男性への目線

先だって、向田邦子さんの作品をテーマに
自分の好き勝手な「挿し絵ごっこ」のような個展をやったときのこと。

白いアロハシャツにチノパン、洒落た丸ぶち眼鏡をかけた男性が
フラリとギャラリーに入ってきて、
作品をていねいに見てまわってくださった。


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少し離れて様子を見ていたら、
男性の顔がなんとはなしにニコニコしはじめた。

・・・はて、なんだろうな?



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帰りぎわに、その男性はこんな感想をのべて
ギャラリーを去っていった。

「なんか男性を見る眼が優しいですね。
いやあ〜、われわれ男性にはこういう視線はありがたいです」

へえ〜〜〜・・・!
そんな感想をちょうだいするとは考えてもいなかったから、
お見送りしたあとになってなんだか嬉しくなって、
その男性の様子と言葉が心に残った。


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向田邦子さんのドキュメンタリー番組で
「男子に対して敵を討ってんじゃないかな〜っていう風に思う。
そういう男性の弱さとか、その、卑怯な部分とか、
情けないところも含め、可愛いところも含め・・・、
そこ(作品)で全部出してる・・・
あれはやっぱり、男子の作家では描けない男子ですよねえ」
というようなコトをおっしゃったのは風吹ジュンさん。

そしてまた「男の人がなんかね、すごく可愛いのよね・・・。
だから向田さんて、ご家族はもちろんのこと、人一倍、愛情豊かな
優しい人だったんじゃないかなって思うわね」
とおっしゃっていたのは加藤治子さん。


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私自身は、若い頃にはわからなかったけれど、
いろ〜んな経験をしながら歳をとるにつれ、
「せっかく女に生まれてきたんだから、
女として男を可愛がらないと人生面白くないじゃん!?」
・・・と思うようになった。

もちろん、私の目線と向田さんの男性への目線とはずいぶん違う。
うまく言えないけれど、そもそも同じであるハズがないし、
「でも、違うからいいんだよ」とも思う。
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まあ、自分の挿し絵ごっこでは、今はこんなところが精一杯。
でも、これまで自分が経験したさまざまな出来事が
これから少しずつ自分の味になって
絵に現れてくれるといいなあ〜と思っている。

ああ、こんな風に向田さんの世界に触れだすと、
また短編などを読んで、何か描いてみたくなる・・・。


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Commented by 朋百香 at 2012-07-27 09:45 x
tomokoさま
そう、私も思ってました。個展を拝見して、男性の絵がいい味だしてるな〜って。生い立ちでしょうか・・・私はどうも父に厳しくされたせいか、男性に対して批判的に見てしまうので、tomokoさんのように優しい目で
見られません(笑)  「女として男を可愛がらないと・・・」ん〜、なる程 そういう考え方もあるんですね、
勉強になりました。今までそんな風に考えたこと、全くありませんでしたから・・・。とりあえず、婿殿は可愛いのでその辺からいってみましょうかねぇ。
Commented by team-osubachi2 at 2012-07-27 18:07
朋百香さん
ありがとうございます。今回「おじさん絵」も意外の好評でした。

>男性に対して批判的に見てしまうので、
私も若いころはそうでした。でも、あるとき気がつきました。うちの場合はですが、自分の男性観は母親のそれの刷り込みだ〜!と。
それと落語が教えてくれました、ダメ親父も別の視点からみれば(しょうがない奴でも)面白いモンなんだというコトを。
産むのも女性の特権ですが(私にはご縁がありませんでしたけども)、せっかく女性として生まれてきたので、男性を可愛がる面白さ、楽しみたいものです。でも、朋百香さんの視点も持ってないとダメってときもたしかにありますよねえ〜(笑)。
Commented by りら at 2012-07-28 02:50 x
「女として男を可愛がらないと人生面白くないじゃん!?」これって、究極のフェミニズムなんじゃないでしょうか?
せっかく二種類(?!)の人間がいるのですから、性差と言うか個々の得意分野を受け持ちつつやっていければ良いのになぁ、そんな風に思ったりしています。
Commented by 香子 at 2012-07-28 09:45 x
女性ってある時期(どの時期かは個別でしょうが)から
精神的に男性を追い越しちゃう気がします。
同年代だけじゃなく年上の男性に対してもです。
それが母性なんでしょうかねえ?
てか、男性ってみんなピーターパンなんじゃないかと思います(笑)
Commented by team-osubachi2 at 2012-07-28 11:36
りらさん
究極のフェミニズム、なるほど〜。
ねえ、りらさんが言うようにせっかく雌雄に分かれているんですから、自分のジェンダーを面白く活用しなくちゃ人生もったいないと思うようになりました。そうは言っても、以前の自分もまた「可愛がられたい」「女は愛されてなんぼ」みたいな頭がありましたけどね(笑)。与えるは受くるよりさいわい也・・・ようやくその意味が少しはわかるようになりましたでしょうかね?ふふ。
Commented by team-osubachi2 at 2012-07-28 15:13
香子さん
私もティーンエイジャーの頃にそんなコトを思っていました。でも、今振り返ってみると、単に男子を見下してただけだったんですけどネ(苦笑)。
いまやY染色体って「風前の灯」状態らしいですし、もしかしたら人類からオスが消えちゃうかもしれないコトを想像すると、やっぱり今のうち可愛がってあげなくっちゃって思っちゃうんですよねえ。
男子は未来永劫ピーターパン。そういう生きものなのでしょうネ。
by team-osubachi2 | 2012-07-27 00:12 | 人を描く | Comments(6)