母の加賀小紋

昭和のひところ、子供の入学式や卒業式に、世のお母さんたちは
色無地や小紋の着物に黒羽織を羽織って付き添った時代があった。
うちのおふくろさまが袖を通したのは薄紫色の加賀小紋だった。
(江戸小紋と似てるけど、ちょっと違うんだ)
ある意味、彼女にとって一番誂えた甲斐があった着物だったのではないだろうか。

この夏そのおふくろさまの三回忌を終え、洋服箪笥の中をすべて処分したけれど
それより先に片付けた着物箪笥から丘の上に持ち帰った中で、
唯一どうしたものかと考えあぐねていた加賀小紋である。

着物や羽織として着るには致命的なシミや寸法違い。
それ以上に思うのは「私の顔に似合う色じゃない」ということ。
直しても着ないままでは意味がないし余分な保管場所もない。
また、得意の二部式襦袢にしようにも、いまお襦袢は充分すぎるほどある。

はて、どうしたもんかなあ〜?・・・とかんがえあぐねていたら、
ふと「帯揚げにしたらどうかしら?」と思いついた。
いま持っているのは飛び絞りか無地の帯揚げばかりで、
たまにはこういう小紋柄の帯揚げもいいんじゃない?
それに、着物では着ない色でも、半襟でなら使えるかも。
年齢だし、こんな色半襟も若いころよりは似合うようになるかもしれないし・・・。
そんなわけで、解いて帯揚げなどの小物として使うことにした。

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捨て魔の常で、物にはとくに執着しない方だ。
物とつきあった経験と思い出が自分の中に在ればそれで充分なのである。

さあ、これで両親の箪笥の中身の整理はすべて完了!
草葉の陰でおふくろさまもせいせいしていることだろう(?)。

Commented by sogno-3080 at 2016-10-22 07:51
帯揚げもいいけど、も少し寝かせて、そのまま着て欲しい気もしますが。
第二の人生・・・私は帛紗が閃きました。
何枚も要らないかしら?(笑)

加賀小紋というのですね。これだけの柄、精巧な型紙でしょうね~
ついそちらの方も考えてしまった私です。
Commented by 香子 at 2016-10-22 10:51 x
加賀小紋、趣があっていいですよね。
笹島先生もお持ちでしたよ。
ワタシのは江戸小紋ですが、同じ色合いのが義母箪笥にあります。
やはり苦手部類なので一度も手を通してません (^-^;;
そのうち藍色の紬などの八掛けに使おうかと寝かせてます。
Commented by team-osubachi2 at 2016-10-22 11:19
sognoさん
ねえ、ホントなら着物か羽織に活かせたらよかったんですけど、ほかに直して着られそうな一つ紋の色無地や、新しい長襦袢が二枚もあったりするので、もう充分ですし、小物でも身につけていられればそれでいいかな、と。収納しやすいですし。笑

北陸新幹線開通のときに杏ちゃんが着ていたグリーンの着物も加賀小紋でした。江戸小紋よりもキュートさがあるかもです。
Commented by team-osubachi2 at 2016-10-22 11:24
香子さん
あ〜、八掛けという手もありましたね。
とはいえ、手持ちにこれをあわせるような紬もなく・・・(^ ^;;
押し入れのわずかなスペースも占領しはじめていたので、また少し整理しました。
あんまり直し物を抱え込むのも考えものですねえ。
この先の20年はあっと言う間に過ぎちゃいそうでこわ〜〜!!
by team-osubachi2 | 2016-10-21 13:15 | 着物のこと | Comments(4)