桜なべ 中江

私が富山の田舎からお江戸東京に出てきて、
着物をキッカケに浅草へちょいちょい行くようになってから
はじめて知った食べ物のひとつが「桜なべ」というものだ。

「桜」ってなに?えっ?ウマぁ〜?ウマって食べられるの?
それまで食べたことはなかったけれど、浅草っ子の友だちに案内されて
一度食べたらその美味しさにウットリしてしまった・・・。

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以来、何度となく食べに行っているのが、
浅草は吉原大門の見返り柳のすぐはす向かいにある『桜なべ 中江』である。
そして、ご縁というものは面白いもので、その浅草っ子である私の友だちと
『中江』の店主を介して出会ったのが、今の私の相方である。
これぞまさに“縁は異なもの味なもの”・・・だろうか。

その相方が、毎年この『中江』さんで会社の仕事仲間の方々と
恒例の年末宴会を開くので、今年もそれに参加させていただき
先週末、たんまりと桜を満喫してきた。

総勢12名で食べたものは以下の通り。
刺身、江戸菜おしたし、串焼き、握り寿司、タルタルステーキ、
熱々のソーセージ、スジ煮込み、
それから鍋(ロース)に突入して、ざく、野菜やしめじの盛り合わせ、
限定のつくね、ロースのおかわり、
高級巻きロース(一人一切れずつだけど)、あとご飯、デザート、
そしてビールと日本酒三升をみんなでワイワイ分け合ってたいらげた。

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もちろんお肉はすべて本場熊本から空輸された素晴らしい馬肉である。
鍋は江戸っ子らしくはや煮えの浅くて小さな鉄鍋でいただく。
サッと半ナマのところで口に運ぶのがいいのは百も承知していても
はや煮えの鍋の中のお肉はすぐに煮たってしまうのだった。
もちろん、それでも十分においすぃ〜〜い♪ 桜なべである。

さらに女性にとって特筆すべきは、お肉に添えられた白い脂身は、
牛肉や豚肉の脂身とは大きく異なり、すべてコラーゲンだという。
そう聞かされて以来、なるべくこの脂身部分を狙って食べている。

馬の素晴らしさはなにもお肉だけではない。
ここ何年か馬油にもお世話になっている。
冬場の乾燥や肌荒れにもよく効き、ちょっとしたお肌のトラブルも
なぜか馬油を塗ると大人しくなってくれるから不思議だ。

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地球上の様々な動物の中でも、馬はことに美しい生きものだと思う。
素朴なカタチをした日本や蒙古の野馬からアラブ種の馬だけではない。
先日テレビで見たが、俳優の宇津井健さんが訪ねた
スペイン・アンダルシア地方純血種の馬の美しさは
言葉に例えようもないほど麗しいカタチをしていた。

そんな美しい生きものを食べるなんて!・・・と
気を悪くされる方もおられるかもしれない。
が、だからこそ生命をいただくことへ深く感謝しながら
美味しく残さずにいただくのだ。

聞いた話によれば、むかし吉原では馬市がたっていたそうだ。
そして、地方から来て、吉原で散々に遊んでお金が底をついたときには
馬を売って払いの足しにしたのだという。
そんなお話も、ホントのところはよく知らないけれど、
創業106年を誇る『中江』の桜なべは、
その建物からして江戸の風も味もたっぷりと堪能できる場所である。
もしも機会があれば、ぜひ一度ご賞味いただきたく♪

桜なべ 中江
http://www.sakuranabe.com/index.html
Commented by ひろまき at 2011-12-12 10:48 x
最初の画像はタイトルからの思い込みで「桜の花びらを漉してペースト状にしたもの」かと思ってしまいました。笑 きっと舌の上でトローリ、だったのでしょうね。 我が家は父が馬関連の某特殊法人に勤めていたり、その縁で私も乗馬を習っていたりしたため、ウマにはヒト並み以上の思いがあります。 家族の好物だった「さい干し」も牛肉よりもずっと感謝していただいたものでした。 桜なべ、というものは初耳ですが、画像を拝見していると今すぐお店に行きたくなります。 今度父母が上京したら連れて行ってみようかな、父は拒否反応を示すかな。
Commented by りら at 2011-12-12 14:25 x
わわわわ!なぁんという偶然!!
つい先ほど、連れ合いと「米国人は馬を食べないのか?」「それは何故?」「馬は友達だからか?」の三連疑問符の後に「ウマはと、も、だ、ちだ~♪」(もしかして、元歌ご存知無いかも・・・)という歌を付けてやったばかりだったんです。
というのも、今日私は皮革のホースヘアーのバッグを持っていたことから始まった話題だったんです。
(バッグからでも食べる方向に行く・・・・)
どの画像も美味しそうですねぇ。
また一軒、次回は行きたい~!お店が増えました。
Commented by team-osubachi2 at 2011-12-12 16:13
ひろまきさん
さい干し食べたことがありません。どんなお味でしょうね?写真の握り寿司はまたひときわ美味しかったですよ〜♪ もしも機会がありましたらぜひ。
しかしまあ、うちの母方の祖父は戦時中、大陸の方で馬の世話をしていた時期があったようで撤収のときのことでしょうか、残念なことがあったらしく、亡くなる寸前、馬を心配して亡くなったとのことでした。
ひろまきさんのお父さんも召し上がらないかもしれませんが、欧州の人たちも馬とのつきあいが日本よりもうんと長く深い分、馬を食べることは考えられないという方が多いようですね。わかるような気もいたします。
Commented by team-osubachi2 at 2011-12-12 16:25
りらさん
学生のころ、神田の古書店街を歩きながら、洋書における馬の写真集や画集や描き方のメソッド本がどんなに多いかを知りましてね。また素晴らしい本がいっぱいあるんですよ〜、これが!(って言わなくてもりらさんはまさにそういう環境にいらっしゃいますもんねwww)。西洋における馬の捉え方の違いは書物を通してでも、歴然と差があるなあ〜と思いました。もちろん、日本でも馬は大事に扱われていたと思いますが「馬は友だち」っていいですね〜♪
個人的には、どんなお肉もありがたく美味しくいただこうよ〜、という考えのせいか、どの動物だからいいとかいけないとかって線引きは、生命を代償にして糧となってくれた生きものに対してかえって失礼な気がしてしまいます。人間の勝手な言い草ですかねえ〜。
今度お里帰りなさったあかつきにはぜひぜひ♪
by team-osubachi2 | 2011-12-12 01:19 | 食べる | Comments(4)