和服、着ていますか?

週末の朝日新聞の別版にこんなアンケート調査結果がでていた。
質問は「和服、着ていますか?」

回答数は3819人。
うち「まったく着ない」64%、「あまり着ない」25%
「ときどき着る」10%、「よく着る」1%。

「着ない」という人も、8割ほどは着た経験があり
「着ない」けど、その半数ほどは今後着たいという・・・。

和服を着ない理由の筆頭はなんといっても「面倒、難しい」だそう。
・・・そりゃそうよね〜、と思う。
着物が好きで20年以上着ていても、正直「面倒」なところは否定しないし、
自分だって着始める以前は、そもそも着物がどんな作りで、
帯がどんな構造になっているのか、小物の名前も使う部位も
ま〜ったくわからなかった(知らなかった)んだもん。

ゆる趣味で友人知人に着付けを教えていても、
和服一式何も持っていない人がゼロからひととおり揃えるには、
たとえリーズナブルであってもそれなりにお金もかかってしまうのを
強要してあれこれ買えとはとても言えない。

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記事には着物業界でよく言われる言葉「習うより慣れろ」が記してある。
まあたしかに着物を着こなすには、
もちろん着物に慣れるよりほか仕方ないのだけれど、
慣れる以前の問題、ひと通り揃えて(これすらいまや最初のハードルだ)、
着物を着付ける動作を自力でマスターするには、
ただ「着たい」という気持ちよりもさらに強い衝動「着るぞ」という意欲がないと
そのスタートラインにすら到達できなかったりする。

高い和服を売る側は、ただ売るだけでいいのかしらん?と思ってしまう。
(もちろん着られる人を増やすよう工夫して頑張っていらっしゃるお店もある)
着られる人間だけ相手にお商売をしていても、
先行きははたして明るいのだろうか?

着物を着られるようになった人も、その楽しさ嬉しさ良さを
周囲に振りまいて人を惹きつけることも大きな役割だけれど、
もう一歩進んで、たとえば自分の身近なところにいる友だちが
もしも「着物着てみたい」と言ったら、
自分に出来る具体的なことは何か、を考えてもらえないものだろうか?

着物はたしかに手間の要る衣服だと思う。面倒なこともある。
ピンからキリまであるけど、お金もそれなりにかかる。
でも、それらネガティブな面をすべてひっくり返してしまう程の
素晴らしいところ、奥が深くて、うんと魅力的な面が着物にはある。

どうしたら実際に着る人を増やすことが出来るんだろう?
いつもそれを考えてしまう。
Commented by naomu-cyo at 2012-11-12 09:21
 おはようございます!「自分に出来る具体的なことは何か」・・・岡田さんの手法がすごくわたしにぴったりだったので、わたしもまねっこして「きものを着たい」と言う女子にはまずリサイクルのお店に案内して買い物の手伝いをした後で、着付けを教えることにしています。これがけっこう楽しいですねえー!そしてはまりゆく友人を見ているのもとても楽しい!岡田さんもわたしの様子を見てこうして楽しんでいたんだろうなあって感じてます(笑)。
Commented by 朋百香 at 2012-11-12 10:09 x
tomokoさま
本当にそうですね〜。もっときもの着る人が増えたら
嬉しいけど、なかなか経済的、時間的問題がネック
ですね。京都みたいに東京も、きもの割引をもっと
増やすとか?  日本人全体で考えていかないとね。
なにしろ民族衣装ですから、廃れてしまうのは
もったいないですよね。
Commented by さらさ at 2012-11-12 10:21 x
先日、某伊勢丹へ着物を着て足袋を買いにいったんです。近くに住んでいますんで。これって相当勇気がいるんですよ。で、覚悟して、上級普段着と思うところの、茶系の有松絞り。売り場は閑散としていて足袋客の私だけ。店員さんたちの興味ありげな、なさげな、刺すような視線にじっと耐えていました。ほんとに上から下へのじろっという目。負けるものかと私の意気込み。「きものは自立の衣装です」着るといったら着る。なんか文句あっか!これくらいの気迫がないと呉服売り場に足袋だけ買いにいけません。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-12 12:08
naomu-cyoさん
貢献していただいてありがとうゴザイマス!(笑)
とにもかくにも、まずは自分が自由に着られる一式が要りますよね。そのためにはその人の持てる経済力で賄うしかありませんから、むかしよりリサイクル店が一気に増えたことはとてもありがたかったですよ。
着られるようになったら、それこそ自ら決意してちょっとくらい高くても買おうと意欲を持つようになりますしね(笑)。だってそれくらい着物を着られるようになるって、それまで着られなかった人の持っている着物のイメージを激変させるくらい魅惑的になりますもん。
崖に立ってしまう人をツンと指先で突き落とすスリルと、自らめくるめく着物地獄へ身を投じる悦び・・・ビョーキですね(笑)。
方や、着物業界への憂いというよりも、私個人は着物に携わる多くの職人さんに仕事をまわしたい一心で、着る人が増えて欲しいという願いはたぶんこれからも持ち続けていくだろうなって思います。自分に出来ることは微々たるものですけどもねえ。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-12 12:32
朋百香さん
江戸の昔でさえ、絹ものの呉服はチョー高級品で、吊るしでセカンドハンドを買うのがいちばん手っ取り早かったそうですから、昔も今も絹の新反は高嶺の花なんだろうと思うんです。
でも、たとえばお蚕さんの繭、あれが一反分の繭でおいくらだと思いますか?私が取材した人から聞いた10年ほど前で、なんと500円(!?)なのでした。着ない人も増えて、安い外国産も大量に入ってきたのでは産業として廃れない方がおかしい。バブル期のバカ値段こそは崩壊して正解だったと思いますが、価格破壊では意味がありませんよね。着る人、生み出す人、間を取り持つ人、どれもうまくバランスをとるのって本当に難しいなって思います。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-12 16:07
さらささん
すごくお察しします〜(笑)。私も経験者ですから〜。
なんで洋服には寛容でも、着物には不寛容な人が多い(または少数でも人一倍キツくなる)んでしょうか?
町中で着物を着ている人を見る女性にはふた通りいて、嫉妬と羨望と「こうでなくてはいけない」で厳しく見る人と、着ている様子を眺めてああ綺麗だな素敵だなカワイイな、で「見ている私も思わずにっこり」と寛容に受け容れてくれる人と・・・。

たしかに着物を着て出かけるには気概・気迫が要ることってありますね。でも、それは自分自身の喜びや美しさのために使ってください。そして、どうぞ気持ちを楽にふんわり柔らかくして着物をお召しください。不寛容な方々の目と口の攻撃は、その柔らかなものには太刀打ちできないものです。人として恥ずかしいのはどちら?と問えば自ずから判ることですから。
Commented by お団子ちゃんありがとう♪ at 2012-11-12 19:00 x
 和服が着られるようになるぞ!と思い立って半年。今日初めて、お団子ちゃんの着付けノートを見ながら袋帯を結びました。
 30代以下の世代が、衣服全体にかける金額は、その上の世代の方々とは1桁以上違うように思います。衣類の基準価格が○ニクロ価格となっているので・・・・そんな私たちが、和装の最低限の用具一式、という最初のハードルは、とても高いです。
 そんな世代としては、リサイクルがシステマチックに出回ってくれるのは本当に有難いです。これには賛否両論あるようですが、現実問題として、私の世代には、新しい着物や帯を誂える財力はありません。・・・そこから先の、ヒトの着物に対する不寛容な視線問題(格とか季節感とか、云々)、というのは、何枚も着物を持てる雲の上の人たちのお話で、羨ましくすら感じます。。。(苦笑)
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-12 20:55
ありがとう♪さん
コメントありがとうございました♪
着物、思い立って半年。もうデビューはなさいましたか?私とて独身生活を四半世紀もやってきて、家賃や生活費を払う大変さのなか、収入の低かった(今もだけど/苦笑)20代から30代半ばまでのうちは本当に上の世代の方々の買いっぷりが羨ましかったものでした。

リサイクル店もおおいに活用したらいいのです。私だって箪笥の中身の大半がリサイクル品や新古品ばっかりですもん(笑)。ただし、着始めのうちから、機会があれば「まだ勉強中なので」と断りをいれてどんどん呉服店やデパートの催事などで「本物」を見せてもらいましょう。本物をいっぱい見知っておいて、良いものをリサイクル店などで可能な限り安く手に入れるのです♪
そして、これから着物を着て出かけるといろんな“洗礼”を浴びるかもしれませんが、自分らしく清潔感ときちんと感を持って着ていれば、なんら心配することはありません。柔軟に学ぶべきところは学びつつ、どういう装いが、または自分はどういう着手になりたいか、どういうのがいちばん自分らしくワクワクする着物なのかにフォーカスして、楽しい着物ライフを歩いていってください。
Commented by fuko346 at 2012-11-12 22:28
こんばんは。
>よく着る 1%って わかってはいたけど数字で
はっきり出されると やはり う~~~ん、と
唸ってしまいます。
民族衣装なんですもの、、、。

一番思うのは 作り手さん お蚕さんを飼うところかして、の仕事が評価されていないのが、一番 おかしいと
思います。これってきもの関係だけではないですけど。
だから 京都の老舗の立派な御屋敷が今にあるわけで、それはそれで貴重なことなので、また う~~~ん、と
唸ってしまいます。

いろいろ思いましたが、とにかく普通に着て歩くことが
今の私にできることなのかなあと思っています。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-12 23:44
fukoさん
はい。1%はさすがに寂しいですよね。
首都圏はパッと見、着物を着ている人が多くいるように見えても、人口密度から言えばやっぱり1%なのかもです。

>とにかく普通に着て歩くことが
今の私にできることなのかなあと思っています。
はい、そうですとも。一番の貢献は着ることですよね。
私は職人の娘ですので、ついつい職人さんたちや生産する側の人たちに仕事がまわるよう、着る人を増やしたいなあと思うのですが、着物が本業ではない自分にやれる範囲はごくわずかなものですが、これからも出来ることを地道に続けていこうと思っています〜。
Commented by りら at 2012-11-14 05:56 x
まったく着ない%にちょっとビックリしましたが、冷静に考えればこんなものなのでしょうねぇ。

私は孤軍奮闘ですので、ネットで「良いなぁ」と思える着姿を見せていただくのが一番の刺激になります。
やっとこちらで着物を受け継いでくれそうな女の子が出てきたんですよ~。
ものすごく楽しみです。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-14 07:24
りらさん
こういうデータ、毎年見てみたいなと思いました。
まあ、全体から見れば着る割合は下降しているには違いないんでしょうが(苦笑)、どの程度で食い止めているのかちょっと知りたいなと思います。
首都圏にいると、着物人口も密集しているから、ああいいなあ〜と思う人の姿も見る機会が多いんですけども、地方に行きますと礼装以外は車社会ですし、平日の街中で着物姿を見かけるなんてほとんど皆無に近い気もします(だからりらさんの状況はなんとなく想像つきます)。郷里の富山県は共働き率がむかしから高かったですしねえ。一方で、ネット画像を見るのがあたり前になったことで、(着物関係だけでなく)雑誌の情報発信のあり方も変わってきている気がします。

>やっとこちらで着物を受け継いでくれそうな女の子が出てきたんですよ~。ものすごく楽しみです。
それは何よりです ♬ 自分の身近なところで一人でも増えるのが結局は一番嬉しいですよね〜!
by team-osubachi2 | 2012-11-12 08:10 | 着物のこと | Comments(12)