同じ小説、同じ着物でも

まったくもってキモチのいい秋晴れの金曜日、
カメラマン女子・武藤奈緒美嬢のお誘いで、
はじめて、男俳優だけの劇団・花組芝居の公演を観てきた。

「花たち女たち」という今回のお芝居を観てみたいかも
・・・と思ったキッカケは、
有吉佐和子の「芝桜」と「木瓜の花」という長編小説が原作だと聞いたから。
むかし着物を着始めたころに読んで以来、まるで映画を観るような気分で
くり返しくり返し、何度も読みふけった小説だ。

物語は、大正時代の花柳界に育った二人の芸者女の因縁深い人生話なのだけど、
それをなんと全員男ばかりで演じる舞台なのだった。
ドタバタとお笑いの部分もありつつ、
長い原作の要所要所をうまくまとめて構成してあった。

エンディングを観て感じたことは、自分が年齢を重ねた分だけ、
主人公二人の女の光と影を、読み始めた頃よりも
ずっと深く感じられるようになったかもしれない・・・ということだった。
同じ本、同じ小説を読んでも、自分の年齢とともに
感じ方がじんわりと変わっていくのを知るのは、とても面白いコトだ。

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自分の手持ちの着物や帯のほとんどが、
いつの間にか、10年選手かそれ以前のものになっているけれど、
今になってようやく似合うようになったものが多い。
(背伸びしすぎて、まだまだ地味なものもあったりするけど・・・)

この日着たのは、私には唯一の黒地着物で、白い小格子の駒結城。
帯は緑色のざざんざ織りに、帯揚げは淡緑のちりめん、帯締めは江戸紫の冠組。
こんな組み合わせをしてみようなんて以前は思わなかったけれど、
これまで思ってもみなかった組み合わせが、
若いときよりも意気がらず、すんなり楽しめるようになったコトが
なんだか嬉しかった。
Commented by sogno at 2010-11-07 11:27 x
こんにちわ。カメラマン女子さんとのお芝居いいですねえ♪カメラマンさんもお着物で?
今回も上品で小粋で、色の組み合わせが大好きです。江戸紫の帯締めが大人の雰囲気ですね。このスタイルでパリの街を散歩したい感じ!!
Tomokoさんが読みふけったという有吉佐和子さんの小説、とても気になりました。
Commented by すいれん at 2010-11-07 17:51 x
tomokoさま
その通りですね、年をとるのがイヤだな~て思ってた時もありますが、今は 若い時より感じ方が深くなった気がして それはそれで
楽しめますよね。熟女、万歳!

このおきもの、素敵。普段に気負わずに着られるきもの、欲しいですー。
Commented by team-osubachi2 at 2010-11-07 23:56 x
sognoさん
この日のカメラマン女子は、暖色系の縞小紋に、少女マンガ風なバラ模様の名古屋帯で、花組芝居の場によく似合っていました。
私は資料の本でしか知らないのですが、昔ご活躍なさった着物研究家(?)の石川あきさんという方の色の組み合わせ方がすごく斬新で、なかなか自分には冒険で出来ないんですけど、今回はたまたま自分の範疇でうまくいった方かもしれないです、ハイ。
有吉佐和子の「芝桜」と「木瓜の花」、着物の描写もふんだんに出てきて面白いですよ〜!おすすめします〜。
Commented by team-osubachi2 at 2010-11-08 00:12 x
すいれんさん
はい、20代より30代、30代より40代の今の方が、いろ〜んな大変なこともいっぱいありますけど、かえってそういう部分があるからなのか、人生って面白いな〜、と。だから50代もきっと面白いだろうな〜って思っています。
この駒結城という赤城方面だかで織られている紬、真綿と生紬の中間のような感触で、とっても着易いんです。歌舞伎や日舞の方々にご愛顧されている人形町の錦やさんで扱っています。
スーツ代わりにもなる着物として愛用してますが、私、黒は今イチ似合わなくて、これきりで充分みたいです。着物の黒って難しいですね〜。
by team-osubachi2 | 2010-11-07 01:38 | 着物のこと | Comments(4)