奥能登ツアーその2(お宿)

今回の奥能登ツアーで泊まったのは、
輪島市内にある「お宿たなか」さん。
初日の観光を終えて、すっかり日が暮れて到着したのは午後7時ころ。
案内されるままに到着してみれば、
こじんまりしているけれど、なんだか快適そうなお宿だなあ〜と思った。

各人部屋割りがあって、皆さんそれぞれに部屋を案内されたあと、
私と相方が通された三階のお部屋は、
畳敷きの隣にベッドも設えてあって広い。
え〜?激安ツアーでこんないいお部屋でいいんでしょうかあ〜?

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_11471636.jpgphoto by S.Y.

お部屋の良さ以上に、この宿全体に漂うくつろいだ雰囲気というのか、
・・・もてなしの心遣いがことに感じられるのは、
掃除がゆきとどいたお部屋や、共同の洗面所なんかの片隅に
ちょこんと活けられた野の花だったりする。
民宿というカテゴリにしては、とても心地よさげなお部屋で
すっかり嬉しくなってしまった。

さて、夜8時から一階の食堂で夕食である。
想像もしていなかったのだが、食卓の上は能登の満艦飾!!
・・・とでも云おうか、輪島塗りの器と
地元産のうまいもんのオンパレードだった。
うわあ〜!きれ〜〜〜い!精進料理でもないのに、
こんなにたくさんの塗りの器で食べるご飯なんてはじめてかも〜♪

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_1147534.jpg

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_1155575.jpgphoto by S.Y.

「お宿たなか」のご主人がていねいにこしらえた美味しいものが
いっぱい後から後から出てきて、とても写真に撮りきれないし、
何を食べたかも覚えきれないくらいだった。

全国によくある民宿に泊まる値段とそう変わりないのに
(場合によってはむしろ安いお値段である)
どうすればこんなにゆき届いた料理ともてなしになるのだろう?
旅館よりも気楽で家庭的なくつろぎ感もあって
私たち一行はもうみんなここで完全にシビレて(弛緩して?)しまった。

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_11481299.jpg

胃が床に沈みそうになるくらいに食べ終え、お部屋でひと休みしてから
24時間自由に入れるお風呂に入った。
ここもこじんまりしているのに、とても快適な造りになっていた。

お風呂からあがったあとは、もはや限界である。
やっとのことで歯を磨いて(トイレと洗面所は共同)部屋に戻ると、
先にお風呂も歯磨きもすませていた相方はベッドの上ですでに撃沈・・・。
追っかけ私もベッドにもぐり込んで、朝までぐっすりと寝た。

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_11484247.jpg

さて、翌朝も階下の食堂で朝ご飯である。
朝は朝で地元のうまいもんふたたびオンパレードである。
こんなときはいつも「カートリッジ胃袋がふたつくらい欲しい!」
・・・と、年々食べる量が減っているのが残念でならない。

それにしても、だ。
いくつもの種類の輪島塗りの器は長年大事に使われているものや
新しく買い足したものもありそうだったけれど
どれも同じ地元の塗りであるせいか、脚つきの膳の上で調和していて、
お腹だけでなく、目にもご馳走になる美しい食膳だった。

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_114922.jpgphoto by S.Y.

「能登はですね、旅館よりも民宿の方がメインなんです。
旅館と民宿のちょうど間くらいのところががんばってるんです」と
今回のツアーを担当してくださったSさんが言っていた。

京都祇園の「白梅」さんでもそうだったけれど、
http://okakara.exblog.jp/17218757/
敷地に一歩足を踏み入れたときからもてなしが感じられるお宿って
なかなか出会えないと思う。(ぜひHPで宿泊料金を見ていただきたいです)
ここは今度また輪島に来たら、ぜったいに泊まりたいな〜と思うお宿だった。

奥能登ツアーその2(お宿)_f0229926_11492997.jpg

快適に過ごした「お宿たなか」を後にした一行は、
このあと輪島工房長屋へ向かった。

・・・ね?
お小遣いぜ〜んぜん足りなかったんだけど、
買わないワケにはいかないでしょ?・・・輪島塗り!!
http://okakara.exblog.jp/17956010/

輪島/お宿たなか
http://www.oyado-tanaka.jp
Commented by 神奈川絵美 at 2012-09-20 16:47 x
わーい、ごちそうだ、ごちそうだ☆ 見ているだけでもうっとりですね。カートリッジ胃袋が欲しい気持ち、わかります。さぞ美味しかったことでしょう。
お宿の感じもステキで、京都に通じるものがありますね。
Commented by sogno-3080 at 2012-09-20 18:22
はい、早速宿泊料確認。へええ、うっそ~~とのけぞりそうに
なりました(笑)お部屋も快適って感じ。
なにより器が豪華で贅沢な雰囲気ですよね。
日本海の味、味わってみたいです。
文章といい、写真といい、激しく旅情をかきたてられました。
Commented by team-osubachi2 at 2012-09-20 21:20
絵美さん
わ〜い!主婦にとっては自分でこさえなくていいってだけで嬉しいのに、こんなに丁寧に用意されたご飯じゃ、ツアー代安くてもう申し訳ないくらいでした〜。
高いとか安いとか値段なんかじゃなくって、おもてなしって何なのでしょうね。労を惜しまず・・・って言葉が浮かんできました。
Commented by team-osubachi2 at 2012-09-20 21:46
sognoさん
ね〜ね〜、いいお宿でしょ?いやあ〜あるんだなあ〜こういうところって、ってカンジでした。建物のまわりは特に何もない町中のただの民宿なんですが、まだ造作が新しくてキモチのいいお宿でした。
5年前の能登大地震のあと手入れした民宿や飲食店がいろいろあるようで、能登の被災地は旅人にとってなかなか雰囲気がいい町として復興しているように感じられました。地元の良さを活かす「里山・里海」ということで、能登は世界農業遺産っていうのに国内ではじめて指定されたそうですよ。
規模や内容が異なりますからひと口には言えないんですけど、だから東北も「ここからがチャンス」と、東北らしさが活かされた復興が成っていくといいなあ〜と思いました。
能登、思い切っていかがですか?便数は少ないですが、羽田から能登空港まで50分たらずですよ〜。もうぜひsognoさんに御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)を見てもらいたいです!
Commented by fuko346 at 2012-09-20 23:18
こんばんは!
能登は大好きな場所です。
思いついて日帰りで行くことが多いですが、
このお宿、いいですね、泊まってみたいです。
Commented by team-osubachi2 at 2012-09-21 00:10
fukoさん
fukoさんは運転が出来ていいですね〜、そういえば能登上布のところもお訪ねになってましたね。いやあ〜(高校生のときに能登島を訪れて以来の)奥能登まわりははじめてでしたが、半島ならではの面白さがたくさんあって、ぜひまた訪ねたいと思うようになりました。このごろ能登島にはイルカの親子が定住してるらしいので、いつかドルフィン・スイム〜♪・・・夢みています。^ 0 ^ )/
「お宿たなか」さん、最近有名になっている「さか本」さんとは異なり、建家のまわりはホントに特に何もないんですが、どことなく気易さがありって私は寛げました。地元の味は、まあ、地方ならではのものですから塩気が効いたものもありますけども、いつか機会がありましたらぜひ〜♪
Commented by 朋百香 at 2012-09-21 10:21 x
tomokoさま
見ているだけで、輪島塗欲しくなっちゃいました。
ご飯も塗りのお椀でいただくのですね〜。お手入れが大変なのに・・・こんなにたくさんの塗り物。最近、食洗機で洗えないものは使わなくなっている事を反省しました。 主人と二人の食卓なのですから良い器を使ってみようかしら・・・なーんて、tomokoさんのブログ見て思いました。 食欲の秋ですしね〜。
Commented by team-osubachi2 at 2012-09-21 11:11
朋百香さん
ねえ~!夜食べ終わるのも遅かった私たちの食膳を片付けて、朝にまた塗りの器がいっぱい。。。って、食器洗いと拭き仕事だけでどんだけ大変かしら、なんて思っちゃいました。お仕事とはいえ、頭が下がります。塗りの器で炊きたてご飯なんて、二度だけ経験したお茶事以来です。
私もね、はじめここへ越してくるときに食洗機置けるといいな~ぬあ~んて思ってたんですけど、スペースがなかったのでスッパリ諦めました(笑)。どのみち土ものの器も結構ありますし、手洗いするしかないんですけども、水を触るの嫌いじゃないのが(だから水彩が好きなのかな?)救いでしたかね。せっかくの二人暮らし、少しでも気に入った器で食べる方が無意識に働きかけてくれるものが大きい気がします。まあ、そんなコト言ってても、日々バタバタですが(苦笑)。
Commented by 櫻子 at 2012-09-22 11:52 x
能登はむか〜し母と輪島に一度行ったきりです。
近年は、富山には墓参りに行って帰るだけで
意外と他のところには寄り道しないんですよー
せっかくなので、これからは少し足を伸ばそうかなぁ。

輪島の宿は本当にステキ♪
チェックチェック!!
しかし、お昼にあれを食べて、夜にこれを食べて
朝がまた…スゴイ(@_@;

祗園のお宿も超ステキ〜♪♪
京都では旅館に泊まって、まったりしてみたいと思いつつ
いつも詰め込み過ぎのスケジュールと予算の問題で
ついつい安ホテルにしてしまいます(溜息…)
Commented by team-osubachi2 at 2012-09-22 23:48
櫻子さん
なぜかうちの相方は石川とご縁が深く、仕事にダイビングにまたこんな旅にと訪れるせいか、私でさえも今年なんて3回も石川を訪れています。実家は年にいっぺんきりだっていうのに。(苦笑)
よかったらぜひ奥能登、めぐてみてくださいませ〜♬
お宿たなかさん、結局一番いいお部屋に泊めていただきましたが、こんなに広くなくてもいいから、またあの野の花のお出迎えや、満艦飾のごっつぉ食べに行きたいなって思います〜。
あ、そらもちろんぜひ、ぎおん白梅さんもオススメどっせ〜♬
by team-osubachi2 | 2012-09-20 14:30 | 旅をする | Comments(10)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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