アケビのかご

まだ20代だった頃、友だちに案内してもらった世田谷のボロ市で、
東北から商いに来ていたおばちゃんのお店で買った
アケビのかごを今も愛用している。

「あ!これがいいな〜♬」と
中からひとつ選んだかごを見て、おばちゃんは言った。
「あ〜それはいいものよ。“巻き”もいいし」・・・巻き?
おばちゃんは蔓科の植物の表皮の具合を“巻き”と言った。

当時は『地球温暖化』よりも『酸性雨』が話題だった。
東北の蔓科の植物も酸性雨の影響を受けて
表皮のいいものが減っていると言っていた。
「ホラ、こういうところ、これもそう、ここもそう」と
他のかごを見せながら傷んだ表皮部分を説明してくれたのだった。

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あの当時(今も、か)ヤマブドウのかごは高嶺の花で
私には手が出なかったけれど、このアケビならなんとか出来るかも、と
決意して買ったかごである。・・・あれから20年。
おばちゃんが太鼓判を押してくれたかごは
いまも当時のコンディションを保ったまま
使うほどにツヤが増していく。
(1〜2年に一度、砕いたくるみで磨いてはいるけどネ)

紬や木綿の着物で出かけるときなど、ことに重宝しているが
真冬だけでなく、こういう素材は夏がいちばん似合うと思う。
自分の荷物が重くて、一度持ち手とかごのつなぎ目を傷めてしまった。
知り合いを通じて一時的な補修はやってもらったが、
これから先、露天で買ったこのかごはどこで補修したらいいのだろう?

そんな心配もないではないが、
基本的にはとっても丈夫で使いやすいお気に入りのかごである。
これからも大切に使い続けていきたいものだ。
by team-osubachi2 | 2012-05-08 00:19 | これが好き | Comments(0)