和楽器を奏でる姿かたち

20代に日本の文化に興味を持ちはじめて、
伝統芸能の舞台だけならいっぱい観てきたつもりだけれど、
でも、それを絵に描いてみろと云われれば、
実体験のない身には、しょせん“ 知ってるつもり”の事 でしかなく、
「どんなものかはよくは知りません」と答えるよりほかない。

今時はネットで資料写真を探すのは一見たやすいように思えるけれど、
いざ自分が知りたい部分々々要所々々の写真となると、
実はほとんど無いに等しい。

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そんなこともあってずっと以前から、いつか機会があれば
見たり聞いたりして取材したいと思っているものがいくつもある。
たとえば剣術のための剣道や古武道といったものから、
様々な古典芸能、またそれに伴う和楽器の演奏など・・・。

もっとも、普段はそういう願いも忘れたまま時間に追われる日々なのだが、
ふと今月になって「和楽器を奏でる人を描きたい!」と思いたち、
友人知人らのつてにすがってお稽古場の見学をお願いしたところ、
ありがたいことに、笛、箏、小鼓の師匠お三方が快く引き受けてくださり、
今週あちらこちらへ見学取材させて貰いにうかがった。

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笛も、箏も、そして小鼓も、舞台で演奏されているのを見聴きしてはいても
それぞれ構えや奏でる姿勢、体の向きや楽器の持ち方、手指の位置など
自分がまったく知らなかったところを、普段通りのお稽古をしながら見せて貰い、
好きな位置からスケッチさせていただいた。

生徒さん方にしてみれば、お稽古場に見知らぬ人間がいて
自分が稽古をつけてもらっている姿を
ジーッと見られもしスケッチもされているのだから
はじめは緊張もされていたが、じきご自分の稽古に集中されていた。

スケッチしながら生徒さんたちの奏でる音を聴いていると、
見ると演るとではまるで違うのだろうなあ〜・・・と
頭で想像はしていたけれど、生徒さん方のお稽古のあと、
S先生には笛を、N先生には小鼓を、ほんのさわりだけ体験させていただいた時には
自分も絵のモデルになるのと同じくらい緊張した。

f0229926_18221329.jpg←プロの方の
お稽古姿も
拝見できて嬉し ♪

生まれてはじめて持つ笛や小鼓、へえ、こう持つのか、こう構えるのか。
さあ、それでは・・・と、先生にうながされていざやってみると、
まあこれが、なんて難しいんだ!?
と同時に強い衝動も起きる。なんて面白いんだ!!・・・と。
楽器を奏でるというのは、とても刺激的で、
自然と人の心を弾ませる何か強いものがあるようだ。

さて、今回先生方のご厚意で三つの楽器のお稽古を見せていただき、
教えてもいただいた事を自分の中でどこまで咀嚼できるかは分からない。
今すぐにはうまくアウトプットは出来ないかもしれない。
それでも、自分の引出しの中で、
この経験をこれからも大事に発酵させていきたいものだと思っている。

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S先生、K先生、N先生、このたびは大変お世話になりました。
心から御礼申し上げます。
生徒の皆さん方もモデルにご協力いただき、ありがとうございました。
また、ご紹介の労をとってくださったTさんとNさんにも深く感謝。
本当にどうもありがとうございました。
Commented by sachiko at 2013-10-26 09:51 x
おはようございます

26号ほどではありませんが 雨脚強くなってきました
当地は午前中の数時間でしょうか

こちらを拝見し お正月しか取り出していない・弾いていないお琴
来月には糸を張り替えたりお手入れしなければ・・・

弾いているところダーさまに写真撮ってもらおうかしら(^_-)-☆
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-26 10:32
sachikoさん
おはようございます。先日の壊れた鉢の木、その後いかがですか?
直撃ほどではないにしても、お互いもうしばし用心ですね。

sachikoさんはお箏も習っていらっしゃったのですね!?お箏の音色もいいものですねえ〜(ウットリ)。近代や現代の曲と六段などの古典との違いで一の糸の柱の一がオクターブ変わるといった話ですとか、生田流t山田流との違いだとか、伺ってはじめて識ることがいっぱいありました。
取材のときは生徒さんにお話を伺うチャンスがほとんどなく、何からこの楽器を習いたく思われたのかや、実際なさってみて、より魅力を感じるところなど聞いてみたかったな〜って思いました。
>弾いているところダーさまに写真撮ってもらおうかしら(^_-)-☆
あ〜もうぜひぜひ!期待しています〜♪
Commented by 香子 at 2013-10-26 11:26 x
なんて難しいんだ!なんて面白いんだ!って
Tomokoさん、うまく言い表してくださってます〜!
この春、鼓を短時間ですが打たせていただいた事がありまして
ついつい真剣になってしまいましたけど楽しかったです (^-^)b
先生は着物も男性のように衣紋を詰めて着付けていらしてて
そこがまたカッコ良かったですよ。
習い始めるかと言うと。。。ですが(正座が出来ないので無理w)
Commented by 朋百香 at 2013-10-26 11:38 x
tomokoさま
素晴らしい経験をなさいましたね〜。
なかなかモデルさんになってもらうのも、大変ですもの。もうデッサンなんて暫くやってません、抽象画に
なってからは尚のこと。
実際、自分で楽器に触るのが一番ですよね。
なんか身体で分かるというか・・・。
sachikoさん、私も弾いている所のお写真、見たい
です。
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-26 14:03
香子さん
はい、小鼓もお笛も、むっちゃ難しくてやたら面白くて〜♪ネ?!
小鼓、持ち方から握り締めるタイミングやらかけ声やら、もう頭ん中ぐるんぐるんしながら必死で(笑)。親指の当たるところ、先生のマメを見せていただいて、そうか親指で打つんだと初めて知ること自体も発見で面白いですよねえ〜!
>先生は着物も男性のように衣紋を詰めて着付けていらして
お能の方はみなさんそんな着付けをなさいますよね。衣紋の詰め方がまた違いますけど、踊りや舞など芸能の方々や花街のお姐さんたちも、お稽古するような普段着はキッチリほとんど抜かないですし、抜きたがるのはむしろ素人に多いのは何故かな?といつも思います。
正座・・・私も今年から膝が(ホルモンの具合により?/笑)調子狂ってて、正座するようなお稽古ごとは無理かもなあ〜、なんてその前に、潜りのお稽古(?)に励みま〜す!
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-26 14:13
朋百香さん
はい、私も本当にひさしぶりのスケッチでした。
最初は形をとるのもおぼつかないんですけど、二枚三枚、二日三日と進むにつれ手が動くようになってくれて。
もっとも、このごろはお家で2時間続けて集中することもほとんどなかったので、毎日2時間ぶっ通しで集中したおかげで腕も肩もパンパンになってしまいましたけど(いやあ、年ですね〜!笑)、でもスケッチやクロッキーは基本ですし、ときどきこんな風に基本に立ち返るって良いなあ〜と思いました。なかなか機会ってないのですけどもね。夢中になって鉛筆走らせてるの、快感です。
sachikoさんの麗しいお姿、生で拝見したいものです。って、妄想。
Commented by セージグリーン at 2013-10-26 21:05 x
手を描くのは難しいですね。
同じ横笛でも、フルートと笛では全く手指の表情が違いますね。弦をはじいた直後の残響に共鳴する緊張感、慎重に押さえる手の表情、そうそうと感じ入っています。
鼓を打つ女性のなんと美しいこと、、、。こうして新しい境地を開かれるのでしょう、楽しみにしています。
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-26 23:48
セージグリーンさん
お稽古用ですがはじめて能管を持たせていただきました。
まずはこう指をしっかり穴をふさぐようにあてます・・・ってところから教えていただきまして(笑)。
楽器によっていろいろ違いがあって面白いですねえ〜。小学生のときに2年間バイエルでピアノを習ったのが最後、自分にはどうも音楽のセンスはないかも?芸能は鑑賞専門に徹することにいたします〜(笑)。
Commented at 2013-10-27 11:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 櫻子 at 2013-10-27 13:29 x
デッサン苦手ですぅ。特にクロッキーw

>自分の引出しの中で、
この経験をこれからも大事に発酵させていきたい…

これって本当に大事なことだと思います。
引出しの奥からある日ひょっこりってありますよね。
それは真空パックされて新鮮なままだったり、
熟成されていたり、退色していたりですけど、
あぁ、ここに繋がったのね〜という面白さがあります。
引出し、いっぱい増やしましょ♪(^o^)

Commented by team-osubachi2 at 2013-10-27 16:46
鍵コメントさん
この度はいろいろとお世話になりました!
おかげさまでとっても充実した取材が叶い、とてもありがたかったです。
また、先生方にもよくしていただき、私自身すこぶる楽しゅうゴザイマシタ〜!
もっとも毎日家へ帰ってはバタンキュー!の連続で、就寝前にもかかわらず1時間以上もぐーすかぴー寝てしまったり(笑)、自分で思った以上に疲れたようですが、でも、ハートの中は毎日本当に充実していました。
スケッチしながら横丁で聞いていたN先生のお声、いざ真正面で聞くと空気が震えるように響いて届くのですねえ。まさに「波動」、これが舞台の上ではもっと気が込められていてスゴイのだろうなあ〜と思いました。いつか先生方の舞台、拝見してみたいです。
またお目にかかれましたときに、そんなこんなお話したいです。どうもありがとうございました♪
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-27 16:53
櫻子さん
デッサン苦手でも、もう大丈夫!課題もないですし、採点する先生もいませんから〜(笑)。
私、デザイン学校を出てからもたまたま知り合った日本画科出身の知人のもとで、月イチでしたが何年間も個人的なヌードデッサンとクロッキーをやらせてもらって、そうそう、モデル代は折半でしたが、採点する先生もいなくて気楽でね〜。でも、思えばあれがすごく勉強になったのでした。
なんでもいいから、好きなもの、興味のあること、いっぱい見たり聞いたりやってみるのって大事ですよね〜。遊びをせむとや、の遊びはクリエイターには欠くべからざる「糧」ですわよ。永遠に金儲けとは無縁の外道(←五木寛之氏云うところの)まっしぐら!(笑)
Commented by 神奈川絵美 at 2013-10-28 22:36 x
こんにちは! 2年ほど前、小鼓を体験したことを想い出しました。紐をつかんでひょいと肩に上げるんでしたよね。確かにわかっているようでわかっていない、独特の持ち方や動きが和楽器にはありますよね。
上のお知らせも拝読しました。あー私、今日(28日)銀座に行ったのに…。この時期、可愛いものを見るとココロがほっと和みますね。
Commented by team-osubachi2 at 2013-10-29 10:35
絵美さん
自分もさんざん舞台を観てエラそうに上手いだの下手だの言ったりしてきますけども(そりゃお金払っていますもん/笑)、やっぱり善し悪しを言うよりも好き嫌いで言うふが気楽かなあ〜と思い直しました。下手を指摘するのなら、その人の技量がより向上されることを祈って、または見越して言えるくらいの感想を持てる人間になれるといいな〜・・・と、そんなことまで思っちゃいました。ムツカシイですけど(笑)。
私もあれやこれや展示のお知らせは出来ても、なかなかタイミングがあわないこともあり、時間のたつ早さばかり感じる毎日です。
by team-osubachi2 | 2013-10-26 00:37 | らくがき帖 | Comments(14)