手紡木綿の半襟

ついこの間まで残暑がキツくてとても袷の着物を着る気になれず
ようやく袷に袖を通したと思ったら、昨日今日のこの寒さ!ブルッ・・・。
この秋は羽織ものなしで出かける帯つきの時期が
とても短かった気がする。

弓浜絣の地で修行をなさった永井泉さんという木綿を織る若い染織家さんが
この夏、手紡ぎの糸で織ったという半襟を見せてくれた。
ふっくりと手仕事ならではの温もりがある半襟の、まあ〜なんときれいなこと!
秋や冬の寒い日にこんな半襟をしていたらあったかそうだなあ〜♪ と
無地の半襟を一枚いただいた。

きけばこれは弓ケ浜半島一帯で採れた「浜綿」というもので、
永井さんが鳥取にいた頃に、とあるお宅の蔵に眠っていた綿を、
むかしこの綿を育てて採った故人の娘さんが「使ってくれるのなら」と
永井さんたちに譲り渡してくださったものだという。

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「手に取ると、むかし弓浜の地で盛んに綿がつくられていた頃の面影が
目に見えてくるようでした」と永井さん。
古くても保存状態も質も良かったというその綿を永井さんが糸にし
織り上げた木綿の半襟である。
半襟というちいさな布子一枚にもこんな物語のようなものがあると、
綿の持ち味にさらに別のあたたかさが加わった気がして、
こちらの心もなんだかほかほかしてくるようだ。

あんまりきれいで清らかなので、このままとっておきたい気もするけれど、
むかしの綿が時を経てちゃんと布として生まれ変わったのだから、
やっぱり活かして(生かして?)あげないと、だね ♬
これからの季節、のど元をあたたかく覆ってくれそうな手紡木綿の半襟である。
Commented by 神奈川絵美 at 2012-11-06 09:33 x
こんにちは! いい質感ですねぇ、うぶ毛がほこほこと出ているようで、肌触りも優しそう。お色もきっと、写真で見る以上に微かな陰影というか、ニュアンスのある感じなのでしょうね。藍の着物や素朴な絣の織に合わせてみたーい、と、人さまのものなのに勝手に想像しています。お似合いになることでしょうね。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-06 15:10
絵美さん
ホント、こういうニュアンスのあるプレーンなものって写真では伝えられないですよね。手触りがまたよくってネ♬
この半襟は、そうそう、ほっこりしていて光を放ちながらも色を吸いこむ(色を発するのではなく)タイプの着物にあわせようと思います。
それにしても、唐桟の斉藤さん、手紡木綿の白井さんと永井さん、私の好きな木綿の織り手さんはいずれも千葉の方々です。ああ〜、いつか「長〜いの」とご縁があるといいのになあ〜、と半襟やうちくいを眺めるたびにため息をついています〜(笑)。
Commented by fuko346 at 2012-11-07 10:29
こんにちは。
手紡木綿の半襟 聞いただけでぞくぞく。
お写真拝見してうっとり。

山陰にはたくさん木綿かすりの産地があって、昔は
あちこちで栽培していたのでしょうね。
もう復活は難しいのでしょうか。

いい木綿が一枚欲しい(こればっかり)笑
先日お召になっていらしたの、素敵です。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-07 12:46
fukoさん
もうこの手触り、fukoさんにもぜひ〜♬って思っちゃいますよお〜。

>もう復活は難しいのでしょうか。
永井さんの言葉を借りれば「最近見直そうという動きが働いて、作られる方が出て来られたのが嬉しい限りです」だそうですよ。
でも、もちろん古のような生産体制ではありませんから数も限られるでしょうが、生産する人たちがいれば、それを救いとって着てくれる消費する側の人も必要ですから、fukoさんや、fukoさんが先日ご一緒なさったEさんやSさんのような方々がどうしても必要です。手織りのい〜い木綿の一枚、ぜひ見つけてあげてくださ〜い♬
・・・って人に言ってばかりいないで、自分ももうちょっとは甲斐性持ちにならないとですね、ぷはあ〜・・・(苦笑)。
Commented by 朋百香 at 2012-11-07 18:04 x
tomokoさま
いや〜、いいですねぇ。 お写真だけで質感が伝わって
きます。久米島なんかにも合いそうだな〜。
ぜひぜひ復活してほしいものです。
Commented by team-osubachi2 at 2012-11-07 22:57
朋百香さん
はい、紺絣の木綿はもちろんのこと、泥染めの久米島や弁柄色の格子紬にもよく馴染んでくれそうです〜♬
冬場の自分だけの楽しみがまたひとつ・・・♬
by team-osubachi2 | 2012-11-06 08:26 | 着物のこと | Comments(6)