藍の色を求めて

着物を着るようになって、
年月とともに強く惹かれるようになったのが藍の色。
自分が着ていていちばん心安くいられる色。
(だからインディゴのデニムも好きなのかな?)

数年前に一緒になった相方の幾代か前のご先祖さまは
江戸の町で紺屋をしていたそうだから、
まあ、これもご縁なのかなあ〜と思ったりする。

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先夜、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で
志村ふくみさんの仕事ぶりを見た。
以前、銀座で志村ふくみさんの着物をたくさん拝見する機会があり
会場で見た絵羽や着尺の布の数々は本当に綺麗で、
自分にははるか遠い星を眺めるようなキモチになったのを思い出した。

この方の色や織りへの姿勢がそのまんま現れている布たちは
たとえ手に入れることが出来たとしても、
着手に器量がなければきっと着負けしてしまうことだろう。
また逆に、着手自身気づかないでいるその人の持つ人間味を
うんと引き出して見せてもくれることだろうと想像する。

番組では、志村さんが枯れた藍から雨過晴天の色「瓶覗き」を
ずっと求め続けておられる様子を撮っていた。
発酵する藍は生きものの色。
ご本人の求める色はなかなか得難いようである。
きっとこの先も生涯をかけて求めてゆかれるのだろう。

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去年、染織家の方からいただいた藍は種をこぼして元気に育っているが、
今年はまた別のところから播磨で育った藍の種をいただいたので
今月になって蒔いてみたところ、どんどん芽吹きはじめた。

うちではしょせん草タデの仲間として育てて遊んでいるだけなのだが、
生の藍は生きているうちから葉っぱのあちこちに
染みのように深い藍の色の沈みが起こる。
いったいどこの誰がこれを発酵させて染料にすることまでを考えたのか、
不思議に思いながら観察するひとときが楽しい。
Commented by 朋百香 at 2013-05-29 10:06 x
tomokoさま
本当ですよね。私もいつも、あの植物からなぜ
あのキレイな藍に染まるって分かったのかしら?って
不思議に思います。
大島の泥染も偶然、泥の中に落としたとか隠した
とか聞いたことがあるので、これもやっぱり偶然
だったのかな・・・?
Commented by 香子 at 2013-05-29 10:08 x
ワタシも観てました、この番組 (^-^)b
あの志村さんが藍を追い求めてるとは意外でした。
や、とっくに極めていてその後現在の色に落ち着かれたのかなと
経歴も知らず勝手に妄想してました。
藍からとる瓶覗き色…難しそうでしたねえ。。。
Commented by team-osubachi2 at 2013-05-29 13:51
朋百香さん
よく食べものなんかでも、なぜこの食べ方が?
どうしてこれを食べよるように?・・・と思うことがありますが、
染織もそうですよね。
今私たちが、いいないいなと言って着ている着物一枚帯一本にも、
先人の知恵と工夫がDNAのように込められているんだなあ〜って
ときどき思います。
Commented by team-osubachi2 at 2013-05-29 13:56
香子さん
ワシらは国営放送ヘビー視聴者でごわす!(笑)
染織家さんもクリエイターですよね。
やってもやっても、丘また丘、峰また峰、
ひたすら高みにむかって越えてゆくしかないんだろうなあ〜って
(自分のレベルは棚にあげつつ/笑)思うのでした。
Commented by セージグリーン at 2013-05-29 19:00 x
私も拝見しました。まるで求道者のような姿勢、それなのに優しい佇まいときれいなお声、、、大きな犠牲を払ってこの道に入られた経緯を知り、胸が熱くなりました。
藍を育てていらっしゃるのですね。
カラスノエンドウやヤエムグラのような身近な植物から、若々しいグリーンが現れるのを見て、志村さんの仕事の奥の深さを改めて感じたことでした。
Commented by team-osubachi2 at 2013-05-29 21:30
セージグリーンさん
本当に求道者としての人生を歩んでおられるようですね。余程の決意と覚悟を持って生まれてこられたのかもしれませんね。
ね、春の野草、私にもごく身近な野の草からキレイな色が出るものだなあ〜とワクワクしながら見ていました。色に生まれ変わった草木たちの声、聴いてみたいものです♪
Commented by りら at 2013-05-30 05:03 x
まさに・・・・藍は生き物なんですねぇ。
毎回同じようにはいかないから、志村ふくみさんでも苦労される・・・・

葉っぱに藍色が滲み出すというお話、初めてうかがいました。
自然ってすごい!
そして、それを美しさに昇華させる人間もすごい!!
Commented by team-osubachi2 at 2013-05-30 20:41
りらさん
こういうレベルの方ですらコントロールしきれないんですから、
自然界はなんて奥深い世界だろうかと感心します。
藍の葉っぱの沈みを見ているうちに、どの段階で収穫するのか興味がわいてきました。ネットなどを見ると生葉染めできれいな紫色に染めたりも出来るみたいなんですが、我が家はただ草の成長を面白く観察するだけにしておこうと思います〜。きれいな生葉染めのちりめんの帯揚げなんて欲しかったりしますけど、ネ。
紅花も藍も、日本人の肌色にいちばん似合う色を出しているなって思いますよね。先人の知恵と技はホントすごいなあ〜。
Commented by miki_kawa at 2013-05-30 21:55
藍の発芽、始めて見せてもらいました!!^0^/
植物の神秘と力、改めて感動です。それ発見する人の知恵と探究心にも・・・。
Commented by team-osubachi2 at 2013-05-31 09:12
mikiさん
思えば、昔の染料や絵の具って、自然から採れるものでしかなかったのですよねえ〜。
フレスコに使う顔料にしても、墨にしても、染料にしても・・・。
うん、ホントに昔の人って、今よりもある意味、うんとクリエイティブだったんだなあ〜って改めて感じますよねえ〜。
by team-osubachi2 | 2013-05-29 09:19 | 着物のこと | Comments(10)