長平庵へ

その美しい女主人の庵は、
かつて一帯は颯々と風音のする松林だったという、
今は静かな住宅街の一角にありました。
庵の名を「長平庵」といいます。

・・・とでもいいたくなるような風雅なアトリエを
ブログ仲間の神奈川絵美さんと訪問した。

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文才のない私には、もうこれ以上は書けないので、
ここから先、私流にいうならば
「うわあ〜〜!!」「ええ〜〜?!」「すご〜〜い!!」
と、感嘆符の連続でしか言い表せないような
素晴らしい建物にお邪魔させていただいた。
この素敵なアトリエの女主人である朋百香さんもまた
絵美さんのブログを通して知り合ったお方だ。

長平庵の看板を見つけ、門をくぐる前から
ドキドキするような構えだったけれど、
立派な玄関を入ったところで互いに初対面の挨拶をし、
庵の中へとお邪魔させていただくと、
中は廊下もお部屋もまたさらに立派なこしらえで
絵美さんと二人で、気分としては「わあわあ・きゃあきゃあ」と
かなり興奮しながら、あちこち拝見させていただいた。

宮大工によるという平屋建ての日本家屋は天井が高く、
カラリと解放感のある和室になっていて、
組木の欄間や障子の桟など、一般的なものよりも細かく組んであるせいか
直線が多い建具にもかかわらず、程のよい繊細さが感じられ、
現代の和室よりも優しい印象を受けた。

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あらためて通された奥の洋間がまたとても立派で、
ここでも感嘆符で表現するしかなかった私。
壁際の小卓に置かれたガレのランプは、本来あるべき空間と調度を得てか、
とても自然にそこに存在しているように見えた。

朋百香さんはこの長平庵をアトリエにして、絵画の制作をしていらっしゃる。
お着物が大好きで、その着姿もとてもお綺麗だけれど、
佇まいが美しい、というのは、その人の持ち前の器量もある上に、
こういう環境の中でまた一層磨かれてゆくものなのかもしれない・・・。

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そんな朋百香さんは、この日、お姉さんから譲られたという
白地に臙脂絣の上品な紬の着物に、白い塩瀬の帯というエレガントな姿で
手作りのケーキで紅茶をいれてくださった。
一方、絵美さんの装いは、すべてを一からお誂えした着物姿で、
(拝見したかったの〜!)
洋館に入ってくる秋の午後の日差しに、
彼女の想いがこめられた着物「シスレーの居る風景」も映え、
着手の人柄にぴたりと寄り添って存在感があった。

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おいしいお菓子とお茶をいただきながら
着物女子(?)3人のおしゃべりはつきることがない。
つるべ落としに秋の日差しが大きく傾いて暗くなりかけた頃、
すでに玄関に明かりが灯った長平庵を後にして帰宅した。

外は強い風が吹いた一日だったけれど、
とても・・・とても綺麗で、幸福感のある情景に浸った午後だった。
これが本当の眼福というものなんだろうな、きっと。
Commented by 神奈川絵美 at 2010-11-09 23:31 x
今日はご一緒くださって、本当にありがとうございました!
おっしゃる通り「眼福」いや「心福」といいましょうか、五感でシアワセを堪能しましたわ、私。
誰もが心の中に持っているであろう、セピア色に霞んだノスタルジックな光景が、急に再び色づいて目の前に現れたかのような、そんな衝撃を受けました。
同時に、着物女子(?)として何事ももっと丁寧に、美しい所作を心がけねば、なんて思いましたよ。背すじがピンと伸びるような、そんな空間でしたね。
Commented by すいれん at 2010-11-10 09:08 x
tomokoさま
昨日はありがとうございました。
女子(?)のお茶会、楽しかったですね(笑)
お写真もとても素敵に撮ってくださって、古いお家も喜んでいると
思います。また、お遊びにいらしてね。
Commented by team-osubachi2 at 2010-11-10 10:17 x
絵美さん
こちらこそ、便乗させていただいて、どうもありがとうゴザイマシタ〜!
「心福」、ナルホド!まさにそんな感じでしたね。夜遅く寝るときにも余韻がたっぷりとありました。
着物女子としての立ち居振る舞い、所作、そんなこんなはこちらもいつも悩みの種です。若いときよりも、このごろは半分あきらめかけていますが(笑)、まだ磨けるところがあるなら、ちゃんと磨いてあげたいものですね。
Commented by team-osubachi2 at 2010-11-10 10:22 x
すいれんさん
この度は、たのしい着物女子のお茶会をありがとうございました。
たびたび言っているように、建具職人のムスメですから、ついつい柱だの桟だの障子だの、いろんなところに目がいってしまいます。とても良いお仕事なので、柱とかなでなでしたいくらいでした(笑)。
お言葉に甘えて、また遊びにうかがいます〜。感謝。
by team-osubachi2 | 2010-11-09 22:11 | 着物のこと | Comments(4)