ちいさきものの終焉

めずらしく二人して相次いで風邪をひいた。
先にひきはじめた相方はすでに復活しているが、
後発の私はもうあと二日ほどおとなしくしているほうが良さそうだ。

とはいえ、おさんどんはせねばならぬ。
さいわい熱はほとんど出なかったので、
着込んでお昼間のうちに食料の買出しに外へ出る。

昨日丘を下る途中、
植え込みにからみついて咲く白いセンニンソウの傍らに
オオカマキリらしき虫がじっと佇んでいるのを見つけた。

ちいさきものの終焉_f0229926_12465360.jpg

カメラを向けても、もはやこちらを睨みつける様子がない。
メスなればこれから産卵の大役があるから
このあたりでうろついているとも思えないので
交尾のさいに生き延びたオスだろうか?
それでも生命体としての役目を終えてしまったら、
あとは天命を待つのみの身だ。

今日はまたひときわ冷たい雨の中、
もしかしたらこのカマキリはもう終焉を迎えたかもしれない。
秋になったのだなあと思う。

Commented by 風子 at 2015-09-17 22:40 x
うちにも いつのまにやってきたのか、お茶の木に
まきついてセンニンソウが咲いています。
白 がきれいで よく来た と にんまりしています。

この時期は 世代が終わって 生き物の姿が消えて
いくときですね。
セミも もう鳴かないし 夜の虫たちもこの寒さで
声が細ぼそしています。
卵になるのやら 土にもぐるのやら、消えてしまう
わけではないけど うらさびしいものは感じます。
Commented by sogno-3080 at 2015-09-18 06:35
ちいさな生き物にも目を向ける、優しい視線がさすが
だなあ、と思うわけです。我が家のベランダにも、
恒例?の蝉の抜け殻が落ちていました。
つわものどもが夢の跡・・ですね。
風邪お大事に。そういう私も昨日はイマイチの体調
でして、ソファでごろごろしながら国会中継に
夢中になっていました。
Commented by team-osubachi2 at 2015-09-18 08:46
風子さん
センニンソウ、緑の葉っぱの木に絡みついて咲きだすと
パッとそこだけ明るくなったようになりますよね♪
すぐそばの公園の土手にピンクの苞にくるまれて群青色の実がなる低木が見えて、FBに写真をあげたら染織家の方から臭木です、実は染料になりますとのことで、公園に人がいなさそうな時間を見計らってちょっと採取してあげようかななんて目論んでます。笑
秋の虫、このあたりも元気がありません。時を逸してしまったかのようですよね。柿の葉の色付きも早いですし。10月は残暑が戻ると気象庁が予想してたように思いますが、はて、この秋はどうなりますか、野菜が高騰しています。うう〜〜む。
Commented by team-osubachi2 at 2015-09-18 08:54
sognoさん
一緒に歩いていても、虫を見つけるのは相方よりもなぜか私の方が早いことが多いです、ひどい老眼なのに。笑
海の中もですが、虫と植物の世界を見知ると、自分の意識世界までもがすごく大きく広がるような気がします〜。錯覚かもですけど。笑
でも、旅もそうですよね。キモチがのびのびしたり、自分のポジションが違う角度から俯瞰できる目が養える感じがします。そんな風だから“こうもり”になっちゃうのかもしれませんけど。苦笑
Commented by 香子 at 2015-09-18 10:34 x
今年の我が家のベランダには
蝉バクダン(瀕死の蝉)が一つも落ちてませんでした。
あれば拾うときビックリもので困るんですが、
無きゃないで寂しい…。

Commented by team-osubachi2 at 2015-09-18 13:57
香子さん
わ〜、わかりますよ、あの瀕死の蝉は
触るといきなりビビビビビビビーー!!って。
私でもビビリます。笑
by team-osubachi2 | 2015-09-17 12:51 | 生きものの世界 | Comments(6)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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