写真スケッチ・小林布未子先生の着付け講習

*11月8日(水)小雨のち晴れ

まだ若かった二十代半ばで着物を着始めてかれこれ四半世紀以上。
ことさら自分の着付けに問題はないのだけど、そんなある日、
着物友だちの画家 朋百香さん家の長平庵に、
着物スタイリストの小林布未子先生をお招きして
先生の着付けを受講しませんか?というお誘いがあった。
小林先生のことはもちろんメディアでもご活躍されているのは知っていたし、
友だちを通じて、それとなく先生の着付けのコツの噂を聞いてもいたせいか、
興味が湧いたので参加させていただくことに。

この日集まったのは、長平庵の女主人 朋百香さん、ライターの神奈川絵美さん、
染織家の吉田美保子さん、私・・・の着物仲間四名集まって受講料は一人3500円であった。
(先生が用意してくださった紐類などは別途数百円)

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この日の先生は縮緬の明るいチャコール色の江戸小紋に、
この象さん模様の帯といういでたち。

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まず着物談義しつつ先生の考え方や基本姿勢などお話をうかがう。

そのあと先生が用意くださった紐に使う伸縮性の包帯やクリップなどを受け取って
さあ!いざ!鏡の前へ移動。

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まずはそれぞれの着付けの悩みポイントに沿って、
各自の着付けの確認などしたあと、帯をとき、着物を脱いで肌着を確認し、
長襦袢から実践に入ったあとはもう怒濤のようであった。

へえ〜〜!ほおお〜!あ〜ナルホド〜〜!!・・・思い出すと今も頭ン中がグルグルする。
私にはとてもひとつひとつは書けない(^ ^;;

なので、適当に写真をあげて、あ〜、そうそう、ここんとこはそうだったわ、という
いくつかのことを思い出すための写真スケッチをここに貼っておく。

たとえば、百均や薬局で買える伸縮性の包帯
(とはいえ先生なりにあれこれ試した末のこだわりのメーカーのものらしい)を
短く切って紐にし、お襦袢に(安全ピンや糸などで)とめて使うという
小林メソッドで長襦袢を着ると、それだけで土台がきちんと作られるせいか
着物を着ても衿があがってこないという不思議!

そして、着物の衿に伸縮包帯を付けたクリップを留めて胸紐にする、とか。

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腰骨の位置を把握して、腰紐の位置はウエストで結ぶんだとか。
おはしょりの始末にも先生なりのテクがあってね、ここをこうしてああして・・・。

やっぱり土台って大事なのね〜。肌着から長襦袢の胸元、襟元を
あらかじめきちんと整えておくと、着物の襟元もこんなにスッキリする、とか。
(このあと伊達締めではなく先生考案の必殺ワザな紐で胸元をおさえる)

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そうそう、帯揚げのね、ほら、前で結び目を見せないで
左右からクロスさせて見せるやり方のアレ。
ヒョイヒョイと巻いてから折り返して“あんこ”にするんだとか。

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男前な着物に、角出しや銀座結びすると女らしさが出る、とか。

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こちらも銀座結びで・・・。

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その人その人それぞれのキャラが立つような、遊び心を効かせた帯締めの遊び方とかね〜♪

大切なのはどう自分のカラダに添って自分らしく着るか、ってこと。

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予定した時間を大幅にオーバーしてしまったけれど、先生は終始立ちっぱなしの喋りっぱなし。
帰りの電車の中で「でも私、大丈夫なの」とおっしゃっていらした。
まったくもって恐れ入りましてゴザイマス♪

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小林先生、このたびはお世話になりました。
どうもありがとうございました!

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さて、この日教えていただいたいくつものコツ、
はたしてどれだけ自分に取り入れることができるかは練習次第!・・・かな?笑

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小林布未子先生は、毎週火曜に青山の『大山キモノ・ちぇらうなぼるた』さんの
楽々着付教室で教えていらっしゃるとのこと。ご興味のある方はぜひ♪

大山キモノ・ちぇらうなぼるた

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*参加者の各ブログ

胡蝶の夢/朋百香

神奈川絵美の「えみごのみ」/神奈川絵美

吉田美保子のsome oriノート/吉田美保子

Commented by 香子 at 2017-11-10 19:12 x
そうそう、伊達締めって使わないですよ。
(処分しようか検討中。いつか使うかしら?)
胸紐も無くて平気、だって帯枕の紐があるんだもの (^-^)v
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-10 20:21
香子さん
私は胸元には腰紐は使わず伊達締めだけなんですが、
香子さんの着付けだと、ええと?それはつまり、着物を着て、腰紐しめて
おはしょりや衿元を整えて押さえなしにいきなり帯にいくのですか?おおおー!?
半幅帯のときとか、帯揚げしないと私なんて胸元がパカパカしちゃうんですわ(^^;;
長年の着付けクセでしょうかねえ、先生にも胸元と脇のダブつきを相談しました。

ん?香子さん、胸元、紐は使うけど伊達締めは使わないってこと?かしらん?
Commented by 神奈川絵美 at 2017-11-10 22:09 x
こんにちは! 先日は楽しかったですね。
私のこの帯をしていない写真、これは夢か幻だったのか
と思うほど
今日、自分でやってみたらぜんぜんできませんでした(笑)。
どうも、ベーシックな「手指の力」とか、そもそもの
「器用さ」が違うのかも…。できるところから、
少しずつ取り入れたいと思っています。
Commented by fuko346 at 2017-11-10 22:34
おそらく 頻繁にきものを着ている人は 聞いてみたら
それぞれ ちょっとずつ違う着方、しているかも、ですね。
おお~~~!!って いうこつ、もきっとあるのだろうなあ、
と推察いたします。

で、お仲間で あ~だこ~だ とっても楽しそうです♪
Commented by sogno-3080 at 2017-11-11 05:31
着付けをされている貴重な写真の数々、いや~圧巻。
皆様の素の表情がいいわ~

そして、私は先生の眼鏡の大ファンになりました(笑)話したことないけど、
PCの写真で先生のファンになりましたよ❤
Commented by 香子 at 2017-11-11 10:08 x
ん〜っと、腰紐一本で着物着て
ゴムベルト付きの帯板して帯を巻く。
胸元の押さえは帯枕の紐でOKです。
(あ、襦袢を着る時に金具付きのサッシュ1本だけ
 使ってるので長着の衿の押さえはそれで)
普通の帯板する時は、一応胸紐使いますが
帯を締めて帯枕する時には外しちゃいます。
帯の中の紐は少ない方が楽 (^-^)v
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-11 13:28
絵美さん
ほんと楽しくてあっというまの数時間でしたね。
私もですね、先生のメソッドはろくに活かせないまんま、自分流のまんま、です。(^ ^;;
次にもうちょっと時間があるときにトライしてみようかなと思います。
全部じゃなくても、どこか活かせる部分がきっとありますよね。
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-11 13:31
fukoさん
長く着ている人ほど、もうそれぞれのスタイルや着付け方が定まっていて
おそらくそれがその人にとっていちばん心地よい着付けになるんじゃないだろうかって思ったりもします。
完璧じゃなくて、ちょっとここは気になってるけど、それも自分らしくていいって思えたらそれでオッケー、とも。
いつかそんな茶話会でゆっくり談義してみたいですね。
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-11 13:52
sognoさん
もうね、次から次へと四人を順繰りに着付け実演しながら指導なさるのを横で見て学習したんですが
先生の手は魔法の手ですから、見ていて感嘆符いっぱい出てくるんですけど、
自分でやるとなるとまあこれがもたつくのなんのって。笑
それまでのお仕事からまるで畑違いの着物業界へ、なんと53だか54才での転身だったそうですよ。
生き方そのものが先生の着こなしに現われてますですね。
先生の眼鏡、左の柄のところにピョンピョン♪とちいさなスクエアビーズが揺れてチャーミングでした♡
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-11 13:53
香子さん
リプライありがとうございます〜♪
あ、なるほど〜!襦袢は金具付きサッシュベルト、着物はゴムベルト付き帯板を使うんですね。
さすがに帯締めるときには胸元そのまんまなワケないですね(^ ^;;
そういえば私ビギナーのうちはコーリンベルト使ってたんですが、和装のクリップがあばら骨によくあたるのが痛くて、それで伊達締めにしたのでした。
体格とか骨格とか、あろは着慣れるにしたがって、使う紐類などは自然と自分流に変わっていくものなのかもですね〜。
Commented by れいこ at 2017-11-11 18:42 x
私は、伊達締めは使うけど抜いちゃう派です。
使って抜いて、また使って抜く方式(笑)
着あがった時に締めているのは腰ひもだけです。
面倒くさがりの私には向いている方法だと思うけど、
時々「ん?この着姿、もうちょっと何とかならない?」と思うので、
違う方法も試してみたいです。
Commented by team-osubachi2 at 2017-11-11 23:29
れいこさん
ああ、使っては抜いて、また使っては抜いていく着付け方ですね。ずっと以前テレビでかな?拝見したことあるような・・・。
私は伊達締めして、外出して飲食してお腹いっぱいになると抜いてます、化粧室とかで(^ ^;; または、劇場で急に調子悪くなったりしたときは座席にいながらお袖で胸元そっと覆うようにしてシュルシュルと舞台の音にあわせて抜いてしまったりもします(^ ^;;
胸紐はたしかにない方が楽ではありますが・・・ねえ。

一人の先生のやり方が絶対的にいいとは思わないですし、百人百様の体型や性質があるのですから、いろんな先生方の「自分にとっていいとこ取り」すればいいんですよね。
長年自分のここがもうちょっとどうにかなればいいなってところ、ほかの先生のを知るとちょっと意識するようになっていいかもしれません。何と言っても、何かしらどこかしらがとっても新鮮であります!笑
by team-osubachi2 | 2017-11-10 10:44 | 着物のこと | Comments(12)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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