2016年 08月 30日 ( 1 )

先週末の午後、ささっと着物に着替えて銀座へひとっ走り。
松屋銀座で開催中の没後20年 特別展『星野道夫の旅』を見に行ってきた。

私には、ほとんど「はじめまして。星野道夫さん!」であった。

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しょっぱなからでっかいプリントがいくつもあって圧倒された。
たとえばカリブーの群れが渓谷に降りて浅い川を渡るところなど、
ああ、一群が渡っているのね・・・としか見えていなかったものが、
あれ?・・・おや?・・・ええ?・・・うわ〜?!
ちいさく印刷された写真ではとうてい判別がつかなかった遠い遠いところにまで
生きものが写り込んでいて、単なる一つの群れと思っていたものが
実は途方もない規模の大群であることをこの大きなプリントではじめて見てとれる。

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写真に写り込んだ紅葉や雪の色よりもはるかにはるかに
森や谷や氷上は寒くて凍りつくような気温なんだろうなあ。
極北の夏の草原には蚊やブヨも大群が群れるってよく聞く。
これも印刷された写真には写ってないけれど、
大きなプリントには生きものにたかる大量の虫たちも写り込んでいる。
グリズリーやムースといった生きものの毛の表情までよく見てとれる。
シロクマの履く息は白く、もしも傍で嗅いだなら、
けもの臭がしてさぞ臭いんだろうな〜。

私なんかには想像もつかない環境だけれど、
それでもこんな写真の数々を見ていると、
自分と同じ時間、同じお日様の下には、遠くこんな大地があって、
こんな生きものが存在してるんだよって少し想像出来る気がしてくる。

クマに導かれて渡海し、クマに命を捧げて全うした人生は、でも、なんて短いんだろう。
惜しいとも思うけれども、残された作品の数々には
生命の息吹きと自然界の力強さが感じられる素晴らしいものばかり。

お会い出来てとてもよかったです。
ありがとうございました、星野道夫さん。
どうぞ安らかに・・・。

没後20年特別展「星野道夫の旅」/9月5日(月)まで松屋銀座にて開催中

by team-osubachi2 | 2016-08-30 14:17 | 出かける・見る | Comments(2)