映画「浮雲」

去年の暮れ、年の瀬も押し詰まってきたころ、
夕飯の支度をしているときに
テレビのニュースで高峰秀子さんの訃報を知った。
好きな昭和時代の女優さんの一人だった。

何本も好きなデコちゃん出演の映画があるけれど
20代のころには「なんとなく暗そ〜」で見ないまま何年かが過ぎ、
30代に入ってようやく見る気になって見た映画が「浮雲」だった。

先日BSで放送していたのを久しぶりで見てみると
まあ〜しかしホントに、何回見てもこの映画は
な〜んてどよ〜んと澱んでかったる〜い・・・というのか、
閉じこもった世界のオトコとオンナの、
もうどうしようもないぬかるみぶりに
思わずため息が出そうになってしまった。
(森雅之ってホントにこんな役がピッタリ!!)

年齢をとることの良さ(大変さも含め)を年々実感しているけれど、
自分の経験とともに同じ作品の感じ方が変わってくるのを知るのが
面白くてたまらない。
この映画に対しても、まあ、自分のこれまでのバカ丸出しの経験や
数々の痛い思いも、こんな風に感性の肥やしになってくれるとすれば
なにも反省ばかりでなく、逆に
ありがたいものかもしれないなあ〜と思ったりもする。
(もっとも、絵の表現にはなかなか反映されなかったりして
もどかしい部分もあるけれど・・・)


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ま、それはともかく。
スクリーンやエッセイを通して感じた高峰秀子さんという人は、
叩けば必ずはじき返すような強靭さと、
頭の良さやユーモアのセンスだろうか。
着物の、ことに織りの着物の着こなしが
すごく「自分を知っている」というカンジがして
格好イイ女優さんの一人だった・・・と、今も憧れている。

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by team-osubachi2 | 2011-05-29 01:04 | 人を描く | Comments(0)