2016年 10月 29日 ( 1 )

恩師を偲ぶ会へ

昨夜は東京イラストレーターズソサエティさんの主催で、
長らく会の会長を務めていらして、
この夏身罷られた灘本唯人先生を偲ぶ会が都内某所で開かれた。

晩年にご自分で塾を持たれ、その塾生だった私たちも会によんでいただき、
郷里の神戸でのご葬儀に出席できなかった元塾生の私たちにとっては
おかげでようやく先生にお別れのご挨拶が出来た会だった。

とはいっても、しめやかなお別れの会ではない。
冒頭、宇野亜喜良さん、和田誠さん、長友啓典さん、山口はるみさん、
そして、十代のときに出会い、業界の中ではおそらく先生とは一番長い付き合いになるという
横尾忠則さんらお歴々が、思い出話に花を咲かせ、おおいに盛り上がり、
洒落た祭壇に置かれたフレームの中の先生はどこか照れくさそうであった。w

f0229926_09055753.jpg

ところで、今回「何を着ていく?」と元塾生の友だちと話をしたとき、
あれ?・・・そういえば自分の喪服は、実のところビジネスライクな黒のパンツスーツに
インナーもレース状の黒いカットソーをあわせた“喪服がわり”で通しているものの、
こういう偲ぶ会やお別れ会などで「平服で」とご案内いただいた会に着られるような
小洒落た黒い服は何も持っていないことに気がついた。
(さらに云うなれば、偲ぶ会などで迂闊に黒いパンツスーツを着ていると
スタッフさんと間違われてしまいそうなのである)

f0229926_09051805.jpg

「知子さんは着物でしょ?」と言われ、そうそう着物なら黒いのがあったっけ!と
今回は黒地に細い白の格子が入った駒結城紬、通称“スーツ着物”に、
琴糸のように野太い縮緬の無地帯(いかにも青山八木さん好みな・・・)、
おふくろさまの加賀小紋を解いて再利用した帯揚げ、
それにアンティークの菊花の帯留めといういでたちで出席した。

f0229926_09053188.jpg

つい先日も着物友だちと話していて、自分たちの年代を考えると
おつきあいのあった方々の葬儀やお別れの会などに着られるような
(身内ではない立場が和装の喪服を着たのでは仰々しくなってしまう場で)
墨色やチャコール色などの江戸小紋の袷や単衣があると便利よね
(喪の帯や小物は持ってるんだし)・・・と、そんなお喋りしたあとだっただけに、
昨夜はちょっとだけくだけた別れの場にふさわしい装いについてあらためて考えさせられた。
そうだなあ〜、あると便利かも。
哀しみの場にふさわしい黒、墨、鈍や古代紫といった色合いの江戸小紋。

とはいえすぐに用意できるハズもないから、いまは心に積もっておくだけでもいっか。
いつかご縁があったら・・・というコトで。

by team-osubachi2 | 2016-10-29 09:59 | 着物のこと | Comments(2)