お気に入りを活かしたくて

20代のころ、青山ゑり華さんで誂えた単衣の紬があった。
当時、お出かけ向きの単衣の紬はこれ一枚だけだったこともあり、
気に入って初夏にはよく袖を通したものの
地色の爽やかさにこのごろは気後れしてしまい、
ここ何年かは袖を通すこともなくなっていた。

人に譲るには袖口がすっかりヤケてしまっている。
着ないものを大事にとっておけるだけのスペースはうちにはない。
でも、好きな一枚なのである。

どうしたものかと思案した末に、またしても
「冬場に着るなら、こんな紬のうそつきもあっていいんじゃない?」
・・・と、思いついたとたんに無茶ぶり発揮!
洗濯機に投入してグワングワンと洗っては干すのを二度ばかりくり返した。
当然、丈がだいぶ縮んでしまったけれど (^_^;
襦袢袖に必要な長さは十分あったし、手触りもやわらかくなった。
うん、いいかも、シャンタンみたいで ♪

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それから単衣の身頃から襟を外し、袖を外し、
慎重に長さを計ってから居敷あてを外した腰上の当たりでハサミを入れた。
袖をほどいて丈出しをし、袖口のヤケた部分も折り込んで替え袖を縫った。
裾よけは背縫いを補強縫いしてから「すそよけペチコート」に直した。
「すそよけのペチコート」http://okakara.exblog.jp/15356521/
(もちろん両端にひもがついてる方が楽という方にはそちらがオススメです)

二部式襦袢の身頃は、これも以前に、青山ゑり華さんが扱う
「大嘘付(おおうそつき)http://www.erihana.co.jp/archives/8516」という商品で、
可愛いタンポポ柄のダブルガーゼの生地を選んで、
身頃だけ私の寸法に縫ってもらってあったものを活かして
(自分で紐に付け替えたりしたけど)替え袖を縫いつけた。

外した襟部分と掛け襟からは半襟が三枚とれたので、
一枚はお友達にあげて、一枚はこの半襦袢にかけて・・・っと。
ジャジャ〜ン!私だけの“洗える紬地うそつき”の出来上がり〜♡

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とまあ、そんな針仕事を二月の間にちまちまとやっていたのだけど
とかく私のやることは、季節に対して
いつも早すぎるか遅すぎてばかりである。

今日のように急にムッと暑くなるような日はダメでも、
まだあるかもしれない花冷えだとかね、
寒の戻りのキツい日にならまだ着られるでしょ。
はたして着心地はどうだかわからないけど・・・。w


Commented by 香子 at 2015-03-27 17:19 x
ゆっくり養生されてると思ってたら
こういうチクチクをされてたんですねえ (^-^)b
思った通りにちゃんと形にされてるのがエラいです♪
習ってないとなかなかこう上手くは行かないもんですよ〜。
Commented by team-osubachi2 at 2015-03-27 22:17
香子さん
可能な限り出かけず、半月ほどたっぷりと寝てゆっくりしていたら、そのうち自然と溜まっていたお針ものに手が伸びました。面白いものですねえ〜、それまでず〜っと気になりつつも半襟一枚すらつけられずにいたんですけど・・・。身体的に、でもそれ以上に精神的に休むって大事なのかもです。
前に小千谷縮を直したのと同様、無理矢理ですが、こんな二部式も作っちゃいました。呉服屋さん的には「?」な代物かもですね〜。笑
Commented by cello87 at 2015-03-28 08:47 x
素敵な色合いですね。
整然と片付けられたタンスの中から 迷うことなくさっと取り出され これまたすっと針仕事される様子が想像されます。
こちらは小袋一つ作るのでも テーブルの上は残布の山です。
先日裏千家の出版社の出している袋物作りの本をみつけました。長襦袢までは無理ですが 小物で楽しみます。
Commented by team-osubachi2 at 2015-03-28 11:12
cello87さん
いやあ、とんでもございませんで、うちの中は常に散らかっておりますですよ〜。私の写真のトリミングに騙されてはいけません。お針の途中はリビングもちらかります。笑
私も25年ほど前に着物を着出したときに直面したのが半襟かけです。高校生以来で針箱を用意しました。笑
フリーになりたての20代半ば、お金がありませんでしたから(あ、それは今もか/笑)いろいろ工夫せざるをえませんでした。時間だけはたっぷりとありましたので、失敗、試行錯誤の末の替え袖とすそよけのペチコートです。手に負えないものはもちろんプロの方にお願いしています。
そうそう、キクコさんに教えてもらって袋ものもちょこっと縫ったりして今も愛用していますよ〜。どうぞcello87さんもお針の時間をエンジョイなさってください。

Commented by 神奈川絵美 at 2015-03-28 22:29 x
素晴らしい~!私では、一年かけてもきっとできない~(笑)。
半衿の、すっと入った絣の足の感じもいいですねぇ。
紬地の袖って、やはり紬のお着物との相性がベスト? こういう形で「かさね」を愉しむのもいいものですね。
Commented by セージグリーン at 2015-03-29 09:01 x
今回も見事なお仕事!
贅沢な洗えるお襦袢なんて、すてきです。
まずは思いついたら即、
>グワングワンと洗っては干すのを二度ばかり

というところが、Tomokoさんらしい男前!これがなかなかできないんですもの。でも、次からは思う存分洗えますものね。
私も実はうそつきとか、大うそつきを愛用しています。
特に単衣の時期には楽で後戻りできません、、、。
Commented by team-osubachi2 at 2015-03-29 15:30
絵美さん
いえ、こんなのは出来なくったっていいんですから〜。本式の和裁とちがって、袖付けなんてただ縫い留めてるだけですし。 よいコはマネしてはいけません。笑
きっと呉服ギョーカイ的には「いかがなものか」と思われちゃうのでしょうが、誰に遠慮が要るものか、な〜んてね。
とはいえ、紬や木綿の下着にとどめておくのが賢明でしょうねえ、やっぱり。笑
Commented by team-osubachi2 at 2015-03-29 15:35
セージグリーンさん
汗っかきには長襦袢は相当に消耗品ですよねえ〜。
もう何枚つぶしたことでしょう。
洗えないといわれるものを、自ら洗う正絹につぶしておいて縫う二部式襦袢。楽チンです。
和裁屋さん方もこのごろは洗える長襦袢地をお出しになる時代になりましたが、ない袖は振れませんので、ま、自分で工夫するしかありません。
by team-osubachi2 | 2015-03-27 08:27 | 着物のこと | Comments(8)