『世界遺産 ラスコー展』へ

先週末、相方とうちで軽くお昼をすませてから
上野の科学博物館へ『世界遺産 ラスコー展』を見に行ってきた。

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子どものころ教科書で知ってから、いったいどういうものか
いつか見てみたいものだなんて思ってたけど、
去年の秋からこの展が始まってたのをすっかり失念していて、
会期終了まで一週間というところで滑り込み。

場合によっては模写なんて出来るかな?
とちいさなクロッキー帖と鉛筆も携帯してみたけど、甘かった〜!
会期終了まであと一週間てところで空いてるハズがないじゃん?! はははは・・・。

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入場切符を買ってさらに入り口で順番待ちして、
会場に入った時間から特別展閉場まで1時間半くらい。

あれこれ細かく説明されたパネルを見るのは後回しにして、
とにかくお目当ての壁画の再現ブースへ行った。

たとえレプリカでもいい。
この洞窟壁画をぜひ原寸大で一度見てみたかったの〜〜♡

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ジャジャーン!・・・って、スマホの写真じゃあその大きさはまるで感じられないなあ。

この牛なんて、たいそう大きいんだよ。
そして本当に良く観察していて、とっても上手く描けてるんだよ。
顔の描き方なんて、どんな素晴らしい。力作だね。

レプリカ展示には工夫があって、時間によって照明が当てられたり、真っ暗闇になったりするの。

すると、そこの描かれている絵には、実は牛だけでなく
いくつもの動物がうっぱい描かれているのが分かる仕掛けになっていて・・・

おお〜〜〜う!!

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見えにくいところにもいっぱい動物たちが描かれていた。
馬でしょ、牝牛に牡牛、山羊だの鹿だの、バイソンとかもね。
全長200mくらいの穴の中に800頭くらい描かれてるっていうからすごい。

クロマニョン人の中に「描くことが好き」な芸術家が何人もいたってことだよね。
絵を描くだけじゃないよ、もちろん工具もいろいろ創り出しててそれにも感心しちゃった。

狩猟のための道具や火起こしもすごいけど、とくにビックリしたのは、
二万年前までにすでに骨製の「縫い針」が登場してたってこと。

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骨を割いて針先を作る工程も再現動画があったね。
相方が「糸はどうしてたんだろう?」っていうから、展示資料を見てたら
どうも麻かそれに近い繊維を縒って糸にしてたのかな?
貝殻のアクセサリーをつないだり、毛皮を縫い合わせたりしていたみたい。

これどうよ?!

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こうなるともうファッションでしょ。ある意味、おされの最先端よ。
発見された人骨から再現されたクロマニョン人の姿、いまどきはリアルに作れるのね。
瞳もだし肌の感じもよく出来てて、この女子におみ足には
(余計なお世話かもだけど)すね毛まで再現されててリアルだったわあ。

いまから二万年も前なんて、どんな時間の長さかなあ〜。
100年前の日本で大正6年。ロシアの帝政がおわったころよ。
100年の十倍の1000年前で平安時代。藤原親子が太政大臣と摂政になったころだわね。
1000年前ならまだ歴史が追えるけど、
でもその1000年のさらに十倍の一万年前は、日本は旧石器時代から縄文時代だとか?
その数倍も先の年数にいたっては想像のほかよ。

でも間違いなく、すべての時代を生きて連綿と命をつないできた人類の中に
なんと私という一個の人間のご先祖さまが間違いなくいたわけで、
そう思うと二万年前のご先祖さまと今の自分たちとはいったい何が違うんだろう?
・・・大して違わないのかもねって思うじゃん?

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すでに入場者が20万人を越えてるとかで、
この日も人が多く、ゆっくり見てらんなかったのは残念だったなあ。

でもね、ラスコー洞窟は発見されてほどなく大量の見物客が訪れてしまったために
一気に劣化が進み閉鎖されたってゆーから、なんのことはない
自分が生まれる以前にすでに実物を見るコト能わずだったワケで、
見ようと思うならこういうレプリカでしか叶わないいま、
写真で見るより実寸で見られたってことが私には何より嬉しかった ♪ 忘れないわ。

特別展『世界遺産 ラスコー展ークロマニョン人が残した洞窟壁画』
国立科学博物館にて2月19日(日)まで

by team-osubachi2 | 2017-02-13 23:13 | 出かける・見る | Comments(0)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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