2017年 04月 15日 ( 1 )

今年のはじめに放送していたドラマ『東京タラレバ娘』。
結婚が遅かった私には、タラレバな女子三人のいくつものシチュエーションや台詞が
自分の二十代から三十代アホアホ時代の記憶にいちいちグッサリと突き刺さり、
「あ〜わかるう〜うう〜、そうよね、そうよね、私もそうだった」などと
気がつけば、テレビに向かってああだこうだ喋るオバハンと化していました。

若いころの私は、自分の家庭環境もあってか
「一生仕事していくもん。食べていけタラ結婚なんかなくていい、恋愛さえしていられレバ」
・・・なんてうそぶいていましたが、三十代も終わってとうとう四十代になったある晩、
就寝前のひととき、いつものようにベッドで温かいミルクティーを飲んでいたときのこと。
突然嚥下がヘタクソになって、紅茶が喉に詰まったではありませんか?!
慌ててベッドから出たところで、あろうことか口の中の紅茶を床に吐き出してしまいました。

どこかで犬がワオーーン・・・とは吠えませんでしたが、副都心新宿にもほど近い渋谷区のはずれで、
夜中の丑三つ時、なんとも「とほほ」なキモチで床を雑巾で拭きながら、
情けないなあ、いったい自分は何をやってるんだろう?
ああ、こんなとき背中をさすってくれる人がいてくれたらなあ〜・・・。
それよ!それだわ。独り暮らしはもういい。もう充分やったわ。
これからは背中をさすってくれる人と二人暮らしを経験してみたい!
・・・と、それは正直な心の叫びでした。

あるとき、コピーライターをしている既婚友だちに
「あなたの恋バナは(私みたいな)主婦の娯楽よ」と言われたくらい、
それまでの他愛も無い恋愛は、振り返ってみればまるで打ち上げ花火のようなものでした。
シュッとあがってドーンと破裂し、まばゆく輝いたと思ったら
すぐに燃えカスになってバラバラと地面に落ちてくるばかり。
あいたたた・・・、そんなイタイ花火はもう要らない。
ちいさくていい、ずっとそばで私を照らしてくれる灯火がひとつあればいい。
心の底からそう思った真夜中の床掃除。ようやくお相手を探すことを決意した夜でした。


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『灯火がひとつあれば』© tomoko okada

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by team-osubachi2 | 2017-04-15 08:49 | らくがき帖