしましょ?今さら帯を変更するのもなあ、と思い、
とっさに以前お仕事で得た知識として短い名古屋帯の結び方を思い出して
すぐにやってみたところ、思いのほか簡単楽ちんに帯を結びあげ、
無事時間通り出かける事ができました。

そんなワケで、今回のお団子ムスメが紹介するのは、
お腹に巻く部分(手から手先)が短い名古屋帯の結び方です。

*ただし、柄が全体にある総柄、つまり全通柄のものに限ります。
(お太鼓と前にワンポイントの柄のあるものは今回は対象外です)

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まずは手が短いとはどういうことかを見比べてみましょう。

これはボルドー色の八寸(左)と、ミンサーの八寸(右)と、どちらも総柄の名古屋帯です。

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お太鼓部分を揃えて、手先をならべて広げてみますと、、、

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ボルドー色の方が30センチほど短いことがわかりました。

わずか30センチといえども、これだけ短いと私でも手先の長さが足りず
帯が締められませんでした。

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さて、ここからはそういう手が短い帯結びの下準備です。

帯枕、帯揚げ、三角にたたんだタオルチーフを用意します。
*帯揚げで帯枕をくるんでゴムで帯枕の真ん中あたりを留めておくと便利です。

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まずはお太鼓部分を裏返し、三角部分を手前に、たれ先を向こう側にして置きます。

続いて三角にたたんだタオルチーフを、お太鼓と手の間、
三角に縫い留めしてある袋だまり部分に入れ込みます。

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その三角の縫い留めのそばに、帯揚げでくるんでおいた帯枕を置きます。
*このとき帯枕のカーブ山は、たれ先に向けて置きます。

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帯枕を置いたところから(帯枕にかぶせるようにして)、
お太鼓部分を手前に折り返しておきます。

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これで下準備はオッケー!この形をキープして手に持ち、
(二ヶ所ほど着物クリップで留めておいても良いかもしれません)
まず背中にお太鼓を背負ってしまいます。
それから帯枕紐と帯揚げを前で仮結びしておいてから手をお腹に巻いていきます。

では、ここからはお団子ムスメにバトンタッチして、
イラストによる説明図をご覧ください。

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*個人使用に限りプリントアウト可
*イラストの無断転載をかたく禁じます

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ちなみに、ですが、上の図にもあるように、私はもうひと工夫して、
パジャマズボンなどに使う幅広のゴムを輪にして、帯枕を置く部分に縫いつけておきました。

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輪の大きさは、帯枕をしっかりホールドするくらいの大きさにしてあります。

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そこへ、帯揚げでくるんでおいた帯枕を通して固定させます。

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こうすると、帯枕をくるんだ帯揚げもズレにくく、
お太鼓を背負うまでの形もキープしやすくなりました。
ひと手間は面倒ですが、お太鼓背負うとき、さらに楽チンになりました。

さて、どうでしょう?
仕組みはお分かりいただけましたでしょうか?

着付けを教えた生徒さんの中には、お祖母さんやお母さんの昔の帯でお稽古にいらした人も多くいました。
また、体型の問題で帯の長さが足りないという人もいらっしゃるかと思います。
そんなとき、総柄の帯がもしあれば、この帯結びを試してみてはいかがでしょう?

もっと早くに知ってたら、短い帯でも、簡単で楽に締められる
この方法を教えてあげられたのになあ、と思います。

やってみようと思われる方は、ぜひトライなさってみてくださいね ♪

by team-osubachi2 | 2017-09-04 14:02 | 着付けノート | Comments(4)