2015年 09月 19日 ( 1 )

臭木(クサギ)の実のり

この夏ごろ、丘の上の我が家からほど近いところに
ほんのひとむら咲いていた低木の可憐な花。

なんだろうな?と思いながら調べもせずにいたところ
そのうち花はなにやらかわいらしいピンク色の苞になり、
その苞が開いたと思ったら中から濃い青色の実のりがあらわれた。

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先だってFacebookでこの写真をあげたところ、
これを見たある染織家さんがこれは臭木(クサギ)といって
青い実はきれいな水色の染料になるのだと教えてくれた。
へえ〜、臭木っていうんだ。

その名の通り、枝や葉からは強い臭い(青臭い)がして
あちらこちらで刈られてしまうんだそうで、
このあたりではなかなか手に入らないらしい。

手に入るときに実を冷凍保存しているという染織家さんに請われて、
ちょっとだけど採取してきた。
近くで見てみると、とても魅力的な色と形をしている。

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しかし、草木染めの世界は不思議だ。
はるかな昔、糸や布を生み出したその次に
どんな風にしてこの草、この幹、この実から
色を染めようとしてきたのだろう?

創意と工夫、何百年もの間の途方もないほどの試行錯誤の連続。
草木染めはのちに人の生業にもなったけれど、
きれいなものに惹かれる情熱や欲求は、
いまも、そしてこれからも、糸や布に携わる人々に伝染してゆく・・・。

植物と人間との間に、目には見えない契約が
どこかで交わされたのかもしれない。


by team-osubachi2 | 2015-09-19 12:23 | 生きものの世界 | Comments(8)