Rehabilitation-4『涙水のゆくえ』

数年前のこと、私も人並みに郷里の両親を見送りました。
半年ちょっとの間に、父親、続いて母親が旅立ちましたが、
親の死に目に際し、「しっかりと見送りたい」というキモチはありましたが、
どういうワケか、泣かない自分、いえ、泣けずにいる自分にそのとき直面しました。

なんと、自分がこんなに哀しみに不器用な人間であったとは?!
どうしてもっと素直に泣けないのかしら?
これには正直戸惑いました。

そうして、母親を無事旅立たせた直後から私の体調が大きく崩れはじめました。
両足の裏じゅうに、両手の平じゅうに、わーっと涙水が出口を求めるようにして
袋溜まりに水疱ができました。
戸惑いと不安・・・。そして自分のカラダの不思議さと向き合う日々でしたが、
今はそれももう終わりました。

目から出られなかった涙水は、でも、どうにか蓮池にたどりつき、
蓮の花も咲かせることができたように思います。

不器用は不器用なりに・・・。それで良いのですね。
(そもそも哀しみに器用な人なんていませんし)
今はもうおだやかに落ち着いている両の手足です。



f0229926_20474712.jpg

『涙水のゆくえ』©Tomoko Okada


*イラストレーションの無断使用及び複製・転載をかたく禁じます
by team-osubachi2 | 2016-02-18 13:17 | らくがき帖