私の原点

おさない頃、チラシやカレンダーの裏など、紙の白いところを見つけては
しきりに絵を描いてばかりいた私だけれど、それでは飽き足らなかったのか
この我が家の玄関と階段わきにある白い漆喰壁に、
あろうことか、鉛筆でもって散々にらくがきをした。

なにしろ消しゴムなんかでは消すことができない漆喰壁だ。
おそらくそのときにずいぶんと叱られたハズなのだが、
おめでたい性格か、絵のことで叱られた記憶がまったくない・・・。

らくがきは、それから数年後に塗り直されて消されたハズなのだが、
どういうワケか、階段わきの漆喰壁に、
ひとつだけ、私のらくがきが残っている。

私の原点_f0229926_13213648.jpg

これまで何十回と帰省しても、まったく気にもかけなかったのに、
先週ちょこっと帰省したさい、ふと目について、
あらためて側でよ〜く見てみたところ、
おそらく保育園か小学1年生ころのものだと思うのだが、
イーゼルにキャンバスをたて、絵筆とパレットを持ち、
頭にベレー帽をかぶっている女の子がそこに描かれていた。

「ああ〜、私の原点がここにあった!」と、
何十年ぶりかで、ちいさかった頃の自分と再会したような、
こそばゆいキモチがしたのだった。
Commented by すいれん at 2010-11-23 10:28 x
tomokoさま
すんごく分かります。そのお気持ち。私もブログに書きましたが、若い頃に描いた絵とか見ると「原点」だ、と思いますよね~。
tomokoさんの「らくがき」を見て思い出しました。
子供の頃「お扇子母さんとお団子父さん」というのを、店のメモに何枚も描いてました。四コマ漫画みたいに・・・。
実際の父と母が、あまりに怖かったので、子供ながらにそんな絵を描いて、自分で自分を癒していたんでしょうねぇ。
おかしいような、悲しいような思い出です。
でも、こうしてみると絵って残るから、おもしろいですよね。
いっぺんにその頃にタイムスリップ出来ちゃう。
Commented by team-osubachi2 at 2010-11-23 23:24 x
すいれんさん
昔のマンガの記事、拝読しています〜。すっっごくキレイにとってあって感心しました。ああ〜私も描いてたマンガとっておけばよかった〜って、どこへやったんだろう???
お扇子母さんとお団子父さんのおはなし、なんだかしんみりするもの、ありますねえ。私も両親のことでいろいろあって、描くことで癒されていた部分が少なからずあるように思います。
今どきはアートセラピーなるものもあるみたいですが、そういったセラピーなどではなく、すいれんさんも私も、ただ独自に描く道を歩いてきたんですよね。そして、この先もずっと・・・。
by team-osubachi2 | 2010-11-22 19:49 | 日々いろいろ | Comments(2)

イラストレーター岡田知子の、暮らしと、着物と、お絵描きの日々


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