鯵の南蛮漬け

私の実家は富山県にある。
家は200メートル程もいけば日本海にぶちあたるという海の側にある。
そして、その海の西隣には、
北アルプスから豊富に水が流れ出る(黒四ダムで有名な)黒部川があり、
海と川の河口が接するところに、私たちの村のちいさな漁港がある。

毎朝近海の新鮮な魚が獲れるうえに、
日本海ならではの北前船の文化があるため、
村の漁師さんの半分は北海道の遠洋に漁に出て
北海の昆布や鱈、鮭や鱒といった海産物を持ち帰るので、
村内には海の幸がとても豊富に出回っている。
おかげで、ちいさい頃から魚貝類には不自由しなかった。

今思えば、そんなに恵まれた環境であったにもかかわらず、
そこに育った反動か、私は魚の食べ方が下手くそで
もちろん魚をさばくのも下手っピーときている。
(昭和40年代の田舎の子供にとっては、魚よりも肉がごちそうだったし)
ちいさな出刃包丁を1本持ってはいるが、
わざわざフルボディ(?)の魚を買ってきて
3枚に下ろすこともないまま大人になったのだった。

鯵の南蛮漬け_f0229926_12455037.jpg

某食品流通会社から毎週届けてもらう野菜箱だが、
月に一度、佐世保の雑魚も届けてもらっている。
味はなんら成魚と変わりないのに、スーパーや魚やさんに並べるには
小さかったり、不人気だったりするお魚だ。
頭付きで、ウロコとわたを取り除いて冷凍で送られてくるが、
富山湾では見なかったような魚もあったりして面白い。

普段はもっぱら塩焼きや軽いフライや煮付けにしているが
昨夜は鯵が5尾あったのを、テレビで見た「ためしてガッテン」流に
出刃包丁とステーキナイフを使って、
どうにかこうにか3枚におろしてから、
薄く片栗粉をふりかけてフライにし、軽い南蛮漬けにして食べた。

今日もお天気は今ひとつだが、気がつけば季節はもう立夏だ。
だんだんとお酢のウマさがカラダにしみる季節になっていく・・・。
Commented by すいれん at 2011-05-07 10:33 x
私も~、魚さばけない人です~。料理やの娘なのに、というか料理やの娘だからこそ、魚はいつも板前さんがさばいてました。
未だにうまくさばけません(笑)

南蛮漬け、大好きです。おいしいですよね!
 
Commented by team-osubachi2 at 2011-05-07 12:42
すいれんさん
うちも母親が当たり前のようにさばいていましたが、お魚が上手にさばけると、おかずの幅がグッと広がることでしょうねえ〜。まあ、現代ではさほど頻繁にお魚をさばくコトもないのですが。ねえ。ステーキナイフを使って3枚に下ろすやり方、カンタンでした。まだ慣れてませんけども(苦笑)。
南蛮漬け、ちょうちょいやりたいですね。私も大好きなんです〜!
by team-osubachi2 | 2011-05-06 12:53 | しみじみご飯 | Comments(2)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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